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努力を知らない卑怯者  作者: 自宅警備員Lv9999
第三章:アロア
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トーナメントその1

ブクマが百件いったぞぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!



 49人の参加者を問答無用で吹き飛ばした翌日。


『ジョーカーを出せぇえええええ!!』


『あんな勝ち方で良いと思ってんのかぁぁああああ!!』


『鍛冶屋にあんなこと出来る筈がない!!不正だぁぁあああああ!!』


『お前のせいで負けちまったじゃねぇかぁあああああ!!』


 クランハウスの前にはあの勝ち方に対する抗議団体が来ていた。


 彼らはいずれも大会の為に来た冒険者かイベントに寄ってきた暇人。


 よって彼らは自分たちが騒ぎ立てている相手の恐ろしさを知らない。


「こ、コウガ様どうしますか?門を蹴破る勢いで詰め掛けています!!」


「一般市民に剣を向ける訳には……」


 狼狽えるファルとジェントー。


「大方賭けてた冒険者が一瞬で負けた腹いせかねぇ。負かした俺じゃなくて負けた方に言えっての」


 心底めんどくさそうにため息を吐く鋼牙。


「仕方ねぇ。クレーム対応係を出動させる!!」


 ビシッと決めポーズしながら言う。しかし


「コウガ殿、くれーむとは?」「なんですか?」


 異世界のネタは通じなかった。


「ああもう、取り合いず出撃!!!」


 鋼牙が念話を送ると、玄関が開き中から数人の男が出てきた。


 半分は


「おいたしちゃった悪いコってのは誰かしらぁ?」


「門の前のあの人達じゃなくってぇ?」


「あらあらぁ、大挙して押し掛けちゃってぇ、悪いコねん」


「オシオキが、必要ねぇ……」


 くねくねと逞しい体を曲げ、顔にファンデーションや口紅を塗りたくり、キャピキャピと野太い声で喋る怪物達。


 もう半分は


「ここに喰ってもいいオトコが居るって?」


「あそこの奴らじゃねぇか?」


「おお……いいケツしてんじゃねぇか……」


「彼処のガタイの良いのは俺のエモノだぞ!」


 門を倒そうとしていた男を見てジュルリと舌舐め擦りする男達。


 鋼牙の言う『クレーム対応係』。マーガレットの舎弟達とピエールのとこの新人。


「ぎ、ぎゃぁぁあああああ!!!バケモンだぁあああああ!!」


 SAN値直送のオネェを見た者が逃げ出そうとするが


(どぅぁれ)が……」


 ユラリと謎のオーラを発するオネェ。


「SAN値直送の気持ち悪い正体不明の怪物じゃぁああああ!!!」


 ゴッ と一瞬で逃げる男の背中に取り付き……あっ、あ、ああ……痛そう。


 ホモの方は……ふぁっ!!??


「ファルちゃんは見ちゃいけません!!!」


 サッとファルの目を塞ぐ。


「ふぇ!?ど、どうしたんですかぁ?」


 あ、あいつら……路上ファ○クとは……良い子が見れなくなっちゃうだろが!!!


 R15は保険なんだよ!!!


 これが朝の出来事だった。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「今日は組み合わせ発表ですね!!」


