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余裕のないクラスメイト

「おはよ~」


腕を折ってから初めての登校である


「おはようさん・・・・ってどうしたんだよそれ?」

「色々あって折れた」


教室で一気に注目を集めることになってしまった


「大丈夫なの?」


女子たちも驚いて聞いてくる


「遥って右利きだったか?」

「両利きだな」

「そうか。問題ないならいいんだけどよ。困ったら無理せず言えよ?」


ゴウダはこういう時に親身になってくれる

そんなゴウダだから1年の頃からクラスでは人気者だ

しかも最近は女関連で変なことを言わないようにもなってきた

大体ミカガリ先生のおかげというか先生のせいというか


「まぁ俺の腕はいいとしてさ」

「ん?」


個人的にはゴウダの新年が気になる


「いい正月だったか?」

「精神的に考えるならいい正月だったな・・・」


含みのある言い方である


「肉体的には?」

「・・・・・俺さ」

「うん・・・」

「自分で結構スケベェな方だと思ってたんだよ」


まぁスケベな方だよね

先生と付き合う前までは


「・・・先生のほうが凄かった」

「具体的には?」

「朝から晩まで・・・」

「まさか捥げたりしてないよな?」

「今も絶賛ヒリヒリ痛んでるよ・・・」


・・・ガンバレ


「お、なんだゴウダ?ミカちゃんと上手くいってないのか?別れるっていうなら俺がもらっちゃうから紹介してくれよ?」


他の男子にゴウダが絡まれる。当然


「別れねぇから!絶対結婚すっから!」


お熱いことで


「くっそ!お前ら二人はいいよなぁ!彼女いてさ」

「ミカちゃんのほうは詳しくわかんねぇけど遥はあの夏妃先輩だろ?」

「うらやましいよなぁ」


はい、僻みはいってきました


「あんたらとは遥君は違いすぎるのよ」


見かねた女子が混ざってくる


「なんだと?」

「だってそうでしょ?見た目可愛くて内面かっこよくて頭良くて見た目可愛いんだから」

「くそう!俺にもかわいい容姿プリーズ!」

「神はなぜわれらに何も与えず遥にこんな素晴らしい性能を授けた!」


そんなん知らんがな


「見た目はともかく頭の良さは普段の行いだろ?」


ゴウダの的確な突っ込み

しかしそれは焚火に十号花火を投げ入れるようなもんである


「ゴウダ!畜生ゴウダ!おまえはこっち側だったはずだ!」

「彼女できたとたんに大人しくなりやがって!」

「このクラスでお前が一番多く教室にエロ本持ってきてたんだろうが!」


矛先はゴウダに、忙しいなこいつら


「そうだな、俺は確かに性欲を持て余していたさ」


ゴウダ、唐突に語り始める

その表情は彼女いない奴らを慈しんでいるように見える


「でもな、ミカちゃんとツキあって」


付き合ってってちゃんと漢字変換しろよ。誤解を招くよ?

いや間違ってはいないんだろうけどさ


「将来を約束して、一緒に過ごしていってエロ本なんてくだらないって心の底からわかったよ」


ちょっと台無しである


「エロ本の知識は現実のエッチでは役に立ちません!」


全部台無しである


「なんて・・・・こった・・・」

「俺たちはこれから先彼女ができた時の予習はどうすればいいんだ」


ショック受けるのそっちか~


「やっぱりゴウダはゴウダだったね」

「やっぱりゴウダは最低」


女子も失望しているようで

そんな状況を他人事のように見てる俺だけが気づいていた


「言いたいことは言い終わったか?」

「ウス。終わりまし・・・・た・・・・・・・・よ・・・?」


教室の入り口にはミカガリ先生がいましたとさ


「ゴウダ等にはあとで話があるとして。遥」

「はい?」

「理事長がお話があるそうだ。今から行ってこい」

「あ、じゃあ失礼しまッス」

「ハルカ・・・タスケテ、タスケテ」


すまん、俺は逃げさせてもらう

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