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努力を知らない卑怯者  作者: 自宅警備員Lv9999
第四章:ミグレア
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鋼牙の異常 【発症編】

遅れてマジすんませんっしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!m(_ _)m



グォオオオオオオオオオオオ……!!!!!!


「ヒーィハァァアアアーーーーーーーー!!!!!!!」


「ヒャッホーーーーーー!!!」


 女の子と雄叫びを上げながら草原を突っ走る。


 土埃を巻き上げながら走る様は端から見ればさぞ恐ろしかったろう。


「こんな凄いスピードなら、一週間どころか5日で着いちゃいますよ!!」


 慣れないスピードに興奮しているリントが言う。


 リントというのはこいつの名前で、嬢ちゃんやら幼女やら呼んでいるうちに名前を知らなかったことを思い出し、聞いた。


 一週間もかからないというのは、さすがに一週間は嫌だったので本気で走り始めたからである。


 ちなみに、この場合の本気は安全管理をずさんにする代わりに突っ走るという意味である。


 さらに、現在は朝だ。さすがに夜間の走行は危ない。ライトとかも着けてないしな。


『コウガ様!!コウガ様、聞こえますか!?』


 ファルが念話を送ってきた。


『おう、どうした?』


『どうしたもこうしたもないですよ!!もう朝ですよ!?どこにいるか知りませんが、早く帰って来て下さい!!』


『ああ、その事だが、かくかくしかじかでちょっくらジェントーと旅に出るわ。クランのことはマーガレットに一任しとく。留守番よろしくね。んじゃ』


『ちょ、ちょーっとまってくださ』


 なんか言ってたけど、運転に集中するために念話を切った。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「うう……ヒック……」


 部屋でファルがベッドに突っ伏して、しゃくり上げている。


コンコン 『入るわよ?』


 ノックと共に、マーガレットが部屋に入って来た。


「あらあら、泣くんじゃないの。どうしたの?」


 さすがオネェさんと言わざるをえない、柔らかな口調にファルも少し落ち着く。


「こ、コウガ様が、ヒック!!、女の子を連れて旅に出たって、ヒック!!言ってきて……」


「あらあら、それは可哀想に。コウガちゃんは罪な男ねぇ……」


 優しく頭を撫でながら話を促す。


「ヒック!!、で、コウガ様、もしかしたら、私のこと、嫌いになっちゃったんじゃないかって、ヒック!!、思っちゃって、ヒック!!」


「あらあら、もーう!!大丈夫よぉ!!コウガちゃんがファルちゃんのこと嫌いになる訳ないでしょう?」


「ヒック!!で、でもぉ……」


「もう一度、念話を送ってご覧なさいな。きっと嫌いになんてなってないから」


「わ、分かり、まし、た」


 心を落ち着かせ、もう一度コウガに念話を送った。


『こ、コウガ様?聞こえますか?』


 しばらく経っても返事はこない。やはり嫌われてしまったのかと絶望するが、


『すまんすまん、今運転中でな。どうかしたか?』


 いつも通りの能天気な声が反ってきた。


『こ、コウガ様!!私のこと、嫌いですか!?』


『……はい?何言ってんのか……』


『もしかしてこの前ご飯に痺れ薬を混ぜたからですか!?それともベッドに拘束して襲おうとしたからですか!?』


『あー、あったねそんなこと。でも、だからって嫌いには……』


『はっ!!耳ですか?!尻尾ですか!?ササキさんがモフりたいとか言っておられましたが、コウガ様もそうなんですか!?好きなだけモフってもいいですから、嫌いにならないで下さい!!尻尾はさすがに恥ずかしいのでどうかご勘弁を……』


『いや、だからね?』


『お願いします!!良い子になりますから!!捨てないで下さい!!どうかお願い…』


『じゃかぁしいんじゃい!!!落ち着け!!とりあえず一旦深呼吸!!はいっ』


『す、スーー、ハーー……』


『ほれ、最初から落ち着いて話せ』


『は、はい……』


《少女説明中》


『はぁーあ、バカだな!!ほんっとにバカだな!!』


『す、すみません……』


『俺がお前を嫌う訳がなかろうが!!まぁ、ちゃんと伝えなかった俺も0.1ミリぐらい悪かったが……』


『私が嫌いな訳では無いんですね?!』


『ああ。安心しろ。俺がお前を嫌いになることは無いから』


『はい……』



◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「いやー、悪いことしたなぁ~」


 笑いながら鋼牙が言う。


「絶対悪いと思って無いでしょう……」


 隣に座るジェントーは呆れ顔。


「いやいや、これでもわりとマジで悪いと思ってる。アイツの好意にゃ気付いてたが、キチンと対応しなかった俺が悪い」


 やはり笑いながらだったが、ジェントーは確かな誠意を感じた。


「好意に気付いていたならば、ないがしろにせず、受け入れれば良いのですぞ。あんなに良い子はなかなかおりませんぞ?」


「そりゃ分かる。だが、俺はファルとは付き合えねぇ」


「?何故ですかな」


「俺の夢である、『大賢者(50歳童貞)』になるためだよ……!!!」


「…………?」


 ジェントーは静かに首を傾げた。

レビューをくださった方。本当に、誠に、マジで、ありがとうございます………!!!!!!


前に深夜テンションで変なこと書いてて、謝罪しようと思ったらレビューをくださって、何て言えばいいか分からないぐらいです!!!!!


本当にありがとうございます!!!!!


これからもこの小説を読んでやって下さい!

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