1/1
序章
高校生の頃から構想だけは持っていたネタを、先日聞いた音楽に刺激されて文章化することに致しました。
完結までの道すじはある程度出来ていますが、そこまでにどれだけ寄り道が発生するか…。
本人にも先が読めない、見切り発車状態ですが、宜しければお付き合い下さいませ。
信じられなかった――否、信じたく無かった。
こんなことが実際に起きているなんて。
「なんだよ、これ…」
それは彼もよく知っている事実の筈だった。よく映像としてよく見る一場面の筈だった。それなのに…鼻を刺激する臭いが、耳から離れない絶叫が、目に焼き付いた光景が現実のものというだけで耐えられないほどの負荷をかけてくる。
「う゛っ…」
こんなこと知りたくなかった。
知らなかった時に戻れるのなら戻りたかった。
こんな簡単に誰かがいなくなると言うことなど知りたくなかったんだ―――。