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第11話 Pineapple Chunk
東京タワーを一望する高台に立つマンションの玄関を入ると、廊下の両側にある部屋にうず高く積まれたダンボールの中には、1kgずつ真空パックされたG JのB Dが隙間なく詰め込まれていた。
廊下を抜けて広いリビングに出ると、東京タワーが間近に迫る大きな窓辺のソファーに座った卍が、フラスコ型の大きなB Gをポコポコさせてケムリを噴き出し、ビンタンをの喉に流し込んでいた。
手土産のいなり寿司をソファーのテーブルに巴は置くと、「マジで疲れた……」と言って、革張りの椅子に体を沈めた。
紅く眼を染めた卍は、ビンタンをグラスに注いで巴に渡すと、いなり寿司の包を開けた。