大陸
だれか考えるだけで文章を打ってくれる装置作ってクレメンス
鯖落ちから10日後
バトルウォーカーのサーバーはようやく復旧した
そこからさらに2日後
「資金が70倍・・・資源が400倍・・・なんかの冗談ですかねコレ」
ところがどっこいホントの話
アイアス制作のダニエルの廉価版機体
商品名バグウェルは言葉を失うような売れ行きであった
「資金と資源は十分過ぎるほど確保しました。セイレーン隊長!私たちは新大陸へと向かうべきだと思うのですよ?」
「は?新大陸?ナニソレ?」
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些細な変化なので誰も気が付かなかったのだが
メニューからMAPを開くと南大陸からさらに南の海が拡張されていることに気が付いた
「結構海流激しいな。」
その激しい海流を進む大型船が4隻
1番と2番の船は資源を満載したsouth of twelveの面子
3番と4番が同様に資源を満載したバレットナンバーズの面子
結局あの騒動の後ナンバーズの番外メンバーはゲンドゥルとラシャプの元に戻ってきた
それはもう土下座して謝って何度も何度も頭を下げてきた
都合のいい話とは思うけどゲンドゥルは許したようだ
その結果south of twelveからゲンドゥルとラシャプは脱退
ナンバーズに代わる新しい部隊を作るようである
「A子、レーダーは大丈夫?」
「うん、大丈夫。っていうか何もない」
相変わらず突然のアップデートに戸惑いながらひたすら南に向かう
「こちらゲンドゥル。セイレーン、7時方向に崖が見える」
「ホントにあったわね新大陸・・・・」
「まさかあたし達が新大陸第一発見者になるとはなぁ・・・」
新大陸第一発見者となればそれはもう資源の独占が可能になるのである
「エバーさん今質問良いっすか?」
「大陸までまだ遠いから問題ないからいいけど?」
ガザニアが声をかけてきた
「このゲームってなんで死んだら12時間もログインできないんですかね?」
「まぁゲームバランスってこともあるんだろうけど、ちゃんと設定があるんだよこのゲーム」
バトルウォーカーの世界観を説明すると
1・大きな戦争が発生し世界は人が住めない大地になってしまった
2・人は肉体を捨て脳髄のみの存在になってしまった
3・現在世界に存在する人間は有機性素材で作られた肉体である
4・世界の至る所に脳髄の保管場所が存在しそれがリスポーン地点と呼ばれる
5・自身の脳髄が保管されたリスポーン地点で肉体を製造しそれを遠隔操作している
「こんな感じ?」
「あ~、肉体製造に必要な時間が12時間ですか・・・」
「正解」
それ以外には特に判明してる設定は無い
っと言うか運営も何も言わない
「全員、そろそろ機体に乗り込んどけ」
サイドの指示と共に4隻の船に満載されたBWが起動する
「こんな大型船が2隻でたった10人。贅沢だなぁ」
対して他二つは合計45機という大所帯である
敵の存在しない場所に行くには過剰すぎる戦力だ
そうこうしてるうちに大陸のすぐ近くまで来た
そしてさっそく問題が発生したのである
「ゲンドゥルさん、駄目です。上陸できるような場所がありません」
あらゆる場所が険しい崖で上陸できないのである
「う~ん、これなんか仕掛けあるよね?」
「・・・海底・・・探してみる・・・?」
「そうだな。ネクスターとガザニアは海底探索。エバー以外は外周を回って上陸できそうな場所探してくれ」
「俺以外ってどういうことだよ?」
「んなもんエバーはロッククライミングに決まってんじゃん」
ふっざけんな
俺に死ねってか?
「大丈夫だってエバーならなんとかなるって」
なるかボケ
「頑張ってエバー」
「諦めなければ夢は必ずかなうよエバー」
「6番の維持見せてくれエバー」
そしてこいつらは俺を置いて迂回し始めたのである
「くそ・・・ぜってぇ最初に到達して見下してやる」
そして俺はわずかに登れそうな亀裂に足を差し込み断崖を上る破目になったのである