獣人国に住処を
すみません、お待たせしました
ほんの少しだけストックを作りました。
明日も更新します!
<フィオナサイド>
「お、お腹ちゃぷちゃぷです・・・・」
く、苦しい・・・・の、飲み過ぎました・・・・
だってあんなに美味しいもの初めて飲みました
【フィ、フィオナよ、お主とは感覚を共有しておるのだ、も、もう少し手加減してくれ】
私はベッドに寝転びふぅーふぅー言っていた
「次から気を付けるわよ、でも今は少し休憩させて・・」
【そ、そうじゃな、少し休憩しよう】
「あ~、ベッド気持ちがいい~」
私はそのまま夜まで寝てしまった
・
・
・
「ふあ・・ん~、むにゃむにゃ・・あ、そうかいつの間にか寝てたのね」
私は体を起こし大きく伸びをした
「ん~~~~~~~、はぁ~」
そしてお腹を触り
「うん!すっきりしてるね」
キュルルルゥ~
「あっ、お腹が鳴っちゃった」
【水分しか摂っておらぬからな、早速ご飯にしようぞ】
「そうだね、でも先に体を洗いたいな」
私はシャワー室に向かった
「え!何これ?」
そこには人が数人寝転べるくらいの石の桶があった、壁には長方形の穴が空いており、横には魔石が設置されていた
「こんなもの初めて見たよ」
【おお!これはお風呂と言うやつじゃ、そこの魔石に魔力を注いでみよ】
「ええわかったわ、これね」
私が魔石に軽く魔力を流すと長方形の穴から水が出てきた
すごい!こんなところから水が出るなんて・・・・あれ?この水、湯気が出てるわね
私はその水を触ってみる
「温かい・・・・え?え?お湯?」
【そうじゃ、風呂とは桶にお湯を入れ、それに浸かって体を綺麗にするものなのじゃ】
「それ聞いたことあるわ、私は村の出身だけど王都では2年くらい前からお湯で体を綺麗にしてるって聞いたわ、そう、これがお風呂なのね」
【一応、お風呂には作法というものがあるらしいのじゃが、妾もよくは知らぬ、どうせお主一人なのだから好きに入っても問題なかろう、まあ和弘に会ったときに聞くとよい、あやつの住んでいた世界には風呂の文化があるようだからの】
「え!和弘さんに!じゃ、じゃあ一緒に入らなくちゃね、フフフ」
私はイケナイ妄想をしつつ身を捩る
【な、なんと破廉恥なことを・・・・そ、そんなことより風呂の準備が出来たみたいだぞ】
「ん?あ!ほんとね、じゃあ早速入りましょう!」
私は服を脱ぎ、桶に近付く
桶一面に透き通ったお湯が張られており、湯気が出ていた
私はゆっくりと片足を入れる
「あっ!」
私はもう片方の足も入れる
「なんか足先から上に上がってくる!」
徐々に腰を下ろす
「あ~、す、すごい、き、きちゃう」
そして肩まで浸かる
「はぁぁ~~~~~」
私の体から何かが抜けていった
「きもちいい~」
【これが風呂か、なんとも気持ちのいいものじゃ、体から疲れが抜けていくぞ】
「そうそれ!なにか抜けてったと思ったけど、疲れよ!疲れ!シューっと上がってきてぶわって抜けていったのよ!」
【風呂は疲労回復に効くらしいからのぉ】
「これクセになるわね」
私は結構長い時間お風呂に入っていた
そして逆上せるのだった
<和弘サイド>
まさか、獣人の王が同級生とは、ビックリしたな
まあ、奴ともう一度会えたから良しとしよう
それにこの国で住む許しも貰えたし
はっきりいってこの国の文化レベルは人族を遥かに越えている、殆どは獅子雄のお陰だと思うが
「たしか、あいつは住む場所は何処でもいいと言ってたな」
俺達は適当な空地を探さして馬車を走らせていた
するといい感じの土地が見付かった
「ここ、いいんじゃないか?店や城に程よく近いし」
「いいと思います」
「買い物も楽だわぁ」
サリーとアンナが納得する
「良し!じゃあここにしよう、はい、どうどう」
俺は馬車を停める
そして、空地に向かって手をかざす
「ほっ!」
手から屋敷と馬小屋を出した
「流石和弘様」
シェリルが俺を誉める
「本当にご主人様は凄いにゃ」
ミュリアも誉める
「おにぃちゃんカッコいいよ」
リリアーナに至っては俺自信を誉めてる
「じゃあ、サリーにアンナ、ウィンとボルを馬小屋に連れていき、ミュリアはエサでリリアーナは水を与えてやってくれ、俺とシェリルは荷物を家に運ぶぞ」
『はい(あい)(はぁい)(うん)』
俺達は各々に作業を始めた
「流石俺の亜空庫、仕舞った時と同じ状態だな」
部屋の中は出ていった当初と何も変わっていなかった
俺とシェリルは荷物を片付けた
「よし!今日の昼ご飯は俺が作ろう、シェリルは皆にゆっくりするように伝えておいてくれ」
「はい、わかりました」
シェリルは俺がご飯を作ると聞いた途端、嬉しそうにしていた、耳がふよふよ動いてかわいいぞ
その耳を触りたい衝動をなんとか抑えた
「さて、折角米を買ってきてくれたんだ、やっぱあれでしょ」
俺はまず、米を水で洗い始めた、栄養が無くなるといけないので、洗いすぎない様に気を付ける、そして洗った米を土鍋に移し、水を入れ少し時間をおく、まあ大体30分くらいだな
今の内に汁物でもつくるか
「今回はオーク汁(豚汁)だな、米に合うぞ」
デーコ、ロット、シャリー、シャキ、ブラウ?を適当な大きさに切り、デーコ、ロット、ブラウを先に湯でる、火が通ったらシャリーと肉を入れ灰汁を丁寧にとる、そしてメソを溶かし入れ、ひと煮立ちさせる
「よし、火を消して味を染み込ませたら完成だな、そろそろ米はいいかな」
俺は土鍋に火をつける、まずは中火で10分、この世界では時間の間隔がないから取り合えず大体でいこう、そのあとは弱火で20分、途中で蓋をあけて水分を確認すればいけるな、そして最後に10分蒸らす、これで完璧なはず
あとは具だな
俺はリバーサーモを切り身に分け塩を擦り込む、そして網にリバーサーモを焼き始めた
暫く焼いているとパチパチと脂の焼ける音が聞こえた
「やべ!脂ののりヤバくない?」
リバーサーモの滴る脂を見て思わずつぶやく
我慢だ、我慢しろ!おれ!
