今日は楽しいクリスマス
はてさてその後どうなったのかと言いますと
破損した機体の応急修理
↓
死亡した仲間の機体及び残骸を回収(←今ココ)
↓
残った面子で敵の残骸略奪
↓
言われなくても、スタコラサッサだぜぇ
だがそいつ等は空気を読まずにやってきた
「南西から艦隊が接近してきています!」
「え?このタイミングで?なんで?」
後に判明することだが
この艦隊
南大陸のプレイヤーたちである
「どうやって情報集めたかわからないけどハイエナってことね」
「ならば迎え撃ちますか?」
「んなもん不可能に決まってるじゃない。逃げるぞ!」
ってことで今回の戦いは見事に無駄骨であったとさ
それどころかこっちはメンバーの半数が死亡
機体も6割が大破である
しばらくは節約しながら資源集めに勤しむことになりそうである
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まぁそんなことはどうでもいいとして
「さぁ悠君、今日はクリスマスよ!」
「え?あぁうん。そうだね?」
「アタシと夏妃で今晩留守にするから悠も来いよな!」
え?俺もですか?
「どこに行くのさ?」
「それはその時まで秘密で」
「なぁに、きっと悠も楽しめるさ」
嫌な予感しかしないんですがね
「いちゃついてる時にすまんね。儂じゃよ」
そう言って突然現れたのは夏妃の爺さんである
「オホン、寮生諸君にお知らせ。大晦日にみんなで旅行に出かけるから今のうちに準備済ませておいてね!
「旅行?どこに行くのかしら?」
「ハワイとか?」
洋子の予想は安直
「・・・北極大陸?・・・」
御門、北極に大陸は無いよ。あと真冬に北極とか死ねってか
「う~ん・・・ヨハネスブルグ?」
亜子よ、死ぬぞ。間違いなく。みんな死ぬ
「ネタを忘れない心、大事じゃと思う。で、正解はトミニ湾じゃ」
「「「「「知らない」」」」」
「あ~・・・湾の名前じゃわからんか。インドネシアじゃ」
トミニ湾
インドネシアの中央あたりにあるスラウェシ島の巨大な湾である
大きさとしては四国がすっぽり湾内に嵌ってしまうほどである
「・・・あ、軌道エレベーター?・・・」
「御門君正解じゃ。飴をやろう」
「・・・別に飴とか貰ってもうれしくないんだけど・・・」
と、口で言いつつも大人しく飴を舐める次弥である
「や~、軌道エレベータが今年の初めに一般開放されたんじゃけど予約がいっぱいでな。正月に全員分取れたんで行ってみよう。と」
「爺さん爺さん、そもそもその軌道エレベーターって何するためのもんなんだ?」
「ん?」
「そういえば昔から話題にはなってるけど何のために作ったのか。何をしているのか。って聞いたことないわね」
「ん~・・・本来の目的はすでに達成されたんでな。今は宇宙の実験室っといった感じじゃな」
「本来の目的?」
「残念ながら教えてあげられん。これはとてもとてもと~て~も!秘密な内容じゃ」
それは残念。結構興味あったんだけどね
「それはそうと甘い匂いがするんじゃがもうケーキ食うのかの?儂も食いたい」
「だ、そうよ。悠君?」
「あ、もう少し待ってください。あと15分ほど」
「何ゆえ15分?」
「いやまだスポンジにクリーム塗っただけなんでデコレーション終わってないんですよ」
「え?何?まさか悠君の手作りなんか?」
「そのまさかよ」
「女子力高いよな悠って」
そうかな?
普通これくらいできない?
「ケーキってそこまで難しい物じゃないですよ?力仕事ではありますけど」
「いや普通の人は手作りでケーキとか作れないからな?って力仕事?」
「うん、ホイップクリームを人力で作ろうとすると結構かき混ぜるのに力がいる」
説明しながらケーキをデコっていく
後ろからの好奇の視線がちょっと邪魔くさい
あと2名ほどなんか俺の尻を見てる気がする
クリスマス?仕事ですが何か?