パーティ
レグラス将軍主催のパーティには、やはりと言うべきかこの国の若手が沢山集まっていた。中でも、
シュメロン 17歳男
ランディ 17歳男
ハミル 16歳男
の3人の百人隊長は若手の中で際立っていた。この若さで百人隊長を任せられているというのは普通に考えればおかしい。それだけの能力があるか、家のおかげか...3人の家はどの家系も軍の名門だ。俺の目から見て、能力が高いのはハミルだ。俺と同格、なかなか良い線をいっている。
「おぅポール!久しぶりだな」
「あっ、ランディだ」
「お久」
「やぁ、ポールの噂はよく聞くよ」
「シュメロン!ハミルも!」
積もる話もあるだろうからほっておいたらいつのまにか俺に注目が集まっていた。
「私はユーシスと申します。ポール隊長の部下にあたります。活躍中の皆様とお会い出来て光栄でございます」
「あぁ!貴方が魔人でしたか」
ハミルが握手を求めきた。
「そう呼ばれているみたいで...そんな大層なもんじゃないですよ。ハミルさんの御活躍、良く聞こえてきます」
「これからよろしくお願いしますね」
「はい、よろしくお願いします」
「おぅ、あんたが魔人か!良く鍛えられているな、魔人たるに相応しいか」
まったく的を射ていない。身体を鍛えているのも、そのうちの一つであるだけなのだ。
「ランディさんの方が、もっと鍛えられていますよね」
「ははは、その通りだな」
「魔人、よく聞く。ロマリアとラトケルの百人隊長を3人討ったとか」
「その通りです。シュメロンさんもロマリア方面で大活躍だそうで」
ポール、ランディ、シュメロン、ハミルの4人と話していると、レグラス将軍が舞台にでてきた。そろそろ始まるみたいだ。
「皆様、本日はお集まり頂きありがとうございます。
〜〜〜
以上の事を踏まえ、これからもよろしくお願いします。それと、その前に伝達式を執り行う。ここからは殿下にお任せされている」
殿下だと?王族か...?いつもは3将軍の中のレグラス将軍の役割だが。
「皆様、拍手でお迎えして下さい」
ぱちぱちぱちぱちと聞こえる中で、出て来たのは
「おい、ポール。なんだあれは」
「王位継承順第一王子、ラインハルト様だよ。僕、初めて見たよ!凄いや」
それは知っている!だが、この 差 はなんだ!?これが王たる血筋が放つオーラか。追いつけない、このままじゃ。今の調子なら周りより頭抜けると思っていたが...時代の流れに到底追いつく事すら出来ない!
「盛大な歓迎、感謝する」
「「!?」」
ここで、いきなり頭を下げて来たのである。これには一同に同様が走る。じき王様がここまで軽く頭を下げるなど...
「殿下、あまりお戯れは過ぎぬようにお願いします」
「ははは、すまないレグラス将軍。
これより伝達式を執り行なう!
初めに、皆、エレシエルは今、勢いがついて来ている!連勝に次ぐ連勝だ!この調子でこれからも頑張って欲しい。それに見合うだけの報酬を、用意したつもりだ。
ハミル百人隊長前へ」
なに!?ハミルが一番だと!たかが百人隊長の昇格ごときが一番初め?
「ハミル百人隊長、貴殿がこの中で一番の戦果だ。ストラクス皇国3騎士が一角白の槍カールを打ち取った事をここに発表する」
ほぉ!!白の槍を殺ったのか...ハミル...なかなかの化け物だな。いや、ハミルが率いた百人隊がって事だったな。いや、それでも凄いのか。間違えなく激変の時代か。
「ハミル百人隊長を上級百人隊長へ昇進とする!」
・
・
・
「次!ポール十人隊長、前へ」
「っ!はい!」
「貴殿を百人隊長へ昇進とする!」
「はっ!」
ここで、ラインハルトと目が合った気がした。ほんの一瞬だが、一瞬だが目が合った。そして笑った気がした。
「次!元ロマリア兵士ユーシス!」
なんだと!?俺が呼ばれる理由...分からない。だが、答えはおそらく2択だ。良い事か悪い事か...
「はい!」
「貴殿の献身っぷりは聞いている。よって十人隊長へ任命する!」
早い!早すぎるぞこの昇進は!いや、まてよ...たしかラインハルト殿下は親衛隊を作っていると聞いた事がある。その為の唾つけか。そして、その事を理解出来ると見られている。これは非常にやっかいな相手だ。
カールの死。時代の移り変わりは間違えなくここが始まりであった。
どうも!
戦闘スタイルは攻撃!?を消してリメイクしようかと思っています