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暗い部屋の隅っこで

作者: 白内 村菜乃

 暗い部屋は僕の砦だ ディスプレイが唯一の光源

 今日も虚ろなままに虚ろな世界を泳ぎ続ける


 それはとあるネットゲームだったり

 それはとある動画投稿サイトだったり

 それはとある掲示板だったり

 それはとあるブログだったり


 このままではいけない 分かっているよそんな事

 このままでは手遅れになる もう手遅れさ

 なら死ねばいいのに 怖いから無理さ

 殺してあげる 自殺サイトなら結構だ

 自問自答の繰り返し 得るものは何もない


 キーボードを叩く指は 僕の叫び

 マウスを握る手は 僕の後悔

 ディスプレイを眺める目は 僕の嫉妬


 おかしいな? おかしいな? おかしいな?

 おかしいな? おかいいな? おかしいな?

 春夏秋冬 四六時中 画面に張り付いて

 狂ったように 習慣のように 無意味な文字列を叩き出す

 そう僕は 「ネット」という名の蜘蛛の巣 捕まっていた


 それはするりと脳に入ってくる

 目から耳から心から 無臭の腐敗した物が

 電波中毒にはそれが心地よいのさ


 そして君は笑うだろう 社会を生きる一人として

 そして僕は恥じるだろう 底辺を生きる一人として


 僕の心は壊れそうだ それも小指一つで

 僕を責めないでくれよ 僕を蔑まないでくれよ

 反面僕の心は愛を求める ただ貪欲に

 僕を赦してくれよ 僕を一人にしないでよ

 生産性のない日々はうんざりだ

 カーテンに手を掛ける


 動かなかった












 僕の残骸がおかしいね? と残酷に笑っている

 今日も虚ろなままに虚ろな世界を泳ぎ続ける

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