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「社会を捉えなおす」
⑥
パイの大きさが限られた「世界限界論」の下では既得権益に与る
先進国と分け前を求める新興国との間で、さらには新興国と途上国
との間にも対立が生じ、そして国内では格差社会に対する不満が高
まる。われわれの欲求に固より地球資本は応えられなくなって、不
満の波が連鎖してそして戦争へとつながる。では、そうしないため
にはどうすればいいか?答えは意外と簡単で、パイを増やすことが
できないならば平等に分けるしかない。そして平等に分けるために
まず規制しなければならない。そしてそれは国際的な規制でなけれ
ばならない。たとえば、地球温暖化をもたらす温室効果ガスの排出
量をそれぞれの国に預けて果たして減らすことが出来るだろうか?
それは絶滅が危惧されているクロマグロの漁獲規制のように国際的
な規制でなければ意味がない。さらに言えば、産油国の地下に埋蔵
している石油はそもそも産油国の国民だけのものだろうか?或は国
境線で仕切られた大地はその国のものだろうか?こうして「世界限
界論」を認識すればこれまでの国家の枠組みそのものが役に立たな
いだけでなく障壁になる。環境、資源、生存権といったすべての生
き物が共有する世界を個人や国家の自由に任せてはならない。「世
界限界論」の下では自由主義経済は規制され、偏狭な民族意識や
国家意識は希薄化し、何故ならそれらは世界無限の下での共通概念
だから、そして地球人としての意識が優先され、世界そのものが民主
社会主義の方向へと向かわざるを得ない。ただ言葉で答えるだけな
ら簡単かもしれないが、いざ平等に分けるとなると実行は極めて難し
い、何故なら平等の意識こそが不平等の意識を生む源泉だから。




