チートな変態
遅れてすいませんでした!!!
これからは少し早くなると思うので、どうか見捨てず読んでやって下さい!!
「ウォラァ!!」
俺では動かすのもやっとであろう巨大なハンマーを軽々と振り回して攻撃してくる。
「効かんわっ!!」
ガントレットで受け止め、衝撃を吸収して無効化する。
お返しに冷凍光線を撃ったが、凍りついても力ずくで破壊され、意味がない。
熱線は整地に使ったためエネルギーがない。アトムや他の魔道具を使おうにも魔道具制作に使ってしまったので魔力がない。
ソドムやアンダーテイカーに至っては弾を作ってなかった。
戦闘が始まって1分も経っていないが、もうめんどくさくなってきた。
「チッ、どうなってやがんだ? まるで手応えがねぇ……」
相手も混乱しているらしい。
今度は衝撃波を撃ったが、ハンマーでかきけされた。
「お前らさぁ、なんで攻撃してきたんだ?」
考える時間を調達するため、話し掛ける。
「獣人の奴隷は高値で売れるからなぁ。村を滅ぼして、近くのブローディアンにでも持ってきゃ良い稼ぎになるんだ」
「ふーん」
考えていたので全く聞いていなかったが、多分クズなこと言ってたんだろう。
「お前も、今邪魔するのを止めりゃ一割やるぜ?どうだ?」
「おお、そりゃいいな。二割で手を打とう」
「話が通じるじゃねぇか。じゃあお仲間を殺るのを手伝t」
――ドスッ――
「ガッ!?」
魔力を振り絞って動かしたゴーレムフィストで背後から刺した。
「ど、どぼじて……」
「どうせお前も隙をみて殺すつもりだったろ?おあいこだ」
「で、でめぇ!!」
勇者の時といい、今回といい、容赦が無くなって来たなぁ。あの未来の光景のせいで、俺も少し狂ったのかもなぁ。
でもまぁ、あんな未来に行く位なら、何千何万でも殺してやろう。
「あー、バング?安全確保した。重傷者多数だ、早く来てくれ。あと、村の入り口に重症のおっさんがいるから、適当に治療してやってくれ。死んでも別に構わん」
さっきまで元気だったクズが命乞いするのを無視し、二人の方へ向かった。
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「ホントに・・・何なんですかアイツは・・・!?」
メビウスは困惑していた。
原因は自分が吹き飛ばした大男。吹き飛ばされた大男はすぐさま起き上がり、殴りかかってきた。
通常の戦闘であれば、、魔法使い相手ならば近接戦闘がセオリーである。
しかし、魔導王の二つ名を持つ彼女は、当たり前のように無詠唱を習得していた。
勝ちを確信した彼女は、無詠唱で上級魔法を放った。
上級魔法とは、直撃すれば即死、かすっても重症は免れない威力を持っている。
突進の進路上に放たれたそれは大男……マッスルに完璧に直撃した。
当たれば即死、かすっても重症。おまけにマッスルは半裸である。
無残に肉片が散らばっている光景を予想したが……数秒後。
土煙を切り裂いて出てきた無傷のマッスルが勢いを緩めることなく突っ込んできた。
「なっ!?」
慌てて飛翔魔法で宙に舞い上がって距離を取ったが、大いに混乱していた。
今まで上級魔法を喰らった者は高位の魔物でない限り即死、もしくは致命的な負傷を負っていた。
上級魔法を喰らっても無傷のマッスルはとんでもない怪物であることが伺える。
勝てない・・・と考えたところで、頭を振って弱気な考えを払った。
落ち着いてマッスルの様子を見ると、空中の自分をただ見上げているだけだった。
恐らく遠距離攻撃の手段を持っていないのだろう。
「あなた、空中の敵への攻撃手段を持っていないのですね?」
一転、余裕の笑みでマッスルを見下す。
「私相手にここまで戦ったのはあなたが初めてです。そんなあなたに敬意を持って、私の本気を見せてあげましょう」
両手をいっぱいに広げる。すると、彼女の周りに大量の魔法陣が展開された。
