ホモスパイ
『ホモスパイ』
彼は『ホモ軍人』中、最弱の存在です。
何しろ、彼が掘れる相手は一人しかいないのですから。
但し、彼がその一人を掘ることができれば、この戦いの勝利は目前です。
なぜなら彼が掘ることができる唯一の相手、それは敵の『ホモ大将』だからです。
ホモスパイはその特性から、『掘った相手』を単独で特定できる希有な『ホモ』です。
彼が生き残っているということ、それは、相手のホモ大将を昇天させたことに他ならないのですから。
こうした特性から、ホモスパイは、味方の『ホモ中将』と非常に相性の良いホモです。
というのは、ホモ中将は、自身が掘られる事によって、敵をホモ大将だと単独で特定できる優秀なホモだからです。
それゆえ、ホモ中将が掘られた敵をホモスパイが掘るというコンボはセオリーの一つであり、多用されるのも事実です。
しかし、敵もそうしたセオリーは当然知っていますから、自軍で暴れる敵ホモの周りに、他を一切攻撃せず、不自然な動きをする敵ホモがいれば、彼をホモスパイと推測し、『ホモヒコーキ』や『ホモ工兵』、『ホモ騎兵』などをぶつけてくることでしょう。
特にホモ工兵に掘られてしまった場合、敵はホモスパイを掘ったと特定することができます。
そうなると敵のホモ大将が自由に戦場を動けるようになってしまうのです。
いかにホモスパイを敵に掘られずに温存できるか。
これは非常に大事な要素です。
ところで、敵のホモ大将を掘った後のホモスパイの末路は悲惨です。
なぜなら、敵は自軍のホモ大将を失ったことにより、彼をホモスパイだと確定できるからです。
彼は敵のホモ大将を掘った後、敵の『ヒャッハーホモ』どもに、その身を蹂躙される運命にあるのです。
『悲しきホモ』
それが『ホモスパイ』なのです。




