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努力を知らない卑怯者  作者: 自宅警備員Lv9999
第五章:貧村活性化
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第二の作業 第三の作業



 広場には長机やテーブルがところ狭しと置かれ、ヘレティックスの面々と獣人達が仲良く座っている。


 広場の中心には超巨大な鍋があり、燃え盛る焚き火の上でグツグツいっている。


 鍋の中には蓄えられていた穀物と森から狩ってきた野獣の肉が適当にぶちこまれ、よくわからん調味料で味付けしていた。


 いいにおいが漂い、さっきからひっきりなしにグーグー音がする。


「全員に行き渡ったな!?」


 料理が行き渡ったことを確認し、例の号令をかける。


「いただきます!!!!」


『い、イタダキマス?』


 この世界にはいただきますの文化もないらしい。ってか、地球でも日本だけだしな。


 手を合わせ、いただきますと言ったはいいが、どうすればいいのか分からず硬直している。


「どうした、食え!!心行くまで食っていい!!遠慮なんぞいらん!!」


 俺の言葉に数人が恐る恐るスプーンで料理を口に入れた。


「~~~~~~~!!!!!!!」


 その数人は狂ったように料理をかっこみ始める。


 その様子をみた奴らも食べ始め、涙すら流しながら食べていた。


 飢餓状態にいきなり沢山食べるとダメだと聞いたが、まぁ大丈夫だろうめんどくさいし。


 それから獣人達は食べた。めちゃくちゃ食べた。夜になっても、朝を迎えても食べた。


 そして昼にやっとあの巨大な鍋が空っぽになった。


「こんなに食べたのは……初めてだ……」


「幸せって……こんな感じなのね……」


「満ち足りた気分じゃぁ……」


 満腹のはらを擦りながら、全員がゆっくりと眠りについた。


「うーん、食わせたら仕事させるつもりだったんだが……」


「今は寝かせておきましょう。明日でいいではありませんか」


「そうよ。今は休ませてあげなさいな」


「しゃぁねぇな……」


 俺たちも地べたにねっころがって、この奇妙な友人達と眠りについた。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「おきろぉおおおおおおおおおおお!!!!!」


 叫ぶ。しかしだらけきったこいつらは


「うう……あと五分……」


 と呟いてまた寝息をたて始める。


 少し考えて、俺は鍋へ歩いていき、


――キ、キィイィイィイィイィイィイ――


 引っ掻いた。身の毛も弥立つような不快な音が響き、まどろんでいた連中が跳ね起きた。


「さぁお前達!!はらいっぱい食って元気になったところで仕事だ!!」


『うぇええ……』


「はい、今不満言った人は晩飯抜きです。分かってるからなお前お前お前!!!」


『ヒィッ!!バレた!!』


「それは置いといて、始めに家と服だな。男連中は斧を持って集合、女連中はあそこの怪物のところへ……」


――チュン!!――


 俺の右頬に何がが掠り、血が垂れる。


 振り向くと石が壁にめり込んでいた。


「あそこの女のところに集合、マーガレット、頼んだ」


「ええ、おまかせあれ」


 怖い怖い。


 数分後、斧を持ち寄った集団で森から数本の木を切ってきた。


 ここは普段からやっているだけあって斧の扱いが上手かった上、痩せこけてフラフラな訳でもないためすんなりと切れた。


 切った木を鉄人隊に頼んで村まで運んでもらう。


「…………」


『………?』


「お前らさぁ、材木の作り方って知ってる?」


「木こりのじい様がしっていたんですが、こないだ亡くなりまして……」


「マジか……とりあえず切ればいいかな……」


 加工のしかたが分からなかった。最悪全部石にしようかと思い始めたころ


「知ってるでござるよ」


 オタクこと佐々木が手を上げた。


「ネットサーフィンしてた時、たまたま興味があって調べてみたのでござる。スキルのお陰か、完全に覚えてるでござるよ」


「そりゃいいや。あと、建築家はいるか?」


「心得が有るものが数人」


「よし。じゃあ協力して家を建て替えてくれ。鉄人隊も手伝えよ」


「扱いが完全に重機ですなぁ……」


 チラッとみたらマーガレット達が凄い勢いで布を服にしていた。


 あの調子なら2日もあれば全員マトモな服が着れるだろう。


「さて、俺はっと……」


 俺は村の外へ行き、ヘッドバンドを装着した。


《よう、お久》


《ちょっと!!あれから何日経ちましたか!!ずっと放置なんて酷すぎだと思うんですけど!?》


《すまんかったって。忙しかったんだよ。まぁ機嫌直せ、良いもん作ったから》


 俺がなぜずっとこのコントローラーを装着しないのかというと、ヘッドバンドという造形が俺の格好に全然合わないからである。


 見た目、大事。これ常識ね。


 というわけで、作ったのが鉢金、あのナルトが頭に巻いてる奴だ。


 着けたらなかなか格好いいので採用した。


「よいしょ!!」


 ヘッドバンドにねじ込んだ精霊をひっぺがす。


 そして存在が消える前に鉢金に融合させた。


《どうだ?》


《変わらないですね。なーんにも見えないです》


《それも解決するぞ》


 鉢金には6つのゴーレムフィストに共鳴させたゴーレムコアが埋め込んであるが、俺は真正面に2つの『魔眼石』なるものをとりつけた。


 本来は失った目の代わりにする物だが、こうすることで精霊に視界ができるのではと考えた。


 因みに、この魔眼石は自分では作れないので魔法店で買った。


《おぉ…おおおおおお!!!》


《成功か?》


《はい!!しっかり森が見えます!!》


《良かった良かった。感謝しろよ?》


《勿論!!ありがとうございます!!》


《うむ!!じゃあ仕事を始めるか》


 俺はゴーレムフィストを展開した。

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