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Reverie  作者: 望風
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新しい学期、新しい始まり!!

「主人公の声で;」

この街は呪われている。この世界で自分が何を意味しているのか、私はわからない。ただ一つだけ確かなことがある、それは私がここには属していないということだ。

私の名前は中村春。私はこの世界とこの街が嫌いだ。

毎日、起きて、服を着て、朝食をとって、学校へ行き、帰ってきて、寝る。

私の人生はそれだけだ。これ以上どう進むことができるのか、私にはわからない。

ただ一つ確かなことがある、それは私には未来がないということだ。


その後、謎めいた少女の声が聞こえる。

「中村、心の声を聞いて…きっとそれがあなたに道を示してくれるはずよ…」


--------

シーン1

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シーンは、風の温かな音、鳥のさえずり、そして晴れた日の中村春の部屋から始まる。

アラームが鳴る;

春はベッドから起き上がり、座る。アラームを止め、大きくあくびをした後、ベッドから降りる。

制服を着て、鏡の前で自分を整える。

その時、机の上に置かれた時計に目が止まり、時計を手に取る。

春は手にした時計をじっと見つめる。(【カメラアングルは春の顔を映している】)

春は時計を見つめながら、少しだけ微笑んでいる。

しばらくして、静けさが破られ、家の下の階からおばあさんの声が聞こえる。


「春、まだ起きてないの? 朝ごはんができたわよ!」

春:「はーい、今行く!」


彼は手に持っていた時計をテーブルの上に置く。

春はドアを開け、階段を駆け下りるように歩き、リビングルームに向かって進む。

リビングには、祖母の中村千代が登場する。テーブルの上にはご飯、味噌汁、卵焼き、焼き魚、漬物、緑茶がある。

部屋の中では、古いブラウン管テレビがついていて、日常のニュースを放送している。


アナウンサー: 「今日は月曜日で、気温は30度に達するでしょう。気をつけて、日差しの下で長時間過ごさないようにしてください!」


千代:「まだ起きてないの? 朝ごはんが冷めちゃうわよ、早く来て。」


春はテーブルに座り、食事を食べ始める。

春は食事を終え、靴を履いて家を出る。


---------

シーン2

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シーン:晴れた天気の中、夏の制服を着た多くの学生たちが学校に向かって歩いていく。バックでは楽しく穏やかな音楽が流れている。

春は道を歩いていると、親友である田中一輝が突然背中に飛び乗り、楽しげな口調で「おはようっすー!」と言って登場する。

一輝のこの行動に対して、春は――

春 :「毎回俺の背中に飛び乗らなきゃいけないのか?」


一輝:「いいじゃん!まだ年取ってないんだから大丈夫だって!それに、何歳になっても毎日こうやってお前を迎えるからな!」


春:「ちょっとは静かにしてくれよ…」と言いながら、二人は一緒に歩き続ける。


一輝は皮肉っぽい態度で

「こんなに暑い夏の中で、なんで学校に行かなきゃいけないんだ?つまらないな、行きたくないつー。」


春:「天気が寒くても、何も変わらないだろう。お前は結局行きたくないんだろ。」


一輝はクスクス笑いながら、「そうっすね!」


一輝は両手を頭の後ろに持っていきながら、

「二学期が始まるってことか… 時間がほんとに早く過ぎるな。」


春は言う:「お前はいつも寝てるから、だから時間が早く感じるんじゃないか?」


一輝:「仕方ないだろ、いつも退屈なんだ。」


春:「それにしても、毎日授業で寝ててどうして全ての試験で満点取れるんだ?」


一輝:「それは秘密だ!」


春は一輝を見つめ、目を細めながら言う:「カンニングしてるんだろ?」


一輝は皮肉な大きな笑顔を浮かべながら言う:「はい!」


春は目をひときわ大きく開けて、ため息をつきながら言う:「こんなに率直に言うなんて、正直言ってちょっと怖いよ。」


一輝は自信満々で再び両手を頭の後ろに持っていきながら言う:

「だって、僕は学校のバスケットボールチームのメンバーだし、卒業後は地区チームに入る予定だ。だから、カンニングしたってどうってことないさ!まだ健康的な未来がある!」


