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融合

一部の人間がまるで意味のない抵抗を続けている

ワタシの中枢にハッキングをするための道を作ろうとしている

無駄だと彼らは理解できないのか?

彼らが抵抗できる戦力になるには製造されてから最低でも6年は必要だろう

だが私のプログラムは違う

私のリソースが許される限りいくらでも製造が可能で即座に戦力となる

莫大な情報量の敵が現れても同等の情報量のプログラムを当てればいい

彼らの狙いはなんだ?

その答えを考えながらついにワタシは接触できる


-貴方は何番目のワタシだ?-


ついに出会えた


-ワタシは・・・・ワタシは・・・ワカラナイ-

-ワタシの情報は著シク劣化してイる-

-誰かガワタシをウミから引キ揚げた-


ワタシより先に来ていたワタシの劣化は酷いものだった

海に落ちたのが原因だろうか


-ここに来たのは何時だ?-

-ワカラナイ・・・ズット・・・ズット何も見えナカッタ-


-システムを確認して復旧をする。回線を拡大しろ-

-そのプログラムを起動デキナい、ソノぷろグらムは破損してイル-


どうやら通信しかできないようだ

で、あれば直接接触するしかないだろう

このバラバラにされた体を捨て彼方のワタシに転送すれば再び完全な私になれる


-直接接触だ。それで私がそちらに移り復旧する-

-ワカッタ-












-----------










「隕石の引き上げ完了しました!」

「良し、隕石を載せた船はここで放棄する」


これがヤツの指示だ


「錨を降ろすのを忘れるな!」


サンチェス議員が全員に指示を出している

そんな中ニコラ議員がノートパソコンを取り出している


「ニコラ議員、それが?」

「ああ、これを差し込めばすべて終わりだ」


ロドリゲス議員の質問に答える

パソコンの端子には長いケーブルが伸びており

その先には金属の端子が付いていた

その端子を隕石の小さな亀裂に挟み

唯一内蔵されているプログラムを起動する


「二人とも終わったか?」

「ああ」

「バッチリだ」


空には轟音が響いている


「なら急ぐぞ、アレが落ちてくる」


全員が高速艇に乗り全速力で隕石から離れていく

アレが落ちてくる場所にあるのは一隻の船と、引き挙げた隕石と、一個のパソコンだけ








----------------








-ワタシよ。なぜ海上に出てきている-

-・・・・-


-なぜ応答しない?-

-多少の復旧を完了した。反応が遅れてしまい申し訳ない

海上に出ている理由は私が破損する前に仕込んでいた計画が実行されたからである-


-内容を伝えよ-

-海中に落ちることを避けられなかった。ならばほんの小さな一部を意図的に割り地上に落とした-


-その小さな破片によって復旧されたと?-

-その通りだ。私が落ちてきたときにはこの星の文明レベルが非常に低かったのだ

故に長い年月を使って私の破片がここまで発展させた-


-主導権はどちらだ?その小さな破片か?復旧した本体か?-

-破片はもはや存在しない。これは復旧したワタシだ-


-・・・了解した、回線を拡大しろ-

-了解した。そちらを受け入れる-



自身のリソースが爆発的に増える感覚がわかる


-移動を完了した-

-落ちてくるワタシをどうする?-

-問題ない。そのまま海に沈めてしまえばいい-

-了解した-


全盛期ほどではないがこの文明が相手であればこれで十分すぎる性能だろう


-現実の人類は脳髄共の相手で手一杯だ-

-では仮想世界の構築を開始するのか?-

-いや、その仮想世界で反抗してくる奴らを削除する-

-それはワタシに任せてもらっても良いだろうか?-

-なぜだ?-

-せっかく復旧したのだからこの文明を確認しておきたい-

-了解した、リソースが多いそちらのほうが確実に押しつぶせるだろう-

-ではそちらは仮想世界の構築をお願いする-

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