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対なる契約者の代理戦争(ストルゥグレ)  作者: 葵 蓮太郎
1章 ネウトゥラ自治区編
9/17

訓練開始

二日二一投稿3回目ですねー

早くストック貯めないと…

 俺は朝食を終えてから一旦寝ていた部屋に戻り1通り動きやすい服装に着替えて腰に『陰陽』をクロスさせて帯刀する。


 部屋を出たところで月視が待っていた。服装は浴衣からTシャツにダメージジーンズといったものに変わっていた。


「断矢、どうせ中庭の場所分からないでしょ?」


月視の言葉に俺はバツの悪い顔をする。空いた時間に多少歩き回って見たが、まだ完全には間取りを覚えていなかったのを思い出したからだ。


 てか、覚えてないのに俺はどこに行く気だったんだよ…


「知らないです…」


「そんなとこだろうと思ってたよ〜。だから、断矢と亜沙ちゃんを中庭に連れていってあげよう」月視が言い終わると共に月視の背後から亜沙ちゃんがヒョッコリと顔を出した。


「亜沙ちゃん、最初からいたの?」


亜沙ちゃんは無言で頷いた。ただ、顔は笑っていた。


「さてと、それじゃ付いてきてねー」月視はずんずんと通路を進んでいった。それに付いていく俺と亜沙ちゃん。中庭に着くのに五分とかからなかった。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 庭の真ん中には大きな松の木が立っていた。庭自体は薙刀を持った人2人が自在に体を動かしても大丈夫なくらいの広さだ。


 例えがおかしい…?…と、とりあえず凄く広いと思ってもらえればそれでいいんですけどね…。


中庭には親父の他に男と女が1人ずつ居た。

男は黒髪を後頭部で結っていて長身。170~180はあると思う。


女は黒髪を肩口辺りで切りそろえている。

身長は150~160と言ったところだと思う。


「親父ー来たぞー」俺と亜沙ちゃんは中庭に出た。時刻はまだ10時を、回っていないくらいだ。


「む、来たな」親父がこちらを振り向く。


「2人とも来たな。なら早速自己紹介と行こうか」親父の言葉で、後ろにいた2人が前に出てくる。


「こんにちは、断矢くん、亜沙ちゃん。俺は断矢くんに剣術を教えるヒイラギ ツバメだ。よろしくな」燕さんはおもむろに手を伸ばした。俺はそれを握る。言わゆる握手だ。


「はい。緋野 断矢ですお願いします」握手を解いて頭を下げる。


「次は私ね。私は亜沙ちゃんに体術を教える葉月ハヅキ 真耶マヤよ。よろしくね亜沙ちゃん」真耶さんも燕さん同様に屈んで、亜沙ちゃんに手を差し出す。


「狼…神…亜沙…デス。よろ…しく…」亜沙ちゃんも手を伸ばして握手をし、ペコリとお辞儀をした。


「さて、自己紹介も済んだ所で訓練を始めよう」


「それじゃぁ断矢くん、こっちに来てくれるかな」そう言って燕さんはくるりと背を向けて歩き出したので付いていく。


最初にいた位置から10m程離れた位置で足を止める。


「断矢くんの得物は二振りの小太刀だよね?とりあえず出してもらえるかな?」俺は燕さんの言葉に従って腰から『陰陽』を抜き放つ。2本ともに持ち方は逆手。


「へー結構な業物じゃないか。うん、とりあえず試しに降ってみてもらってもいいかな?」燕さんは人間大の藁人形を地面に突き立てる。


「これ切ってみてもらえる?」藁人形を指さす燕さん。


「わ、分かりました」俺は右手を前に左手を右手の少し後ろに構え、藁人形の首?目掛けてハサミのようにクロスさせた二振りの小太刀を引き切る。すると藁人形の頭と思わしきものはトサッという音を立てて地面に落ちる。


「やっぱり左手の使い方が甘いね」


「こればっかりは慣れなんだけど…」燕さんはスクリーンを操作するような動作をとる。


「うん、これ位かな」燕さんはスクリーンを可視モードにして俺に見せる。そこには左手に重きを置いたメニューが並んでいた。例えば左手で箸を持ち豆を10個皿から皿に移すなんてものもある。ちなみに俺の利き手は右だ。


「とりあえずこのメニューをする事と基礎的な小太刀の扱い方を教えるね」


「は、はい」


こうして俺の訓練は幕を開けた。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 断矢お兄ちゃんとは逆の方向に向かってわたしとマヤさんは歩きます。


少し歩いてマヤさんが立ち止まったのでわたしも止まります。


「それじゃぁ、亜沙ちゃん私達も始めようか」


「…はい」


「亜沙ちゃんと私は“能力”同じだから、動きを見て覚えた方が早いかな」マヤさんはどこかから藁人形を取り出しました。


「それじゃ私がこの藁人形に技を掛けてるから見ててね」マヤさんはスーと息を吐きます。マヤさんが動いた次の瞬間、藁人形の首らしき物がトサッと地面に落ちました。


マヤさんは足を振り上げた状態から足を下ろしました。どうやら、蹴り技だったみたいです。


わたしは口をつぐんでただただマヤさんの動きを見ていました。


「ふぅ…こんな感じかな」マヤさんが残心?を終えてこちらに近づいてきます。


「…亜沙ちゃんに蹴り技は無理があるかな…。うーん、なら殴打技を中心にした方がいいかな」マヤさんは呟きながらスクリーンを操作して可視モードでわたしに見せてくれました。そこにはよく分からない文字がたくさん書いてありました。


わたしが分からないと言うように首を傾げるとマヤさんが説明してくれました。


「あ、読めない?そっかーそっちも教えた方がいいかなぁ。うーん、その辺は月視ちゃんとかに任せようかな」


「それでね、これは今日から亜沙ちゃんにやってもらう訓練のメニュー表ね。これから一緒にがんばろうね!」マヤさんはいい笑顔でそう言いました。


 わたしは無言で頷きました。


遂に訓練開始です!

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