挑戦者と応戦者
いつものように学院から寮に帰宅する
玄関を開けると靴が3つ
1つは下駄
今時こんなの履く人なんて夏妃の爺さんくらいだ
1つは男物の革靴
傷一つないし高級さを感じる
1つはスポーツシューズ
痛んでいるし傷だらけ、でも大事に扱っている感じがする
知ってる
このシューズは伯母のものだ
「遥、久しぶり」
当たりだ
広間には夏妃の爺さん
伯母
そして以前会ったドイツの首相がいた
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「何があったのさ!」
思わず声を上げた
「あたし再婚すっわ」
伯母がいきなりそんなこと言えばそりゃ声も出る
相手は眼前の首相
「今日からパパと呼んでくれて構わんよ?」
呼ばね~よ!
「またお母さんって呼んでほしいんだけどな・・・」
呼びません
もう何も知らなかった子供じゃないんだから
「私がプロポーズしたんだ」
首相のほうからかよ
「そんであたしがふざけんなって引っ叩いた」
「断ってんじゃねぇか」
「そのあと子供のように駄々をこねたいい年こいたオッサンをわしが諫めた」
「そんでお互い冷静に対話して」
「「結婚してもいいかな!って」」
頭が痛い
「まぁ諦めなさい。家族が増えることは特に悪いことではなかろう」
まぁうん俺が反対する権利はないわな
・・・・伯母とは家族ってわけでもないんだし
よし!この件はこれで終わりにしよう
そう思っていたのに突然ドアが勢いよく開く
そして夏妃が凄い速度でやってきた
そして2人に土下座して
「お義父さん!お義母さん!遥君を私にください!」
「「どうぞ!」」
さらに話が拗れた
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精神的に疲れた時には無心で敵を叩きのめすに限る
特に欲しいパーツがあるわけでもないので適当な小遣い稼ぎだ
「あー・・・あー・・・・テステス・・・皆さん聞こえますか?」
アイアスの大規模通信が聞こえる
新大陸すべてに向けた通信だ
「資材を集め。武器を作り。機体を作り。インフラを整備し。ついにこの時は来ました」
演説?
「これよりバトルウォーカートップクラスに挑戦状を叩きつけます」
誰だ?ファントムか?
あいつに喧嘩売るとなるとサーバー移動しなきゃいけないしその先で絶対に袋叩きにあうぞ?
「エバーさん!あなたに一対一の決闘を挑みます!」
俺かよぉ!
「ガザニア君が!」
「何でだよ!」
ガザニアが即座に反応する
「目的はなんだよ?」
「ん~・・・究極のBWを開発することですかね?ガザニア君がエバーさんを倒せる機体を作ればそれは究極の存在なのでは?というすごく稚拙な理由です」
絶対何か企んでるな
自分で稚拙とか言ってる時点で怪しさしかない