落ち着き
「相手の方から火が上がったら火と戦場を目安に左側へ俺の鎧を持って、来い」
○
気付かれたら困るので、全員にフルヘルムの装備でこさせてある。これのおかげで判断が難しくなっているはずだ。ふっ、即席ながら良い案だな。
まず10人規模の軍とぶつかった。こっちは80人集まって行動していたために圧勝に終わった。相手に何か言われるとまずいので一瞬でけりをつける必要がった。と、ここでエイナと接触してしまった。
「ジ、ジェス?なんでここに...?」
ここまでか。幸い声が小さかったから他のやつには聞こえてない筈だ。
「...突撃ぃぃ!エイナはこの先にいるぞぉ!」
「「うおおおお」」
「おい!ジェス!どういう事だっ。騙したのか?」
「その通りだ。お前との恋愛ごっこはくそつまんなかったぞ、蟻でも眺めてた方が有意義だったかな?」
「な、なんで!?何があった!?」
「俺はエレシエルの兵士だ。エレシエルの利になるように動くのが普通ではないか?」
「...裏切ったなぁぁあああ!ジェェェエスゥ!」
ここで全力で逃げる。本気じゃなかったらすぐに捕まってしまうな。
「俺の名前はユーシスだ。魔人と呼んでくれ」
この騒動の所為でラトケルは撤退を余儀なくされ、エレシエルは砦近くの山を占拠する事ができた。
○
「お、ポールお疲れ。結構早かったな」
「ユーシスこそ。早く持ち場に戻らないと」
「それもそうだな行くか」
1週間近く戦線から離れていたから少し鈍ったかもな、予定より5人程殺し損じた。
○
エレシエルが占拠した山とラトケルの砦との戦いでエレシエルが優勢となった。この背景にはエイナの不調が関係していた。ジェスとの関係がそれだけショックなんだろう。あの砦が陥ちるのも時間の問題だ。なるべく攻城戦はやりたくない。あれは兵の消耗が激しい、そのため戦果を、挙げたい奴が率先して動くようになっている。
そして俺とポールは応援の部隊と交代をし、王都テェルトンに来ていた。ポーラの親が豪商だから、明日のレグラス将軍主催のパーティに呼ばれているはずだ。大樹のレグラス、俺が、形は違うが目指すべき者。主催者の名前からして昇格や褒美についての伝達式だろう。この国は王族、軍、商人が大まかな権力を握っている。おそらくだがポーラは百人隊長に昇格だな。これでだいぶ出来ることが広がるな。
「ユーシスこっちだよ」
案内されていくと
「で、デカイな」
「はは、もっとでかい家は沢山あるさ」
沢山だと...?ふざけるなその沢山とは全体の1%未満の事だろ!これが価値観の違いか。俺とこいつの環境は真逆って事か。
「ポール様ですね、どうぞお通りください」
門兵がこちらを怪しげな眼つきで見ている。
「僕の友達さ」
○
「父上、明日の伝達式私に任せてくれませんか?」
「うーむ、良いだろう。して目的はなんだ?」
「私は王族としての振る舞いを、」
「くどい...魔人か?」
「はい、その通りです」
「あんまり事を大きくするなよ」
「心得ております」
どうも!
頭がぐるんぐるんしてる感じがします。