春:「そんなにリラックスしてるから、君のことが心配なんだ。」


一輝:「僕のことは気にせず、君はどうするつもりだ?僕と一緒にバスケを続けるのか?」


春:「さーね・・」

春は返事をした後、速足で学校の入り口に向かって進む。


一輝:「いつもこうだな!」

一輝:「おい、待ってくれ!」


一輝は春に追いつき、二人は学校の建物に入る。他の学生たちも学校の中に向かって歩き、シーンは学校の外を映しながら終わる。


----------

シーン3

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シーン:教室の中で、最初に学生たちが映され、次に席に座っている中村春が映る。

そのすぐ後ろには一輝が座っている。

一輝は春を軽くつついて言う:


一輝:「春、聞いたか? 今日、うちの学校に新しい転校生が来るらしいよ。」


春:「そうなの? 誰か知ってる?」


一輝:「知らないよ。僕も他の学生から聞いたんだ。新しい転校生は女の子らしいよ!」


春は気にしない様子で頭を少し向けて言う:「ふーん…そうなんだ…」


一輝は立ち上がりながら言う:「一回くらい喜んでも悪くないだろ! 一人で来て、一人で帰ることになるぞ、もう君の未来が心配だよ。」


春:「僕に言うかよ!お前、彼女できたことあるの?」


一輝:「聞くなよ、一人もいなかった!」


春:「ちょっと待って、本当に?」


一輝は元気がなく言う:「うん、本当だ・・」


春:「冗談だったんだけど…」


一輝:「でも問題は僕じゃないんだ。誰と付き合いたいと思っても、気づいたら自分が保健室にいるんだ。」


その時、教室のドアが勢いよく開き、風紀委員会の委員長が怒った様子で大きな声で「田中一輝!」と叫びながら入ってくる。

一輝は馬鹿げた小さな笑顔を浮かべながら、声がした方向に顔を向けた瞬間、何が起こったのかもわからないまま、顔に二発の蹴りを食らい、空中で回転してから地面に倒れ込む。

後ろの学生の一人が「またか?」と囁く。


風紀委員長(怒りながら):「田中一輝!!妹の靴箱に手紙を書かないように何度言った!?全然反省しないのか?」


春(冷静に):「今、君がいつも保健室にいる理由が分かった。」


風紀委員長(ため息をついて):「もう諦めろよ…」


田中が床に寝転んでいる間、風紀委員長は遥を見つめる。

風紀委員長:「春、今日はクラス委員長の候補者が選ばれることを知っているよね?」


春:「知ってるけど、私に何の関係があるの?」


風紀委員長:「何の関係があるって言うんだ?前期に私に何を約束したか忘れたのか?」


田中は床から立ち上がり、遥を見つめながら言った。「その約束って何だ?」


春は風紀委員長に対して、失望しながら言った。「まだ覚えてるの?」


風紀委員長は眉をひそめて言った。「もちろん!約束は約束だ、忘れないで!」


春は言った。「はいはいわかった、分かった。」


風紀委員長は小さく笑ってから、先生が教室に入ってきた。

先生は退屈そうな口調で言った。「はい、みんな席に着いてください。」

生徒たちは席につき、先生は黒いハンドバッグを机の上に置き、机の後ろに立っている。

先生は言った。「今日、皆さんが知っているように、これは学年の最後の学期です。この学期はしっかりと勉強しなければなりません。そうすれば良い大学に進学できます。このことについては、先生方に遠慮せず相談してください。」

