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脇役らしく平和に暮らしたい  作者: 櫻井 羊
高校生編
200/232

十八話

「たしかに気になるよな!」


 増えるな。


「私も気になります」


 なんで混ざるんだ。



 辻村が最初に来て、赤坂、木野村と次々増えるゲームキャラ。なんだこれ、地獄か?

 ちらりと秋田くんを伺えば、顔は笑顔のまま固まっていた。器用なことだ。


「間切、槇原、夏休みの生徒会の予定……ってなにこの集団」



 教師以外全員集まった。なんか私の席を囲んでいる。やめてほしい切実に。


「おー、篠崎! 実は定期テスト2位の人が誰なのか気になるなーって話になってな?」

「それ俺も気になる。なんかどんなにやっても3位にしかならないんだよな」

 なんで話に乗っちゃうんだ。というかその話を私の席の周りでする意味。私じゃなくて主人公である槇原を囲ってほしい。


「秋田くんとか、2位の人が誰か知らない?」

「知らないかな〜」


 平然と笑顔で答える秋田くん。


 秋田くんは知ってる。唯一、私が親兄弟以外に成績を教えた人間だ。私がずっと2位なのを知っているが、きちんと隠してくれている。ありがたい。今度なんか奢ろう。


「間切は?」

「他人の成績に興味がない」

「まじか」


 これは結構本当。人並みに多少は気にするけど、そこまでじゃない。だから他人の成績については結構疎い。向こうから言われたり、聞かれたそうにしてたら聞いたりするので多少は知っているけども。


「誰なんだろうな?」

「……そういえば篠崎くん、なんか言ってなかった?」

「ん? あぁ、夏休みの生徒会の日程表」


 はい、と紙が渡される。そこには夏休み中の生徒会活動日が書かれていた。


「ありがとう」

「生徒会って夏休みも活動してるんだな〜」

「たまにね。任意の参加だし、そこまで忙しくないけど」

 夏休みの生徒会は結構ゆるい。活動日もそこまで多くないし。

 そんなこんな話しているうちに担任がやってきて帰りのHRが始まる。それに伴い、会話も中断され、各々の席に戻って行った。助かった。



 もうすぐ夏休みだ。

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