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終業式って嬉しいよね

「きょ~うは、たのしいク・リ・ス・マ・ス・!ヘイ!」


12月24日

終業式開始前からこのテンションである


「なんだよ?やけに楽しそうじゃねぇかゴウダ?」


他のクラスメイトが問う

当然最初のセリフはゴウダのものである


「いや~今年のクリスマスはさ!彼女と一緒に過ごすんだよね~!」

「何!ゴウダ貴様裏切ったのか!リア充爆発しろ委員会はどうするつもりだ!」


なんだそれは。そんなものがあったのか


「ゴウダ、彼女ってミカ・・・・」

「おっと悠。それ以上は言ってはいけないよ?」


他の奴には教えてないようだ


「ゴウダの彼女はミカちゃんっていうのか。くっそうかわいい名前しやがってぇ!」


知らないって怖いわぁ・・・


「貴様ら!喋ってないでとっとと教室に行け!」


噂のミカガリ先生に怒鳴られる

がっちりと男物のスーツを着ている


「へ~い、こわいこわい。女もああなったらおしまいだねぇ・・・」


本当、知らないって怖いわぁ




----------




あっという間に終業式も終わりあとは帰るだけ

長期休業中の学生は

寮に残る、実家に帰る、旅に出るらしい

なんか1個だけおかしいと思うが気にしない

俺は寮に残る


「悠、正月明けに寮の俺の部屋片づけすっからそん時手伝ってくんね?」

「え?ゴウダ出ていくの。君のことは忘れるまで忘れないよ」

「中退じゃねぇよちげ~よ。この休みから本格的に先生と同居すんの!」


大丈夫?ゴウダ君ミカガリ先生に騙されてない?


「その疑いの眼差し。やっぱ信じてねぇだろ!」

「あたりまえじゃん?」


ゴウダ

日中から下ネタやドン引きするような下品な話題でいろいろ有名な男

悪いやつではないんだがね


対するミカガリ

顔良し、スタイル良し、生真面目

ただし自身をまったく女らしく着飾らない

影では{お局}なんて言われるほど


「ふっふっふ・・・そういうと思ってな。信じてもらうために考えていたのだよ」


そう言ってゴウダは強引に手を引っ張る

そして学校の茶道室に連れて行かれる


「お待たせミカガリ♪」

「も~、さみしかったよゴウダ~♪」


えっと・・・誰?

ミカガリ先生?


「ミカガリ先生のそっくりさんかな?」


ゴウダの胸板にすり寄って甘えるミカガリ先生


「まぁおちつけ。順を追って話そう」


単純な説明

ゴウダ職員室呼び出し

ちょうど職員室にはミカガリ先生だけがいた

「貴様はロリコンか?」

「むしろおっぱいの大きい大人の女性が好きです。ミカガリ先生みたいな人が」

先生、告白と受け取り交際する


うん、全然わかんねぇ


「とりあえず、なんやかんやあって結婚を前提にマジなお付き合いしてるってわけだ」


まぁ騙されてないならそれでいいや、正直考えるのもめんどくさい

とりあえず年明けの部屋の片づけは了承した




---------




寮に帰宅するとダイニングに鍋が置かれていた


「あ、お帰り悠君」


夏妃が出迎えてくれた


「クリスマスに鍋するの?」

「洋子がなんか持ってきて」


クリスマスと言えば鍋だろ!それも闇鍋!

アメリカンジョーク食材やかんぴょうの草鞋

ミドリムシにサルミアッキを入れる!


「・・・って」


そして最後にはカレー粉が入ってたのにまったくカレーの味がしなかったというオチですね


「・・・・片づけるか・・・」

「私もそれがいい気がしてきたわ」


こ~こ~はど~このほそみちじゃ~♪

突然とうりゃんせが部屋に響く


「あ、洋子からメールだわ」


親友からの着信音がそれかよ


「なんか洋子、街に出るみたいなんだけど・・・」


鍋もってきた犯人が真っ先に逃げるのか


「亜子、奈々子、御門も外食だって」


予定ガバガバじゃねぇか

そう思っていたら俺の方にも洋子からメールが来た


「お膳立ては出来た。食べるなら今がチャンスだお」


すべてオマエの計画通りか


「ん~とりあえずケーキとかは冷蔵庫に入れてあるしゆっくりする?」


ソーデスネ

もう考えるのめんどくさいよ


「あ、それと悠君」

「ナンデショウ」

「冬休み開けたら私と洋子しばらく寮出るから」


いきなりだね


「なんかトラブル?」

「特に何も起きてないわ。車の免許取りたいと思って、教習所に行ってくるの」


車の免許か、俺も3年になったら取っておこうかな


「そういう事なら、行ってらっしゃい」

「それだけ?」


それ以外に何があるというのか


「私の誕生日って2月なのよ」

「へ~」

「反応が薄い、2月なの。一緒にバースデイ祝えないの。一緒にいられないの」


要するに何が言いたいのかね


「今のうちになんか頂戴」


なんと図々しい


「あ~はいはい、ちょっと待っててね」


部屋に戻り何かないかと物色する

{ラララサンシャインフィギュア}

却下

{ゴウダのエロ本}

却下

ってかいつからこの部屋にあった

{終末の老人介護。首をギュッとね}

なんか危ない本が出てきた


「特にないな・・・そこら辺の音楽CDでも渡すか?」


悩みながら部屋を見渡しているとふと埃のかぶった小さい長方形の箱が目に付いた




------




「はいこれ」

「ぬぇ?ネックレス?な、なんか思った以上に大物が出てきたんですが?」


そこまで高いものでもない。ほとんどプラスチック製の安物である


「今はこれが精いっぱい。ってことで」


見つけたときはちょっと動揺したけど

まぁ夏妃になら渡してもいいかな、と


「うん・・・うん。ありがとう、大事にするね」


夏妃さんちょっと涙目になってますね、気に入ってくれて安心ですわ

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