少女との出会い
俺の名前は藤原茉信。通称「まっちゃん」。周りからそう言われている。人間誰しもが何かしらの才能を持って生まれてくると言われる。この世界に僕は生まれたはずだ。生まれたと思っていた。5歳になると子供はみんな適正チェックをするのだが、その結果によって今後の生活が変わると言われているくらい大事な行事なのだ。そこで僕は、7属性全てで平均値を少し上回るぐらいの全属性の適正をもらったそうだ。属性とは魔法もそうだが、剣に縫って攻撃したりするもので、とても大事になってくる。普通、一箇所だけ突き出しいている、または2つ突き出している、というのが一般的で、それが回復や聖だった場合は、ヒーラーやバフをかけたりするサポーターとして、闇なら、でバフをかけたりする魔導師になったりするのだが、全てが平均値だったために何の役職にも就けないでいた。
そんな事を思いながら、いつもの日課である修行を兼ねた魔物狩りをした帰り道、僕は見たことのない美しい少女が倒れているのが森の木の隙間から見えた。魔物に襲われて倒れているかもしれない。そう思い話しかけたのだが一向に返事がないので少し強く呼びかけてみた。
茉信「おい、おい!、、、おい!」
???「痛い、痛いよぉ、助け、、、」
よく見るとその少女の腹部から赤いものが流れていることに気がついた。体温や周りの状況からしてそんなに時間は経っていないように見えるので、余っていたポーションを飲ませ、家まで運んだ。
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そして母の形見であるエリクサーがあったのだが、今しか使う機会がないと思い、手を合わせ母に礼を言い、擦って、水に溶かし、腹部に塗る。エリクサーはほぼ全ての呪い以外の病気や怪我を治すと言われているが、目が飛び出すほどの値段では無いらしい。その理由というのが、擦ったり、水に溶かしたり、冒険者は時間がそんな時間すらも惜しいので、誰も買わないかららしい。そこで俺も疲れが溜まっていたのか、テーブルに伏した状態で眠ってしまった。