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努力を知らない卑怯者  作者: 自宅警備員Lv9999
第一章:王都
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新たな試み

 帰って来た俺はしばし考える。城の奴らは何も言って来ないので見捨てられたと考えていいだろう。


 なーにが生活は保証しますだ。ペッ


 まあ、金を稼ぐ方法は確立したし、冒険しなけりゃ死ぬことはないだろう。しかし俺の目的は勇者達を見返すこと。冒険は必須になるだろう。


 荒稼ぎを通して分かったが、俺の魔道具は確かに剣術Lv10の技術を使えるようにしてくれるが、筋力やスキルなんかの関係で実力を出しきれていない感じがした。


 テストで100点取ったけど提出物出してなかったから成績が良くなかった見たいな感じだな。


 そんな訳で俺は新しい魔道具の作成に取りかかった。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 まず鍛冶屋で鉄の籠手を一組買い、魔法店でスキル付与の魔方陣を買う。


 宿に帰り、さっそく籠手にスキルを付与する。



――――――――――――

鉄の籠手 防具レベル3


腕力強化Lv1

――――――――――――



 付与したスキルは腕力強化。その名の通り腕力を強化してくれる。普通は筋トレをしまくったら取得できるスキルらしい。


 例のごとく蓄魔石のえげつない量の魔力をほとんど消費し、Lv10まで上げた。


 装着するとすごい筋力が上がっていた。剣を凄いスピードで振り回せるようになる。


 成功したことで調子に乗ったことと防具が欲しかったこともあり、鋼のスケイルメイルを買い、全身に筋力強化Lv10を付与。


 もはや力で俺に敵う奴はそうそう居ないだろう。



 しかし俺は本来、長年努力して努力して、やっと辿り着ける所に、こんな方法で来てしまった。


 果たして本当にこれでいいのかと言う気持ちも最初はあった。だがもう吹っ切れた。


「俺は俺のやり方で生きて行くんだ。他の奴なんぞ知ったことかっての」


 卑怯と言われるかもしれない。 


 そしたら俺は―――その通りだと返すだろう。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 調子に乗ってスケイルメイルやら魔方陣やらを買ってしまいまた金がなくなったので、冒険者ギルドの依頼を受けて見ようかと思い立ち、冒険者ギルドへ向かった。


 入ると初めて来た時と同じように人々がこちらを見る。初めて来た時と違ったのはそのあとも目を反らさず、ヒソヒソ話ながらこっちを見てきたことだ。


 視線はほっといてクエストボードの前に立ち、クエストを吟味する。


 なかなか良い報酬がない。さらに吟味を続けていると、


「アンタ、コウガってやつよね?」


 女冒険者に絡まれた。


「あ~人違いだろう。俺はクロガネって名前で……」


「クロガネコウガ、でしょ?下らない嘘は止めなさい」


 女冒険者は蔑むような視線を向けて来る。面倒臭くなりそうだったので、諦めて認める。


「ハイハイ俺がコウガですよ。俺になんの用?」


「要件は一つ、アンタがどんな手を使ったか分からないけど、特殊契約を結んだそうね?」


「おおとも、褒めに来てくれたのか?」


「今すぐ契約を解約しなさい。鍛冶屋なんて言う見放された天職の奴が特殊契約なんて、分を弁えなさい!」


「俺の天職は確かに鍛冶屋だが、特殊契約の件はお前に言われる筋合いはない。なんで今日絡んできたやつの言葉でハイそうですかとやめにゃならん?」


「まあ、そう来るわよね……一応あなたの為を思って言ってるのよ?分を弁えないと早死にするって」


「そりゃありがたい。心優しき助言に感謝するよ。じゃあな」


 面倒臭くなりそうだったので立ち去ろうとする。


「待ちなさい。どうしても解約しないというなら……」


 なぜそこで貯める?


「アンタに『決闘』を申し込むわ!!」


 やっぱり面倒臭い事になったと俺は盛大にため息をついた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 薄暗い、豪華な部屋。きらびやかな調度品に囲まれた机で、情報誌を読んでいた女の目が止まる。


 そこには『鍛冶屋の無双!?不遇職の逆襲!!』とでかでかとかかれ、数日前に追放した少年が気だるげに映った真写が張られていた。


「まさか、まだ生きていたとは……」


 女はその美貌を醜く歪めて、苦々しげな顔をした。


 鋼牙に大きな苦難が襲いかかろうとしていた。


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― 新着の感想 ―
[良い点] トントン拍子で進むので読みやすいです。 [一言] 1話1話を長くするともっと読みやすくなると思います(*ˊᗜˋ*) ノ
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