表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/137

出会い

前方で40対2の戦闘が始まる


「別に異常なことじゃないからな。MMOでも高レベルなら結構普通だ」


MMORPG経験者だと特に気にならない状況である

ネトゲではレベル1とカンストの性能差は凄まじいことになりやすい

オオホウリとワーグナーはネトゲ自体が初体験らしく戸惑っている


「3人とも、要救助者来たよ。そのまま合流して」


前方から真っ白な2脚の機体がやってくる


「た、助かった~・・・」

「まだ助かってないぞ」

「え?」


A子の無慈悲な通信が届く


「合流確認。あなた・・・えっと・・・アイアス?さん?」

「はいはいアイアスです!助かりました有難うございますお仲間さん凄いですね」

「・・・それほどでもなイ」


なぜワーグナーが自慢そうに言うのか


「・・・エバーが1機こっちに向かわせたって。ランク3よ」

「え?どうするんです?」

「え?アイアスさんと他3人で倒すのよ?」


この小娘、全部こちらに任せる気だったのか

っていうか大丈夫なの?こっち3人ランク1だぞ?


「アイアスさんの機体も確認したけど全部ランク1よ。よかったねオソロイダー」


か、勝てるのこれ?


「4人でがんばればなんとかなる。がんばれ」


そして前方からまっすぐ向かってくる敵

灰色の機体色に

右手に巨大な銃

左手にさらに巨大な鉄塊

両肩にはミサイルが積んでいる


「はいそれじゃあ馬鹿でもわかるA子の目上の敵の倒し方講座始めるよ。いう事聞かないと死にます」

「え?死ぬんです?」

「死ねるね。ランクの差が2とか直撃一発で死ぬ。あ、このゲーム死んだら12時間ログインできなくなるから。あと機体はその場に放置されて他人に盗まれる可能性もあるから頑張って」


ひでぇ

ゲームの仕様もひどいがA子の他人事のような発言がひでぇ


「じゃあまずオオホウリは敵との距離200メートルを維持。左手にシールドを持ってるので体を右向きにして盾を前面に、盾の横から機関銃で撃ちまくってね。んでそのまま敵を中心に右に回り込んで」

「えっと・・・えっと・・・や、やってみます」

「ガザニアは左回り。距離70メートルまでは攻撃禁止。69メートルから攻撃しながら接近。」

「オッケーです」

「ワーグナーはオオホウリの後ろに。ガザニアが攻撃開始と同時に敵に接近。全速力でね。んで頭を叩き落として」

「はイ」

「アイアスさんは・・・・まぁ300メートルあたりから適当に撃ってればいいんじゃないかな?」

「戦力外通告ひどい!」






-------





オオホウリが接敵200メートルまで近寄った瞬間に敵が攻撃をしてきた


「ぎゃー!ギャー!一発で盾の耐久力が4分の1消し飛んだ!」


敵の攻撃の命中率は低い。しかし威力が凄いようだ

俺はとにかく必死にこちらに気づかれないように慎重にできるだけ早く接近する

100メートル


「わー!左腕の関節が壊れた!死ぬ死ぬ」


悲鳴を上げるオオホウリに同情しながら接近

80メートル


「はいはいあとでセレブリティッシュが直してくれるから頑張ってね」


そんな悲鳴もA子は軽く応対する

69メートル

目標距離に到達

同時に両手の武器で攻撃を開始する

敵は回避が出来ず弾丸が直撃する

しかし


「ダメージがスズメの涙なんですけどぉ!」

「そりゃそうよ。ランク差2なんだし」


敵の弾丸が機体をかすめる

それだけで頭部センサーが小破と表示される

カメラの映像にノイズが入りだす


「ふっざけんな!バカか?バッカじゃねぇのか!」

「はいはい頑張って生き残ってね」


攻撃はミリ単位でしか削れない

どうすればいいんだこの状況


「いただきまス!」


そして自分のことに必死でワーグナーのことを忘れていた

ハンドアクスが敵の頭部を叩き割る・・・・ことは無く少しダメージを与えただけだった

そして敵は容赦なく俺に撃ってきた


「あ・・・死んだ・・・」


しかしその攻撃は俺のはるか上空に飛んで行った

続けて攻撃をされるがすべて明後日の方向に飛んでいく


「はい勝ち確。もう敵はまともに狙えないから気を付けながらみんなで接近してね」


戸惑いながら接近する俺たちに説明が入る


「ランク差2はステータスだけなら絶望的な差なのよ。ただしそれを打破するのが格闘武器。格闘武器はランクの差で威力が下がることはあっても敵のパーツを破壊することはできるの。射撃武器だとこんなことはできないから注意ね」


な、なるほど


「じゃあワーグナー、そのまま片足破壊して」

「了解でス」


ハンドアクスで右足が破壊される

敵の巨体が崩れ落ちる


「武器は売ることも使うこともできるから腕は攻撃しないでね。頭と足は解体して資源にできるから。あとは胴を狙って機能停止させよう」


それは酷い光景だった

例えるなら弱って身動きが取れなくなった動物にカラスが集まるような

そして生きたまま少しづつ肉をついばまれる様な


「NPCとはいえ少し可哀そうになっちゃうんだけど・・・」

「これも生きるため・・・許されヨ」

「いいですねぇ・・・溜飲が下がる思いです」

「あぁ・・・快感・・・」


そして3人は嬉々として敵を嬲るであった

なお

残り39機はあの2機で片付けたのは言うまでもない

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