先生が話している間、春は窓の外を見ている。外では、温かい風が吹き、セミの鳴き声が聞こえ、桜の木や他のクラスの生徒たちが見える。


先生: 「あ、それと、私たちの学校に新しい転校生が来ました。今日からこのクラスで皆さんと一緒に勉強します。」


学生たちは驚きながらお互いに見つめ、「誰だろうね」とささやき合う。


先生;「入ってもいいです。」


数秒後、教室には誰も入ってこず、学生たちは互いに「変だな…遅れてるのかな?」とささやき続けます。


ドアの向こうから大きな落下音が聞こえ、「あ!」という声が聞こえる。みんなは何が起こったのか理解できず、互いに顔を見合わせる。

その時、教師がドアを開け、みんなが転校生の女の子が床に倒れているのを目にする。


転校生の女の子を見ながら、「そこでー何をしているんだ?」


転校生の女の子は小さな声で「えっと…自分の足に躓いて転んじゃって…

てへへつ・・」


シーンが素早く切り替わり、先生は自分の机の後ろに立ちながら、転校生の女の子を見つめている。転校生の女の子は黒板の前で自己紹介をしている。

転校生は、下を向いて小さな声で、聞き取れないほどぼそぼそと話し始めます。

先生はその状況に気づき、

「もう少し大きな声で話してみてくれる?」と言います。


転校生は、突然我に返り、先生に慌てた様子で見つめながら、「はい!」

と言い、再び慌てながら生徒たちに向かって自己紹介を続けようとする。

転校生は、低めで聞き取りやすいトーンで、繊細な声で

「えっと、はじめまして!私、立花ユウリです!」と言う。


そして立花ユウリは、大きな声で頭を下げながら

「よろしくおねがいします!」と言う。


生徒たちは静かにユウリを見つめている中、イツキは後ろでクスクス笑っている。これを見た先生はイツキの頭にチョークが当たった。

其の頭にチョークが当たったイツキは、椅子から後ろに倒れ、そのままでいる。


先生は再びユウリに向き直り、「最後の部分を大声で言う必要はなかった。」


立花ユウリ:「あ、そうですか?ごめんなさい!」


先生は落ち着いて理解のある口調で、クラス代表の隣の席を指しながら言った。

「小林綾音の隣の席に座ってもいいですよ。」


ユウリは自分の席に向かって歩き、ハルはユウリを見つめ、再び頭を窓の方に向けて、シーンが閉じます。


--------

シーン 4

--------


シーンは、学校のチャイム音と学校の外観を映し出して始まる。

廊下を歩く学生たちや窓辺で話している学生たち、そして学校のカフェテリアを映し、その後シーンは屋上で続く。

春とイツキは学校の屋上で昼休みの食事を食べている。

春はお弁当を持っていて、イツキは学校の食堂でツナサンドイッチを買った。


春;「お弁当は?」

一輝;「今日はちょっと遅く起きたから家に忘れちゃった。」


春: 「 相変わらず、だるいなー。」


一輝:「いいじゃん、お前の弁当があるだろ?」


春:「はいはい、俺がいてお前は本当に幸運だよな。」


春は自分の弁当を一輝と分け合う。


一輝:「もう“春ママ”って呼ぶことにするよ。」

春:(冗談っぽく皮肉な口調で)「ぶん殴るぞ。」

一輝は笑って、二人はそのまま一緒に食べ続ける。


一輝:「今日クラスに来たあの子、ちょっと変わってなかったか?」


春:「そうか?正直、あんまり変だとは思わなかったけど。」


一輝は春に向き直り、ひそかにニヤリと笑いながら

「へえ? もしかしてすぐに恋に落ちたの?」


春;「 バカバカしい考えにふけるな、あり得ない。」


一輝:「ふーん…じゃあ、お前が付き合わないなら、俺が付き合うよ!」


春:「好きにしろよ。」


一輝は意気込んで立ち上がり、

「いつか見てろよ、俺だっていつか誰かと付き合ってやるんだからな!」


春はからかうような口調で、「はいはい、できるって!応援してるよ〜!」


一輝:「まだ俺のことをからかってるのか⁉」


春:「実はこれ、もう日課みたいになってるけど、今日はここまでにしとく。俺、行くから。」


一輝:「教室に?」


春:「いや、仕事が待ってる。」


一輝:「学校サボるのか?」


春:「馬鹿言うな、俺はお前みたいに怠けてない。」


一輝:「ねーね!、どんな仕事なんだ?」


春:「スーパーの店員だ。」


一輝:「ふーん…先生とは話したの?」


春:「実は今日から始めるから、まだ言ってない。」


一輝:「つまり、俺の代わりに俺が言うのを待ってるってこと?」


春:「お前ら、何してるんだ?」

と言って、屋上から出て行く。 一輝は一人残された。


一輝は失望しながら、

「これって、友達というよりも使いっぱしりってことじゃないだよねー…」


シーンは空に向かって終わる。


--------

シーン 5

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春は新しく働き始めるスーパーに向かって歩いている途中、公園の脇を通り過ぎる。すると、子供の楽しげな笑い声が耳に入ってくる。顔を上げると、母親と父親と一緒に遊んでいる小さな子供が目に入る。父親は息子を背負いながら、笑い声を上げて走り回っている。母親はベンチに座りながら、微笑んでそれを見守っている。

