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寮生活最初の戦闘

1階7号室

荷物はそこまで多くなく整理は2時間ほどで終わった

窓から顔を出すとワゴンが玄関に止まっていた

例のグラサン2人組と他数名である

大きな金属容器を運んでいる


「森口 悠!食事の用意ができた!降りて来てくれ!」


宇都宮 夏妃の声だ

どうやら食事は外部から運んでくるらしい


「お!これ先週お嬢が言ってたカレーか?」


そう言って喜んでいるのはセミロングの金髪女性

宇都宮 夏妃と同じ制服なのだがかなりラフな着こなしだ


「北海道帯広のイ〇デ〇ン・・・でしたっけ?」


茶色がかった長い髪をまとめて背中側に流している女性が言う


「はやくたべましょぉ・・・」


おっとりとしたしゃべり方をする女性


「・・・・食欲ない・・・寝ていたい・・・」


この中では最年少だろうか?少年は言う

どうやら全員そろったようだ


「では、食べよう。食後に自己紹介をするので何を話すか考えておくように」

「「「「「「いただきます!」」」」」」



---



食事を済ませてある程度余裕ができたのか宇都宮 夏妃が立ち上がる


「では落ち着いたところで自己紹介といこうか」

「誰からやんのよ?」

「当然私だ!」


宇都宮(うつのみや) 夏妃(なつき) 18歳 高等科3年

バトルウォーカーではセイレーンと言う名だ

好きなものは機械、特にロボットが好きだな

今欲しいものはクラ〇ス

現在の目標は田中久重の万年時計を自分自身の力で再現すること

以上!」

「おっと、言い忘れだ。ここにいる者は私のことを夏妃と呼び捨てにしていい事になっている」


夏妃が座ると同時に金髪の女性が立ち上がる


「あ~・・・なんか恥ずかしいな。

忰田(いきた) 洋子(ようこ) 18歳

呼び方は洋子でもヨーコでもいいよ

プレイヤー名はサイド

高等科3年で夏妃とは腐れ縁の一般家庭人・・・でいいかな?いいよな?終わり!」


洋子は少し恥ずかしがっている、こういうのは苦手らしい

茶色髪の女性が立ち上がる


伊万里(いまり) 亜子(あこ) 17歳 亜子でいいですよ

高等科2年でバトルウォーカーは1月から始めたばかりです

プレイヤー名はA子」


穏やかそうな女性が立ち上がる


「伊万里 奈々(いまり ななこ)でぇす。16歳でぇ亜子ちゃんの妹でぇす

プレイヤー名はセレブリティッシュでぇ高等科1年

ハル君とは同じ学年だねぇ・・・」


ハル君?あ、俺のことか

少年が立ち上がる


次弥(つぎや) 御門(みかど) 13歳

ネクスター、中等科2年

終わり」


無気力な感じだ

次は俺の番か


森口(もりぐち) (はるか)16歳

プレイヤー名はエバー

4月からここで過ごすことになります。よろしく」


自己紹介が終わるとやたらと夏妃がこちらを見てくる

肉食獣が獲物を狙うみたいな感じ。やだ怖い


だがここで助けが入る


「おっし、自己紹介も終わったし食後のゲームと行こうぜ

お前の腕前見せてもらうぜ!」


洋子が話しかけてくる


「え?あ?洋子?お風呂は?」

「まだ8時だぜ?そんな早く入る必要ねぇって」

「う、うんそうね早いわよね」


そんな感じで突然の俺と洋子の対戦が決まった

勝負はもちろんバトルウォーカーで



---


VRヘルメットを装着して洋子はサイドに名を変える

サイドが乗る機体名は「ルッツエルン」

機動力を維持しつつ限界まで装甲を固めた防御重視機体である

積載をすべて増加装甲に回してるため武器は格闘用の鉄塊1本のみである

武器名は「ぶんちんくん」

ふざけた名前だが数年前に引退した名工「文鎮丸」が作り現存するA級の武器だ

非常に軽いのだがバランスが絶妙で攻撃速度からは考えられないほどの重い一撃が出せるのだ

外見はまさに金属バットである


---


VRヘルメットを装着して悠はエバーに名を変える

エバーの機体名は「ブラックアロー」

装甲はほとんどなくフレームが露出した機動特化多関節2足機

右手は大口径のスナイパーライフル、左手には何も持っていない

両手でライフルを構えることでより優れた精密射撃が可能な為だ

腰部には武器保持用サブアームが2つ

右に使用回数一度きりの杭打機・左に銀色に輝く実体剣


「あれ?これ積んでんじゃねぇか?」


サイドは相手の武装を見て言う

サイドに射撃武器はない

そしてエバーはサイドより速い

サイドが圧倒的に不利

と思えるが実際は逆でサイドもそういうつもりで発言した

ルッツエルンの装甲は堅牢で実弾射撃では非常に厄介な相手である

エバーのライフルでは装甲をはぎ取るには弾丸が足りない

仲間がいて弾薬補給をしてくれるなら楽勝なのではあるが・・・

実体剣で切り続ければいつかは勝てるだろう

しかしエバーのブラックアローではカウンターに一撃食らうだけで終わりである

勝算は杭打機だけである


「積んでなんかないさ、勝ってみせるよ」


エバーは真正面からサイドに突撃する


「熱血漢だねぇ!いいねぇ!受けて立つぜ!」


距離200でエバーはライフルを撃つ

狙いはサイドではなく周囲の地面


「土煙で死角から杭打ちか?」


サイドは格闘特化で長い間戦い続けている

当然相手がどう来るか予想はついていた

後方に影、しかしサイドは見向きもしない

影の正体は投げつけられたライフル

囮だとわかっていた

側面から影が迫る

しかしそれも囮

投げつけられた実体剣に反応もしない

エバーはライフルの後ろから迫ってきていた


「それが本命!」


サイドは即座に反応するがぶんちんくんは反応がない

腕に実体剣が刺さり手首から先がなかった


「これを狙った!?」


コクピットに杭打ちが突き刺さり機体は停止した

ヘルメットを取りながら悠は言う


「土煙から出るのが正解だよ。わざわざ不利な状況で待ち構える必要はないからね」

「野郎、男だったらコブシひとつで勝負せんかい!」

「それ、言いたいだけだよね?」

「まぁな、いい腕だ!気に入った!夏妃が認めるだけはあるわ」


そういって洋子はヘルメットを取る


「よし狙い道理」

「何が?」

「ソファを見てみな」


ソファでは夏妃が寝ていた


「なんか夏妃の奴よからぬこと考えてたからな」


そういって洋子は夏妃を背負う


「これで危機は去ったぜ、あとはゆっくり風呂入って部屋で寝ときな」


忰田 洋子 侮れない女性である

ともあれ彼女に感謝して風呂に行くとしよう。

そうして寮生活1日目は終了したのである

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