魔法陣の種類はバラバラで、多種多様な属性の魔法であることが分かる。
「私の天職は大魔導師。すべての属性を操る魔法の王です。この数百の魔法に貫かれ、死になさい!!」
「ふむ・・・」
マッスルは無数の魔法陣を前に考え込む仕草をしていたが
「ふん!!」
いきなり両腕で力こぶを作り、腹筋を見せつけるマッスルポーズを決めた。
「・・・はい?」
さすがに理解が追い付かないメビウス。そこに追い打ちをかけるようにさらにマッスルポーズを決める。後ろを向き、背筋を見せつけるポーズ。
三度目のポーズを決めたところで、メビウスは気付いた。
マッスルの体を橙色のオーラが纏っていることに。
『スキル筋肉魔法かっこいいポーズ』
マッスルポーズをすると筋力を2倍にするチートスキル。
チートなぶん身体への負荷が大きいためあまり使えないが、日々のたゆまぬ努力によって三回まで重ねがけ出来るようになっていた。
一度目で2倍、二度目でさらに2倍、三度目でもいっちょ2倍。
ただでさえ人間離れした怪力だというのに、それが単純計算で8倍である。
今ならタイタニウムでも変形させられるだろう。
その人知を超えた怪力で、思いっきり跳躍した。
上空、ちょうどメビウスがいる高度まで大ジャンプしたマッスル。
「……うそ……」
理解出来無い そんな顔をしたメビウスをダブルスレッジハンマー(手を組んでゴスってやるやつ 小指が痛い)で地面に叩き落とした。
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――ギャリィン――
マテオの正拳突きを剣を交差して防ぐジェントー。
戦闘開始直後に凄まじいジャブを受け、防いだものの数発喰らってしまい、フラフラのジェントー。
一方マテオは未だ無傷であった。
「おじさん、なかなか強いね。同じランクの冒険者でもおじさん程はなかなかいないよ」
「余裕ですなぁっ!!」
ジェントーは果敢に切りかかるが、素早い身のこなしでかわされ、カウンターを喰らってしまう。
ジェントーは素の状態でも強いことは強いのだが、やはり幼女をチャージしてこその力である。
今回は何故攻撃してきたのかも分からない相手なので、剣やスキルは反応しなかった。
『ピーンポーンパーンポォォ〜ン↑』
魔道具で拡張された鋼牙の声が響く。
その声によって、二人は動きを止めた。
『【幼女】を狙った誘拐犯が攻撃を仕掛けて来やがりました。【幼女】を【奴隷】にし、あんなことやそんなことをさせるつもりのようです。クズから【幼女】を守る為、総員警戒に当たって下さい』
「ようやく動き出したみたいだね。でも、どんなに数がいても僕達の前じゃ無駄……」
『ピーンポーンパーンポォォ〜ン↓』という声を聞きながら、マテオがジェントーを振り返り、言葉を詰まらせた。
なにやら凄まじいオーラを放ちながら、尋常ではない殺気の籠もった眼でジェントーがマテオを睨みつけていた。
地の底から響いたような、重々しい声で喋った。
「生きては返さんぞ、このクズが」
ジャキンッと剣を握り締め、低姿勢でマテオへと駆け寄った。
いきなり素早くなったことに戸惑ったが、すぐに必殺の正拳突きをかました。
直撃と思われたその拳は、ジェントーに当たる寸前で、消えた。
「っえ!?」
手首ごと切り飛ばされたその拳は、数秒間宙を舞った後、少し離れた所にトサッと落ちた。
「あっあぁあああああ……」
拳を失ったことで同様し、よろめいて後ろに下がる。
いきなり視界が回転した。頭部に衝撃が走り、ドサッという音が鳴る。
靄がかかったように霞んでいく視界に、噴水のように血を吹き上げる頭のない自分の体が崩れ落ちるのが見えた。
「次に生まれて来るときは、純粋な女の子になることですな」
そう言い残し、ジェントーは鋼牙達の方へと歩いて行った。
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