無双
エバーとセイレーンが敵を追い姿を消した
その数分後に再び地上に敵が現れる
その数およそ70機
殲滅済みの防壁の敵を合わせて80機
「多いなぁ~・・・」
ゲンドゥルが呟く
こちらはすでに防壁を超えて上陸済み
被害は最小限に抑えて戦闘可能な機数は30
「数の差は倍以上。勝てる?」
A子が聞く
「・・・・わからないけど、やるしかないよね・・・」
ネクスターが答える
「大丈夫よぉ。1機で3機倒せばお釣りがくるからぁ」
セレブリティッシュが無茶苦茶な理屈を言う
3機の機体はアイアスが作った機体でも特に異端だった
ハンマーバーグを基礎とした3人専用機体
A子が扱う{索敵仕様}
以前の機体と同じレーダーを左腕に装備し
ハードポイント二つにはアイアスの自作MLRSが装備されている
MLRSは9連装である
右手には一般的なライフルが装備されている
ネクスターが扱う{遊撃仕様}
装甲を極力省き軽量化
ハードポイントに光学迷彩とシャヴォンヌに搭載されていたブースターを一基
右手にハンドガン
左手に光学式のピック
左腕にハンズフリーのグレネード射出機構
セレブリティッシュが扱う{単機特攻仕様}
脚部は履帯に変更
全身に増加装甲
ハードポイントにアイアスの特製徹甲弾を使う大口径の双発式機関砲
腕には片方に4機の機関銃を取り付けている
三機共に行動すればまさに一騎当千
実際にそんな数相手にしたら勝てるわけがないのだがそこら辺は物の例えだ
セレブリティッシュが敵集団のど真ん中を突っ切る
眼前にいる敵はすべて吹き飛ばしていく
多少離れた場所に居ても即座に穴だらけの残骸となる
その少し後ろでセレブリティッシュに守られながらA子がMLRSを斉射する
レーダーにより見逃した敵は無く遠方の敵を重点的に狙っていく
ネクスターが敵陣の中をすり抜けていく
時に消え
時に飛ぶ
そして反応もできないほどの速さで敵を両断していく
応対した敵は15機
それらは3人にほとんど損害を与えることなく殲滅された
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3人からやや離れた場所で2機が戦う
オオホウリが扱う{単発火力特化仕様}
脚部は6脚型に変更
ハードポイントには大量の弾薬
右手に可変により遠近が切り替えられる大型の砲
左手には巨大な盾
ガザニアが扱う{近距離仕様}
ハードポイントに槍を持たせたサブアームが2本
右手に大型の散弾銃
左手にドラムマガジンを取り付けたマシンピストル
ワーグナーが扱う・・・・
ワーグナー・・・
「あれ?最近ワーグナーの姿見てないけどアイツどうしたの?」
「え?先週祖国に帰ったってホームルームで先生が言ってたじゃないの」
なにそれ初耳
そんな軽い会話をしながら2人は苦労しながらも6機の敵を倒して見せた
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「全機2人一組になれ。孤立した一機を多数で確実に倒せ」
「数で負けてる奴は倒そうとせず時間を稼げ」
ゲンドゥルとラシャプが部下に指示を出す
数こそ不利ではあるが技術と機体性能では勝っている
元ナンバーズの面々はハンマーバーグの基本的な武装を装備
機体色のみが違うものとなっている
ハードポイントにリニアガンと小型のMLRS
右手にアサルトライフル
左手にはナックルガード
常に散開して相手の後ろに回り込むように全機が動く
しかし固まることも無く常に味方同士一定の距離が保たれる
そして一瞬の隙を見逃さずに確実にダメージを与えていく
全体的な状況で見れば24対35
普通ならば勝ち目は薄いと撤退する
だが彼らには勝てる自信があり実際それだけの実力があった
ひたすらにじっくりと確実に敵を削っていく
時間はかかるがそれでいい
大事なのは勝った後にまだ戦えるかどうかなのだから
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残る14機は戦慄していた
1機はコックピットが潰れた
13
1機は脚部が吹き飛び直後に踏み潰された
12
1機は殴られた瞬間にありえない高さまで吹き飛び落下の衝撃で潰れた
11
1機は両腕を叩き落とされて無力化した
10
1機は殴られ倒れた所に何度も何度も何度も何度も殴られて残骸と化した
持っている武器は一つ
全体が銀色のおもちゃのような武器
しかし威力は間違いなく凶器であった
残る9機のうち1機がその武器が伝説の文鎮丸の一品だと気が付いた
サイドが扱う{完全格闘戦仕様}
他の機体とは全く違う外見の機体であった
「離れろ!射撃戦だ!」
彼らも馬鹿ではなく
格闘武器しか持っていないのであればと離れつつ攻撃をする
しかしサイドの機体の背中から火が噴くと即座に接近される
その鈍重そうな外見からは想像もできないほどの速さである
この機体の特徴は
殆ど可動部位が無く
右腕のみが柔軟に動く
歩くという事をせず陸上を滑るように移動する
そしてハードポイントには「縮地」と名付けられたブースターが装備されている
最大噴射可能時間はわずか0.5秒
しかしその0.5秒で機体速度が400キロに達する
その慣性を最大限に利用し殴り抜ける
残る9機も倒されるまで時間の問題であった
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海岸で待機している船に十数機の機体が運び込まれる
船の整備担当者が慌てることなくテキパキとその機体の装甲やら武装を交換していく
その隣の船の甲板に五体投地で寝るアイアスの姿があった
「アイアスさんは働かないんですか?」
ナンバーズの操船担当が通信で声を掛ける
「だって皆来ないんだもん」
やや不貞腐れている
「まぁ、あの状況を見れば圧倒的ですよね」
操船担当達が見ているのは主にサイドである
ありえない硬さでありえない速度でありえないほど(敵を)吹き飛ばす
「ちょっと高性能にしすぎたかもねぇ」
「いえ、我々も同じ系列の機体ですが同じことやれって言われたら無理ですからね?」
地上での勝ちも見えた
そう思っていた直後に
「ナンバーズが!」
ナンバーズの数機が上空に吹き飛ばされた
何があったのかと全員で確認する
「なに、あれ・・・・?」
「BW・・・ですか?でも・・・」
船の上からでも確認できるほどの大きさ
というよりは船の艦橋に匹敵するほどの全高である
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