表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/31

第五章(1)



〈語りかける思い出〉


 四階の階段の片隅で初めて語り合ったね。お前が京都生まれであること、兄弟が四人で上に姉さんが二人いること、下は弟であること。後で知ったことだけど実際は兄弟は六人、そして京都生まれではなく山陰の倉吉生まれであったこと。何でもそうだけど最初の出会いはいい加減に言うもの。決してお前を責めてるんじゃないよ。でもその日は溌剌としていて最初、五階で仲間の病室を訪れたときとは違っていたよ。四階の私の病室へ可愛いい人形を持って来てくれたときはびっくりした。そして二十歳になったばかりということと看護学生であること、近く国家試験を受けて合格しなければ正式な看護師になれないことが分かったんだ。

 三月になり私はリハビリのため本院から白浜の診療所へ移り、毎朝海岸まで松葉杖を引いて散歩した。まばゆい春の陽ざしを浴びながらのどかな日々を過ごした。既に合格を決めていたお前からもよく診療所に電話をかけてくれてたね。正直言って入社してまだ一年と数カ月しかたっていなかった私にとって電話口に出て話すときその診療所の職員たちの鋭い視線を一斉に受けていて少し緊張した。その診療所もいわば同じ会社の施設だったのでみんな勿論十年以上の職員たちなのだから。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