表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
努力を知らない卑怯者  作者: 自宅警備員Lv9999
第三章:アロア
36/164

冒険者の街、アロア




 新たに三人の仲間をゲッツした俺達。さて、これからどうするか。



「これからどっかの街に行こうと思いまーす。何処に行けば良いと思いますか」



「アロア辺りが良いんじゃないかっ」



「アロアとは?」



「『冒険者の街』アロア。その名の通り住人の大半が冒険者の街だ。クエストが沢山あるし、名も挙げやすい。冒険者の為の街だ」



「よし、じゃあアロアで決定な。うっし、出発!!」



 という訳で第一拠点はアロアに決定した。



◆◇◆◇◆◇◆



 冒険者の街、アロア。街の中にある巨大なダンジョンを中心に栄えた大都市で、武器やポーションなど冒険者の必需品も沢山揃っており、正に冒険者の為の街。



 メイザス王国の東に位置し、近くに大森林があることで魔物の異常発生『スタンピード』が起こりやすい。



 まあ住人の大半が腕利き冒険者なので、たいした被害は出ないが。



 アロアまでは深淵牢獄から徒歩で三週間。馬車で3日。メルカバで数時間。



 メルカバは凄まじいスピードで山岳地帯を抜け、荒野を走り、草原を越えた。



「止まれ!!」



 途中で野党に襲われた。こんな未知との遭遇みたいな物体をよく襲うもんだ。



 とりあえず警告。



「おーい、見逃せ!!さもないと轢くぞ!!」



 しかし相手は聞く耳を持たず、武器で装甲をガンガン叩き始めた。



 しかしヘビーメイスで叩いても傷一つ付かない装甲に業を煮やしたのか後ろの奴らが魔法を詠唱し始める。



 様々な属性の魔法が降り注ぐが、やっぱり傷一つ付かない。



 まあ金属レベル10だもんな、ほとんど破壊不可だ。チンケな魔法ごときで傷が付くほどヤワじゃない。



 忠告を無視されたので気にせず発進。



 野党共はピーピー喚いていたが、ゴシャッという鈍い音が聞こえて静かになった。



「コウガ様、さっき野党に襲われたような……」



「キノセイダヨ」



「え、でも確かに止まれって……」



「ソラミミダヨ」



「そうですか?」



「ホントホント、ワタシウソツカナーイ」



「前の方に血が付いてるんですけど」



「お、見えたぞ!!あれがアロアだ!!」



「コウガ様?」



「いやー、でっかい壁だなー」



 スタンピードが頻発するので対策として巨大な外壁で囲まれている。



 数百メートル手間でメルカバを収納し、後は歩く。あんなデカブツで門の前に行こうもんならめんどくさくなることが目に見えている。



「街に入るなら身分証を提示してくれ」



 門番に言われ、俺、ジェントー、マッスル、ファルはギルドカードを出す。アロアだけでなくすべての街で身分証になるギルドカードマジ便利。



 ギルドカードを持ってないマーガレット、ピエール、バングは通行料で銀貨三枚取られた。



 門番のおっさんに冒険者ギルドの場所を聞き、そこへ向かう。王都に並ぶ大都市とだけあって凄い活気だった。武装した冒険者が大勢歩き、そこらじゅうにある酒場から笑い声や喧騒が響く。



 まさに冒険者の為の街だな。




 さっそく冒険者ギルドへ行く。ここの冒険者ギルドはメイザス王国のギルドの総本山らしく、それにみあった大きな建物だった。



 ギルドに入り、登録に行かせる。



 滞りなく登録完了し、今度はクランの登録をする。



「このようなふざけたクラン名では信用されませんよ?クランの作り直しをお勧めします」



「やっぱそうだよなぁ。じゃあ作り直すわ。クラン『あああああ』は解散、新しくクランを作ろう」



「ではクラン名とシンボル、構成員を記入して提出して下さい」



「ほいほーい」



 クランを作り直すことは予想していたので、移動中にクラン名とシンボルは決めている。



「クランを作り直す?」



「名前の変更はできないからな。多分作り直すことを勧められるだろう」



「そもそも何故クランを作ったのですかな?別に仲間を増やしてからでも……」



「指名依頼対策だよ。Bランクの俺達はともかく、Aランクのマッスルは指名依頼が来るだろ?でもCランクのクランなら依頼は来ないだろ?」



「いや、そもそもマッスル殿は性格がアレなので指名依頼は来ませんよ」



「なにそれかんぜんにむだやん。まあいいや。で、新しいクラン名だが『       』で行こうと思う。シンボルはこれな」



「『     』ですか。いいですな。シンボルはファル殿の作品ですかな?いいですな」



「我ながらいい名前だと思うんだよ。ファルの画力には脱帽だ」



 そんな感じで決めた。



「はい、ではクラン登録は完了です。ありがとうございました」



「おう、またな」



 うっし、クラン完成だ。これからはゴリゴリ強くなるだけの簡単なお仕事だ。



 新たなアーティファクトの案も出てるしな。



 これからが楽しみだ。



 期待を胸に、俺達は冒険者ギルドを後にした。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 その日、すべてのクランが一つの新規クランに注目した。Sランクの猛者達は気にも止めず、A、Bランクのクランは生意気そうな奴が来たと顔をしかめる。



 数多のクランに向かって新規クランのリーダーの少年(ガキ)はは意気揚々と旗を掲げた。



 翻る旗にはニヤリと笑う小太りの道化師の絵。



 新規Cランククラン『異端者の集い(ヘレティックス)』は今日、第一歩を踏み出した。

今回から主人公が無双し、メンバーが暴れ初めます。


やっと無双させられる……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