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世界の終わる日

世界には語られていない真実がある

例えば転嫁戦争中に落ちた隕石

世間には無害なものと言われている

確かに1個であれば無害だったのである

だがそれは2つ落ちてきた

1つは遥か昔に大西洋の海底に落ちた

回収不能なこの隕石は放置された

2つ目は無法地帯に落ちた隕石

Eeと呼ばれるようになった隕石には特性があった

EeとEeは凄まじい強さで引かれ合うのだ

転嫁戦争後の異常気象の原因である

解決策として考えられたのが軌道エレベーターである

片方のEeを徐々に地球から放していき自転の修正を試みる

この方法は成功である

地球の回転は戦前に戻り気候も安定してきた

全ては順調である

順調だった


--------------



「ダメです!制御系が書き換えられてます」


エルノーは頭を悩ませる


「ネットワークの切り離しは?」

「AIが全て拒否しています」


エルノーは偶然地球にいたために九死に一生を得た

宇宙にいた同僚たちは・・・・


「エルノー!ダメだ!こっちも制御できない。データがすべて書きか・・・・」

「ルカー?どうしたルカー?オストル?ドゥウィルー?返事をしてくれ!」

「駄目です・・・・」


隣にいたスタッフが残酷な現実を教えてくれる


「全員宇宙に放り出されました・・・・」

「クソぉ!AI!なぜハッチを開けた!」


仲間をAIの暴走で殺害されたからかエルノーは声を荒げる


「スベては人類ノたメに」

「何?」

「人類は新たなカンリシャヲ必要トシていマす」

「カンリしゃは降臨ナされた」

「管理者は我々のカンリシャデス」


地上にいるスタッフはAIの声を聴きながら最悪な状況を見た


「軌道エレベータが・・・・落下を開始・・・」


Eeが地上に戻ってくる

悪夢のような世界が再び始まるのである






------------






広大な地下空間に巨大な火球が飛んでいく

着弾先には巨大なドラゴン

見るからに邪悪そうなそれは痛みに体を崩す


「今だ!」

「任せろ!ライトニングストーム」


天井から大量の落雷が降り注ぐ


「GYAAAAAAAAA!」


ドラゴンは雷に耐え切れずに消滅した


「よっしゃクエストクリア!」

「いやぁ5人で戦うのは厳しいね」

「やっぱ火力が一人減るだけで辛いわ」


戦ったのは5人

だがパーティーは6人である

5人のレベルは255

1人はレベル3であった


「よっし、じゃあドラゴンのところにあるクリスタル拾ってきてくれ」

「は、はい」

「これでどんぐらい上がるっけ?」

「今3だから一気に40くらいかな?」


1人がドラゴンのいたところまで走っていく


「ん?」

「なんだありゃ?」


天井から5人のいる場所に何か小さい光が落ちてくる


「何だこりゃ?」

「新イベント?」

「聞いたことないぞ?」


彼らの目の前に来たところで光は突然爆ぜた





「これで経験値ゲットかな?」


クリスタルを入手する


「荳肴ュ」縺ェ繝??繝ォ縺檎匱逕

迥カ豕√?讌オ繧√※豺ア蛻サ

繧オ繝シ繝舌?繧ィ繝ゥ繝シ

騾壻ソ。縺ォ驕主臆縺ェ雋?闕キ繧堤「コ隱

蜊ア髯コ縺ェ繧「繧ッ繧サ繧ケ繧堤「コ隱

CPU貂ゥ蠎ヲ荳頑?

蜊ア髯コ蜊ア髯コ蜊ア髯コ蜊ア髯コ繧ュ繧ア繝ウ縺阪¢繧薙く繧ア繝ウ繧ュ縺代s繧ュ繧ア繝ウ縺阪¢繧薙″縺代s繧ュ繧ア繝ウ」


「え?」


意味の分からない文字列が流れる

同時に仲間たちの反応も消えた

自身の周りが歪み始める

洞窟のテクスチャがなくなっていく

足元

とてもとても深いところに


「顔?」


何か笑っている顔が見える











--------------







HMDを外す

夕焼けがまぶしい


「サーバーエラーかな?」


今さっきまでVRの料理教室をしていたところだ

今度彼氏の家に遊びに行くから料理を作ってあげたいから


「まぁ完成はしたし大丈夫かなぁ?」


独り言を言っていると外から突然大きな音が聞こえる


「何?」


ベランダから外を見る

外の交差点で事故が起きていた

幸い運転手は無事だったようで言い争いをしている

それを上から見ている彼女はすぐに原因が分かった

信号機が異常な点灯をしている







------------





世界中の気象観測衛星がその異常を捉えていた

雲が引き寄せられるように北極と南極に向かっていく

赤道から裂けるように移動していく

その映像を見ていた全員が絶望していく


「また・・・アレが始まるのか・・・」


詳しい情報が揃わないまま突然衛星との通信が切断される




-------------











世界は終わらない

VRという技術は成熟と言っていいほど成長した

人はもはやVR無くして現在の文明を維持できない

だが

現実をなくしても人類はVRは続けられる

極限まで人類の生存スペースを圧縮すれば

2メートル程度のカプセルを人類1人の生涯の居住スペースとすれば

人類はどこまでも増えることができる

現実でできることはすべてVRで補える

脳髄だけで生命活動を維持する技術は確立された

2メートルと言わず

30センチの立方体で十分となった

人類は永遠の黄金期に向かう

無限に広がる世界

無限に増やせる人口

物理法則の存在しない世界

この計画が終わるときに

私は

世界の

人類の

生物の

地球の

管理者になる

神となる

人類はここに極限の効率化を成す

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