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脇役らしく平和に暮らしたい  作者: 櫻井 羊
中学生編
167/232

88話 3年学園祭



 クラスの準備に生徒会の仕事と、学園祭の準備に追われているとあっという間に当日になってしまった。


 それは演劇部も同じなようで。



「……」

「……」



 疲れきった美野里ちゃんが私にしがみついていた。

 演劇部員ともなると自分のクラスの準備だけではなく他の演劇をやるクラスの準備も進めなければならない。すると自然に仕事が増えてくる。しかもクラス連中は演劇部員である彼女にいろんな仕事を任せるのだ。疲れないわけがなかった。


 しかし体育祭のときの早苗ちゃんといい、どうして私にしがみつくのか。彼女たち曰く落ち着くらしいが、自分ではよくわからない。彼女たちが良しとするなら良いのだが。


「二人とも〜ご飯買ってきたよ〜」

「色々売ってたから、いっぱい買ってきたよ」


 空き教室で静かなときを過ごしていた私達のもとにいくつかの袋を手に持った秋田くんと早苗ちゃんが戻ってきた。


「助かる」

「いいってことよ〜。少しは休めた?」

 私達二人は学園祭が始まる直前までわたしは生徒会として、美野里ちゃんは演劇部員として仕事に追われていたので疲れきってしまっていた。そんな状態の私達を見た二人が「午前は休もう」と言ってきてくれたのだ。優しすぎないか。



 ……因みに、今年は昨年よりも忙しかったので、私も仕事が終わった直後暫くは屍と化していた。


「これが焼き鳥でこっちが炒飯」

「ほう」

「これは焼きそばでしょ、こっちは和菓子」

「ほほう」

「こっちがパンケーキで、これはチュロス」

「……」

「飲み物はそっち。あ、これはカレー」

「君たち……今年の飲食店制覇しようとしてないか」

「あはははは。してる。なんか楽しくなっちゃって」


 ねー、と秋田くんが言えば早苗ちゃんも同じ反応を返した。畜生可愛い。

 取り敢えず食べる分だけ金額を教えてもらい支払う。焼き鳥美味しい。


「取り敢えずテイクアウトできるところは全部回ったかな。あとはテイクアウトできないんだよね〜」

 カレーを食べながらぼやく秋田くん。配られたパンフレットを見れば確かにあとのところは持ち帰りはできなさそうなところばかりだ。


「カレー美味しい」

「このお菓子美味しいよ!」

「こっちも美味しいよ……」

「あ、これ美味しい」


 4人でわいわいしながらのんびりと買って来てもらったものを食べていく。午後にはうちのクラスの演劇発表が控えているのでそれの準備を手伝って、それ以外は気になるところを四人で回る予定だ。楽しみ。




 その後、今年の学園祭はなんの問題もなく進んだ。何かあったと強いてあげるのであれば学園祭に訪れた相良先輩と時沢先輩に拉致られて一緒に東雲先輩のクラスのカフェを訪れてご飯を食べたことくらいか。

 東雲先輩は無駄によく似合う執事服を着て接待してくれた。すごかった。

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