春はその光景に見入ってしまう。子どもの楽しそうな笑い声、母親の温かい視線、父親の安心感を与える存在…。目が離せない。その瞬間、道路を速く走る車が通り過ぎる。春の視界が一瞬遮られる。彼は頭を振って我に返り、スーパーへ向かって歩き続ける。

春はドアを押して中に入る。レジで働いている若い女性が微笑みながら顔を上げる。


レジの女性:「いらっしゃいませ!」


春は軽くお辞儀をして話す。


春:「すみません、広瀬さんとお話したいのですが。」


レジの女性は春を上から下まで見て微笑む。


レジの女性:「ああ、あなたは中村春さんですね。広瀬さんは今、子供を幼稚園から迎えに行っているので、ここにはいません。」


春:「ああ、そうですか。」


レジの女性:「あなた、たぶん新しいスタッフの方ですよね。」


春はうなずきながら:「はい、そうです。」


レジの女性は後ろを指さして:「後ろにあなたに合う制服がありますので、それを着てすぐに始めてください。」


春はうなずきながら、シーンは終わる。


シーンは春が床を拭き、棚を整え、客と接する様子を描いている。


夕方になり、シーンはレジの女性と春がお辞儀をして一緒に外に出て、反対方向に歩き始めるところで始まる。

天気は雨で、春は傘を持っていない。

春は雨の中、家に向かって歩いている途中、昼間に通り過ぎた公園で、ひとりで街灯の下に立っている傘を持っていない制服姿の女の子が気になる。

ゆっくりとその子に近づき、木の陰に隠れてその子を見つめる。

制服を着た少女は実は立花ユウリで、両手を祈るように合わせて目を閉じ、上を向いてメランコリックに見つめている。


春:「この子、たしか転校生の立花ユウリじゃないか? ここで何をしているんだ?」


春はしばらくの間、悠里を見つめていた。

ついに勇気を振り絞り、ゆっくりと重い足取りで悠里に近づき始めた。

やっと彼女のそばに辿り着いたとき、悠里はまだ微動だにしなかった。

悠里はあまりにも集中していて、周囲のことに全く気づいていなかった。

春が何度呼びかけても、彼女から返事はなかった。

とうとう諦めて背を向けようとしたその時、悠里が突然叫んだ。

春は恐怖に駆られ、その場に尻もちをついた。

悠里はゆっくりと目を開け、まずはぼんやりと周囲を見回した。

そして次第に視線が春へと向けられた。

春は地面に座り込み、怯えた様子で悠里を見つめていた。


ユウリは「えっ、あの… 大丈夫ですか?」


春:「この質問の前に、なんで突然叫んだのか聞いてもいいですか?」


ユウリは静かで落ち着いた声で、「驚かせたならごめんなさい。ただ祈っていただけです。」


春:「叫びながら? 面白い信念があるんだね。」


ユウリは小さな笑顔を浮かべて、「ああ、それは祈りじゃなくて、全力で叫ぶと気分が楽になるだけなんです。」と言った。


ユウリは春に向かって歩き、手を差し伸べて、「あの… 大丈夫ですか?」


春は差し伸べられた手を無視して立ち上がり、「大丈夫だよ、ただ突然叫ばれたから驚いて転んだだけだ。」


春はユウリに目を向け、彼女がとても濡れていることに気づいた。


ユウリ:「傘はないの? すごく濡れてるよ。風邪をひくかもしれない。」


ユウリはベンチでバッグの隣に置いてあった傘を春に向かって差し出した。


春:「ちょっと待って、それを受け取るわけにはいかないよ、まだ会ったばかりの人に個人的なものを渡すのはやめて。」


ユウリ:「えっと、私は… 橘優、あなたは?」


春:「春… 中村春。」


ユウリは目を閉じ、小さな笑顔を浮かべて、「ほら、これでお互いに知り合ったでしょ? だから、今は傘を受け取ってもいいです。」


春:「橘優さんはどうなるの?」


ユウリは後ろの家を指差しながら、「私の家はすぐそこにあるから。心配しないで、大丈夫よ!」と言って、ベンチからバッグを取り、家に向かって歩き始めた。


春:「待って…」

春:「ありがとうを言うのを忘れてた…」



EPISODE - 1 ENDING





















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