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北緯27度

「失礼します!」


少し大きめに、はっきりとした発音で声を出す

いつもの爺さんだったらもっと気安い感じで入ろうと思ったのだが


「おう、来たな。今終わるからちょっとそこ座っといてくれや」


なんか忙しそうである

ソファに座るとほかの人がお茶を出してくれた

・・・・・・いや、こうして働いてる姿を見るとちゃんと理事長なんだな。と思ってしまう


「儂、学院内ではちゃんと働いてるからな?」


夏妃といいこの爺さんといいなぜこうも心を読むのか




----------




10分くらい過ぎたところで仕事は終わったようだ


「授業始まってしまったがまぁ気にするな。儂のほうから言っておく」

「あ、はい」


爺さんも反対側のソファに座りお茶を飲み始める


「実はな・・・・」

「はい」


真剣な表情で話し始める


「週末に小笠原諸島のすぐ近くに船が来るんじゃよ」

「船ですか?」

「うむ、いわゆる豪華客船じゃ」


はぁ・・・それが俺と何の関係が


「そんでその週末に遥君に行ってもらわねばならん」


は?


「え?なんでぇ?」

「ちなみに夏妃は行かん」


なんで?


「いやぁ・・・その船に乗ってる人間なんだがね?」

「はい」

「卒業生どもでな」

「此処の?」

「此処の。そんで夏妃の婚約者を見る権利と義務があるとか言い出してな」


いや権利はあるよ?でも義務はないだろ


「そこらへんには深い理由があるんじゃ。でも大丈夫。遥君なら問題無く認められるはずじゃ」

「認められるって反対されたら問題なんですか?」

「ん~~~~~・・・大問題というか最悪国際問題というか」


国際問題ってどういうことなのよ


「問題ない問題ない。普段道理に受け答えしとればいいから。あ、礼服はこっちで用意できるから下着だけは忘れんようにな」

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