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閑話 シェリルの人生その1

いつも有難うございます

何かと疑問はあるでようがご容赦下さい


すみませんタイトルを前編からその1に変えます

今後も閑話を増やしていくので前編、後編では厳しいです

「気をつけて行くんだよ」


いつもの母のセリフだった


「行ってきまーす」


今日も私は森へ行く、薬草や狩りをしに・・


私の村は人族から離れた森の中にある


この世界、私達獣人は嫌われている


この世界は魔族、獣人族、人族で括られている


お互いが嫌悪した仲のため、出会うと最悪殺し合いに発展してしまうのが常識だった


しかし、中にもそういった差別をしない種族もいる、だが稀だろう


そんな私も稀な分類になるのかもしれない


あの日がくるまでは・・・・


「あ、猪見っけ」

猪はこちらに気づいていない、私は弓を引き絞り猪の眉間に矢を放った


ドスッ!


眉間に見事命中!!


「今夜のオカズは楽しみだなぁ」

猪と幾つかの薬草、木の実をもって村へむかった


「え?・・・・・・」

私は唖然としていた

村の方から煙が上がっていたのだ


「おかあさん!みんな!」

私は急いで村に戻った

村に着くと、家が火に包まれていた


「キャー!」


「助けてくれぇ」


「や、やめて!」

皆の叫び声が聴こえた


「おらぁ!おめぇら、どんどん拐ってけぇ、逆らうやつと年寄りは殺せぇ!」


「お頭ぁ、こんなにいるならちょっとぐらお遊んでもいいかなぁ?」


「おいおい、大事な商品なんだ、ちゃんと相手を選べよ」


「ひゃっほ~」


村は盗賊に襲われていた

盗賊達は少し年齢のいった綺麗な女性を弄び姦し始めた


「いゃ・・・・やめてぇ・・いゃぁぁぁぁ」

その声にシェリルは信じられない光景を見た

なんと、盗賊達の乱暴されているのは母だった


「おかあさん!!」

盗賊が振り向く


「なんだぁ?こいつの娘かぁ、お前の母ちゃんめっちゃ具合がいいぜぇ、てかお前もかなり美人だなぁ」

盗賊の頭がシェリルを舐めるように見た


「やめて!娘には手を出さないで、私なら何をしても構いません」


「うるせぇなぁ、じゃあもっと腰を振れよ!」

母が盗賊達に奉仕し始めた・・・・


「お!やっと素直になったか、じゃあ娘には手を出さないでおこう、奴隷にはするけどなぁ」


「そ、そんな・・・・」

母の眼は絶望していた


「は、はなして!」

私は盗賊に捕らえられていた、目の前で母が襲われてるのを見させられていた


何故こんなことするの?

私達が何をしたの?

私達が獣人だからなの?

わからない、わからない


「さて、おまえらぁもう満足しただろう、さっさと娘達を連れてぇ!」


「へぃ!こいつはどうしやすか?」


「まあ、お前らに散々遊ばれたからなぁ、とりあえず処理しとけ」

母は放心して声が出せなかった・・


「や、やめてぇ、おかあさんを殺さないでぇ」

私は叫んだ・・


しかし、盗賊に私の叫びは届かなかった・・・・


そして剣は母の首を跳ねたのだった・・・・


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


その日1つの村が滅びた、しかし獣人の村なので人族にとってはたいした問題にならず、寧ろ放置となった

あの後、私達は盗賊の隠れ家に連れてかれた


「これからお前達は奴隷に売っ払うからな、精々いい金になってくれよ」

暫くすると馬車がやって来た


「買い取って欲しい奴隷はこちらですか?」


「ああ、宜しく頼む」


「えーっと、そうですねぇ、一人あたり金貨10枚ですね」


「よしっ!売った」


「では10名ですので全部で金貨100枚お渡しします」

奴隷商人は金貨を盗賊に渡すと私達を馬車の乗せた


「さて、私は店主のレイードです、これからあなた達には奴隷になってもらいます、またそれに伴い色々な教育もさせて頂きますのでしっかり学んで私に貢献して下さい」

レイードはそう言ったのだった


奴隷なんていやっ!でもこの契約のせいで逃げられない、どうしよう・・


私達絶望しながらエイプリの町へ運ばれた


ここで、私は生涯を捧げる相手に出会うのだった・・・・

1ヶ月が過ぎた頃


「おい、奴隷が発狂したぞ」


「なに?売り物にならなくなるじゃないか!」


「元貴族のお嬢様だそうだ、奴隷に落ちるのはプライドが許さないのだろう」


「そっか、そうなると売れても二束三文だな、余程マニアな客しか売れんぞ」

ん?そうか!気が狂ったフリをすれば売れ残る可能性がでるのね

私に兎人なので耳が良かった、店員からの情報は常に聞き耳を立てていた、こうして私は自分を偽るようにした


「おい!この獣人もやばくないか?」


「たしかに、目が死んでるぞ」


「そういえば、聞いた話しだとこいつの母親は目の前で盗賊に姦わされた挙げ句殺されたそうだ」


「そりゃ、精神が狂っても仕方ないな」


「レイード様に報告するか」

作戦は成功したみたい

私は一番下のランクに落とされた、しかしそこは地獄だった


食事は1日1回、水浴びは週に1回、しかも私以外は人族の為

自然と虐められていたのは言うまでもなかった

人族の奴隷は私から食事を取り上げ、顔以外を殴る蹴るの暴行を与えてきた、同じ奴隷なのに何故こんなことするの?


彼女達は俗に言う売れ残りだった、対して特技もなく、綺麗でもない

そのイライラを私にぶつけていたのである

こんなことなら、売られてれば良かったと後悔する日もあった

店員が私に言っていた


「お前以外は皆売れたぞ!」

そっか、みんな行っちゃったんだね

今の私は身体中痣だらけ、食事もまともに取っていないので体から骨が浮き出ていた、本当の売れ残りになっちゃった・・


もう、このまま終わるのかな


家族も殺され、体はボロボロ、どうすることも出来ない

人生を諦めた瞬間だった

あれから10日後、一つの情報が私の耳に入ってきた

どうやら私の村を襲った盗賊が壊滅されたらしい

でも、今の私にはどうでもいいことだった

私はこのまま死ぬのだから・・・・


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