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努力を知らない卑怯者  作者: 自宅警備員Lv9999
第一章:王都
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力を手に入れた俺に、怖い物など余りない

「クロガネコウガ、私、フェルリアがアンタに決闘を申し込む!!」


 そう宣言した女冒険者改めフェルリア。


 周りの冒険者達がざわめきだす。


「おい、あの女『剣鬼』じゃねえか?」


「あの、一人でスタンピードを鎮圧したって言う……?」


「特殊契約のにいちゃんの実力が分かるな」


 剣鬼?二つ名とかあだ名か?周りの冒険者の話を聞いた限り強いんだろな。


 なんでそんな奴が俺に気遣って決闘申し込んでくるんだ?



 ………………………



 わかんね、とりあえず挑んで来たからには全力で叩き潰すぞ!!


 思考が若干血の気が多い族になってきた鋼牙であった。


「いいだろう、受けて立つ」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 ギルドの裏、訓練場に二人が現れる。フェルリアは静かに位置につき、俺はゆっくりと歩いて位置についた。


 両者の距離は20メートルほど。しかし俺は恐らくフェルリアは一瞬で詰めて来ると予測、迎撃体制をとる。


「では、初め!!!」


 立会人のギルドマスターの声で、フェルリアは一気に距離を詰めてくる。


「これで、終わりよ!!!」


 一撃で決める積もりだったのか一気に距離を詰めて、居合いの様に振り抜く。


「なんの、マトリックス回避!!!」


 とっさに上体を思いっきり反らし、横凪ぎの剣を避ける。


 そしてそのまま地面に手を付き、剣を振り抜いて無防備なフェルリアの腹を蹴飛ばす。


「ぐっ、まさかあんな回避するなんてね……なかなかやるじゃない」


「お褒めに預かり光栄にございますっ」


 後ろまで弾き飛ばされたフェルリアに追撃を行う。


 猛烈な打ち付けに反撃出来ず、防戦一方になるフェルリア。


 しかし一瞬の隙をつき足を掛けて鋼牙を躓かせる。


 その間に距離をとり、魔法の詠唱を始めた。


「鍛冶屋!!これが戦闘系天職の力よ!!喰らいなさい、ライトニングスピア!!」


 フェルリアが叫ぶと雷属性の中級魔法が飛んでくる。


 蓄魔石のマックスパワーでノータイム吸収。


「え?い、今なにしたの?」


「教えると思うか?」


 答えながら切りかかる。受け止められ、鍔迫り合いになるが筋力超強化の鎧の力で押し込み、跳ね飛ばして蹴る。


「ぐう、なんて力してんのよ!?」


「どうだ、たかが鍛冶屋、か?」


「まだまだぁ!!」


 まだ認めない。往生際が悪いな。


「おら!!」


 下からの一閃で剣を弾き飛ばし、首筋に剣を添える。


「俺の勝ち、だな!!」


 高らかに勝利宣言。フェルリアは悔しそうにこちらを睨んでいる。


「~~~!!覚えてなさいよ!!」


 叫びながら走って行ってしまった。


 楽しいやつだったな。ウザかったけど。


 強いことは強かった。だけどいかんせん相手が悪かった。


 いくら強くても剣術Lv10に正面から挑んじゃいかんな。


 今のところ俺を殺すには後ろから気づかれずに刺すか、回避出来ない超級魔法を連発するくらいだ。


 俺チートになったなぁと感じながらギルドを後にする。依頼を受けるつもりだったが、何か疲れたので止めた。


 宿に帰るとリンちゃんが笑顔で迎えてくれる。


「お帰りなさい、コウガさん」


「おう、ただいま!」


 その日はグータラして過ごした。こんな日も必要だ。


 そして辺りが暗くなり、夕飯を食おうと食堂へ行くと、城で見たローブを被った女がいた。


「コウガ様、予言者、アリア様がお呼びです。どうぞご同行を」


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