 俺は朝見た汚いモノのせいでどんよりしているが、ファルは元気である。


「どんな相手と当たっても楽勝でしょうな。ガントレットで吹き飛ばして……」


 楽勝だ、とジェントーは言う。しかし……


「いや、ガントレットはもう使わない」


 いきなり戦闘能力放棄を発表した俺に驚く二人。


「え、でもかなり強い方も居ますよ!?大人しく使っといたほうが……」


「やっぱあの勝ち方だと納得しない奴らがいてさぁ。そーゆー奴らは負けると……」


『卑怯者ぉぉ!!!出てこぉおおおい!!!』


 外から男の大声が聞こえる。


「……大体卑怯とか何とか言って再戦を要求してくる」


「……よく分かりました」


「はぁあああああ。めんどくせーーーーーーーーーー!!」


 ぼやきながら外に出る。


「逃げなかったことは誉めてやるぞ」


「へいへい。なんのご用意でしょうかね?」


「昨日、貴様はどんな手を使って勝ったんだ?」


「教えるとでも?」


「ふん、どうせ人に言えないような手を使ったのだろうが!!そうでなければ鍛冶屋なぞがあんなこと出来る筈がない!!」


「へーいへい。それでなんのご用意でしょうかね?」


「卑怯で姑息なお前を、このセドリックが成敗してや……」


「なんの用だって聞いてんだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


 俺の全力の右フックが右頬を撃ち抜く。


「ゴブハァ!?」


 敷地の外まで殴り飛ばされた男は向かいの塀にめり込み、ズルズルと崩れ落ちた。


「コウガ様、さっきあの人要件言おうとしてましたよ!?」


「エ?オッカシイナァオレニハナニモキコエナカッタヨ?」


「確信犯だこの人」



◆◆◆◆◆◆◆◆



『さぁさぁ、只今より血沸き肉躍るトーナメントの開幕ですよぉ!!』


 お馴染みのハイテンション放送が響く。


『死人がでないように宮廷治療師の方々に来ていただいておりますので命の危険はありません。ご安心下さい』


『ではでは早速第一試合……と行きたいところですが、悲しいお知らせがあります。予選を見事勝ち抜いたセドリック選手が欠席となり、セドリック選手の対戦相手の方は不戦勝となります!!』


『浮かれて飲み過ぎちゃったんですかねぇ。時間は守らないとですね』


 ん?セドリック?どっかで聞いたような……忘れるって事は大した事じゃないな!!


 HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!


『では第一試合!!戦うのは~~』


 対戦相手は完全にランダムである。運も試される過酷な(以下略)


『はいっ、『アリメロ』VS『ギオウ』です!!!』


『うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!』


『おっとぉ、初めから今大会優勝候補筆頭のアリメロ選手!!お相手のギオウ選手はフルプレートメイルを纏い、左手に城壁盾(キャッスルシールド)、右手に大斧(マサカリ)を持った『戦車』の名を持つAランク冒険者!!超重量タイプです!!』


『超スピードと超重量、どっちが勝つのでしょうか!?それではお二人は準備をお願いします!!』


 静かに位置に付くアリメロとズシン、ズシンと足音を響かせて位置に付くギオウ。


 体格や耐久は圧倒的な差があるが、お互い少しも怖じ気づいてはいないようだった。


『ではー初め!!!!!』


 コールと共に姿を消すアリメロ。しかしいくらフルプレートメイルに攻撃しても全身からガキガキ音が鳴るだけで効果がない。


 と、ギオウがマサカリを一薙ぎした。その凄まじい勢いと攻撃範囲でアリメロは弾き飛ばされてしまう。


 ヨロヨロと立ち上がるアリメロ。ギオウがゆっくりと近づき、マサカリを振り上げる。


 その時、アリメロは体が反ったことで出来た鎧の隙間に剣を刺し入れ、少し怯ませた。


 連撃をし続け、徐々にフィールドの端に追い詰められるギオウ。


 このままでなるかとばかりにマサカリを振り上げるが、それにより後ろに体重がかかり、ふらつく。


 そこをアリメロが蹴って止めを刺し、ギオウは場外によって脱落となった。


 第一試合、アリメロ第二試合へ。

 どうもどうも、自宅警備員でございます。


 この小説を読んでくださり、誠に、誠に、有り難うございます。


 ついに、ブクマが百件にいきました!!!!こんな見切り発車した行き当たりばったりの小説を応援して下さり、有り難うございます!!!!!


 これを機会にタイトルを


卑怯者の大逆襲~追放されたので異端者チーム作って異世界を謳歌する~


 から


努力を知らない卑怯者~追放されたんで、最強魔道具と無敵の変態達で異世界を謳歌しようと思う~


 に変更いたしました。


 最後に



おもろかったで


続き気になる


早く書けやボケが



 と少しでも思った方はブクマ、感想等よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 最初は道具に頼りすぎるのも後から問題が出て来そうだと思ったのですが、よく考えたらIron Manみたいでカッコいいと思いました。
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