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大きいことは良いことだ

「一機やられた!合体できない!」

「こちらに来い!こっちも足りない!」

「上だ!上にいるぞ!」

「85度!墜落しているのか!」


完全な真上からの奇襲

なぜ発見が遅れたのか


「望遠観測できました!今この時点で10キロ先です!」

「観測距離から離れるほどの高度だと?」

「どんな理屈だよ?」

「俺が知るか!」


とにかく指示を出さねばなるまい


「落ち着け!合体を解除して通常形態で対応するんだ」

「そうだ・・・敵は一機だ!」

「撃て!撃ちまくれ!」

「海面の防壁を起動させろ!」


合図とともに陸地際の海面から巨大な板が伸びてくる


「砲兵40機では対応が難しい。防壁には10機が残れ、残りはすべて上の奴の迎撃だ!」


その指示通りにほぼすべての機体が上空の敵に攻撃を開始する

雨の如き(空に昇っているのだが)弾丸は容赦なく敵に当たる


「止まらない!落ちない!」

「致命傷だけを避けているのか!」


超高速落下中に軌道変更をするとどうなるか

答えは制御不能になる。である

ほんの少し、ほんの1ミリ操作を誤るだけで即座に機体はバランスを崩す

そしてそのままあらぬ方向に飛び。失速・墜落するのである

しかしソレは確実に制御ができていた


そしてソレは遂に我々のど真ん中に着地した

蹂躙が始まった


「う、うおぉぉ!」


一機が慌てて攻撃する

しかし着地の硬直すら無視して敵は一瞬で視界から消えた


「うわぁ!」


不幸なことに避けられた弾丸はそのまま味方に直撃する


「はや・・・」


最後まで言い切る間もなく一機のコックピットに何かが刺さる

その針のように細いパイルバンカーはまさしく使い捨ての射出兵器ともいえた

1機が破壊されると同時に敵の各部から火が勢いよく噴出する

まるでカメラのフラッシュのようである

そして光が消えると全く別の位置に飛んでいる


「全機下がれ、私が戦う。援護しろ」

「「了解」」







-----------





敵が後退しながら撃ってくる

当然その程度ではやられはしない

そして同時に一機が前に出る

緑主体のカラーリングのそれはよく知っている機体だった


「ジェルジオ!?」

「この機体を知っているのか?」


パイロットが反応する


「あぁ、俺の機体だった?」

「なぜ疑問形?・・・まぁいい、この機体の乗り手という事は君が竜狩りか」

「竜狩り?」

「この機体でドラグーンを倒したのではないのか?」


あ~あの戦闘見られてたのか


「竜狩りかどうかは知らんけどなぁ」

「この機体の持ち主の腕前・・・見せてもらおう!」


そう言ってジェルジオの両肩のブースターが火を噴く


「・・・・・・・・・はぁ?」


ただし機体は真後ろにすごい勢いで飛んでいく


「ふははははははははははは!誰がここで戦うと言ったのかなぁ!追ってくるがいい竜狩りぃぃ!」


そして周囲に敵は居なくなり自分の機体が孤立する


「・・・・・・・・・・・・ええぇぇ・・・・?」


事態が呑み込めなくて思わず硬直する

数分が経った頃だろうか?


「えばーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


大声で通信をしながら上からセイレーンのハンマーバーグ{重射撃仕様}が落ちてくる


「ぁーーーーーーーーーーぐぶぇ・・・・」


そして盛大に着地失敗して変な声が出る


「あの・・・・大丈夫か?」

「VRだから痛くない!」


さいですか

セイレーンの話では思いのほか防壁が固く俺の孤立が長引くとまずいと判断したゲンドゥルがセイレーンを船から打ち上げたそうである

ウルリッヒユニットも着けずに


「っと言うわけではいこれ」

「お、応急修理に弾薬か。助かるわ」


これにより全快


「・・・・っていう事があったわけでな」

「追うの?」

「応」

「じゃあ私も突いてイクか」


なんか漢字変換間違ってないですかねそれ?







---------------






逃げた方向には巨大なトンネルが掘られていた


「どう考えても罠だよねこれ?」

「まぁ追ってこい言ってたしな」

「どうするの?」

「そりゃ入るだろ」

「ですよねー」


トンネル内部には一切の明かりが無くセイレーンの機体胸部のライトに頼らざる負えなかった


「貸し1ね」

「無理難題は勘弁してくれよ」

「大丈夫大丈夫無理でもないしエバーも喜ぶはずだから」


嫌な予感しかしないよねそれ

そんな気楽な会話を続けていたら


「止まれ!・・・・・トラップだ」

「え?あ!」


壁には左右に2つずつ指向性の吸着地雷が設置されていた


「16型か破壊してしまおう」

「トラップ撤去は任せろーバリバリ!」

「また古いネタを・・・・って馬鹿!その武器は!」


そしてセイレーンはやらかした

普通の弾丸を使おうとしたのだろう

しかしその手に持っていた武器は可変型万能狙撃銃であった

そして放たれた弾丸は炸薬弾であった

大爆発と共にトンネルの床が崩落した

当然2機とも落ちていく


「やっちゃったぜ!」

「お前この後リアルにお仕置きな」

「何されるのかなぁ!お尻ぺんぺん?首輪付けられて裸で四つん這い?あ、蝋燭(赤)とかどう?」


もうこいつには何をしてもご褒美にしかならないようだ

かなり長い間落下していくと広大な空間に出た


「高度0、最下層か」

「どんだけ掘ったのかしら。さすがに自然にはできないわよねこの広さは」


周囲にはぼんやりと弱い光が点いている


-ようこそ強者-


通信ではない

空間中に声が響く


-そして君たちは運がいい-


前方に何か


-この光爪の完成を最初に見れるのだから-


巨大な何かが居た


「これは、BW?」

「デカいよ!デカすぎる!」


今までの基本的なBWは5メートル

セイレーン達が乗るハンマーバーグは6メートル

俺が乗るオリバーは7メートル

そして大きすぎて正確には測れないが

目の前のBWは20メートルはある大きさである


「巨大さに驚いたか?だがおっきいことはい~ことだとは思わないかね?」

「「思わない!」」

「即答だと!」


セイレーンの主張を聞いてみよう


「大きいのもいいと思うけど小ぶりなのもいいのよ!スレンダーに見えるし。感度もいいんだから!」

「君は何の話をしているんだ!」


そして俺の主張


「はい先生!俺は小さいのが好きでしたが最近は好きな人のが好きなんだと知りました」

「お前らほんとに何の話してるの!」

「「おっぱい!」」

「この機体の話をしろ!!」


ちょっと悪乗りしすぎた感もあるけど特に反省はしない


「いや、面白いね君達」

「お前のその機体ほどじゃないけどな」

「そして残念だ」


巨大な機体はエレベーターに乗って上に上がっていく


「君たちと戦うのは最後なのが!」


敵の狙いは俺たちをここに閉じ込めて地上の味方を倒すためであった

今日も何処かで眼鏡が割れる(俺の)

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