学院際のアンサング・真
数年前から東北地方で違法売春の摘発数が増加しているという
特徴的なのは買春していた女は言語障害・麻痺・思考力の低下などの脳機能に異常があったことだ
摘発は年々南下していき傷害事件にも発展している
宇都宮源十郎の知り合いがこの事件の被害者にあっている
金持ちどもは自分の立場に関わることだからかもみ消しに必死だ
あいつ等はもともと自分の権力さえあれば身内を見捨てる
問題は(言い方は良くないが)中流や下流の知り合いたちだ
娘が突然行方不明になるが警察は関わってくれない
見つかったと思ったら廃人同然だ
中には四肢が壊死してるような娘もいる
明らかに警察に圧力がかかっている
そのせいで被害は増える一方だ
ならば自分たちで解決するしかないだろう
「そんなわけで夏妃。お爺ちゃんのために囮になって?」
「オッケー」
ちょっとはやすぎんよ孫娘
お爺ちゃん心配になっちゃう
「普通は理由聞いたり警戒したり危険だから嫌!とか言わないかの?」
「え?だってちゃんと佐藤さんたちが監視するんでしょ?」
そうだけども・・・・
「でも一人はさすがに危ないわね・・・」
そうだろうとも
「洋子と悠君も巻き込みましょう♪」
そうだろうと・・・・なんです?
「なんでそんなに乗り気なんじゃ?」
「だって許せないじゃない?」
そんな正義感を持ってくれてわたしゃ嬉しいよ
「まぁやることは簡単じゃ、8月の学院祭にそいつが来るからいい感じにおだてて証拠を自分から出させて捕まえる」
「でも捕まえても警察がもみ消すんでしょう?金持ちがばれるの嫌だから」
それな
「簡単な話じゃよ。警察がこの件で関わらないなら・・・」
そう、簡単な話なんだ
「犯人の結末には関わってこないだろうよ?」
「興奮してるわねおじいさま」
「そりゃあな、知り合いが娘がボロボロにされて泣き崩れたのを見ればな」
酷い状態だった
四肢は壊死、体中に暴行の跡、堕胎の形跡、失明、失語
生きてるのが不思議だった
というか生きてても辛いだけだろうに、それも理解できない状態になっていた
そんな状態で買われ続けていた
親はそれを見て壊れてしまった
「ところでなんで8月の学院祭に現れるってわかったの?」
「独自のルートだよ。こればっかりはお前にも言えん」
信頼できる情報源だ
「そんなわけでな、3人でいい感じにカモを演じほしいんじゃ。ヨロシク♪」
「えぇ、頑張ってみるわ」
巻き込んでスマンとは思う。
だがそれ以上にあんなことを許すわけにもいかん
犯人には相応の罰を受けてもらおう