リバーサーモ、日本で言うところの鮭だ
俺は鮭が大好物だ!分かるだろうか?今まで食べれなかった米がやっと手に入り、そして大好物のおかずがあるこの状況!我慢出来ている俺を誰か褒めてくれ!
そんなこんなで欲望と格闘していたら魚が焼けたのだった
「う~ん、いい脂の照り」
俺は魚をほぐす、ほぐし終えたら土鍋の蓋をあける
むわぁ~~~~~~
炊き立ての香りが鼻を通る
そこには一面真っ白な世界が広がっていた
「こ、米だ・・・」
当たり前だが言わずにはおれなかった
獣人国では米の文化がある為しゃもじが存在していた
俺は手慣れた様に米を混ぜる
「うん!いい感じ、さて仕上げとしますか」
米をすべて器に盛る、そして横にほぐしたリバーサーモを置く
手を綺麗に洗い、塩を掌にまぶすそして適量の米を掴む
「あち!あち!」
素早く真ん中に穴を開け、リバーサーモを適量入れ米で蓋をする
それを両手で包み優しく三角形に握り始める
コロン、キュ、コロン、キュ、コロン、キュ
一定の間隔で転がし握る
そして綺麗な三角形が出来上がる
「鮭おにぎりだぜ!」
俺はすべてのおにぎりを握る、おにぎりは50個出来た
「つ、作り過ぎたかな~」
まあ、次元収納があるから保管は気にしなくていっか
「おーい!みんな~、ご飯出来たぞー」
俺の声に皆があつまる
「ほい、アンナとサリーは食器の準備、ミュリアとリリアーナは飲み物な、シェリルはこの鍋を運んでくれ、俺はこいつを持っていく」
『はい(あい)(はぁい)(うん)』
全員が指示通りに動いていく
そしてあっという間に準備が完了した
机には鍋と大きなお皿に大量のおにぎりが載っていた
「今日は折角米が手に入ったので、俺の好きな物を作らせてもらった」
「これはおにぎりかニャ?」
「お!ミュリア知ってたか!」
「私もしっております、ここ2年前くらいからお米は私達獣人族の主食となっており、簡単お手軽で食べれるおにぎりは私達の生活には欠かせないものになっておりました」
やはり米文化が根付いていたか
「私達はパンが主食なのでお米は初めて食べます」
「そうねぇ、そもそもお米の存在すら知らなかったわぁ」
「あたしもだよ、パンは普通に食べてたけどお米は食べたことないよ」
「ということはリリアーナの国もパンが主食か?」
「うん、でもパンと同じくらいにパスタも食べるよ」
ガタッ!
俺は思わず立ち上がる
「な、なに!パスタだって!」
「う、うん」
「た、例えばどんなパスタを食べてたんだ?」
「え~っと、ミートソースとかペペロンチーノとかカルボナーラとか
」
まてまてまて、なにその地球仕様、完璧に勇者のせいだろ!
てか勇者!人族に伝えてないのかよ!
「な、なるほど、魔王の件が落ち着いたら是非魔族の国に行こう」
「うん!」
「話が長くなったな、冷める前に食べよう」
『頂きます!』
俺はおにぎりを手に取る、握りたてなので暖かさは残っていた
そしてこの光沢、宝石のような輝き
なるほど~、これが銀シャリというやつなのかもしれない
この世界に来なければ多分気付かなかったかもな
当たり前の物が当たり前に食べれないからこそ食べ物に価値があったのかもしれない、これほど食に対して向き合ったのは初めてだ
念願の米・・・ヤバイ!ドキドキが止まらない
はむ
「!!!」
「う、うまい・・・」
俺は少しだけ涙を流していた
「か、和弘様?どうされたのですか?」
「ご主人様大丈夫ニャ?」
「あ、ああ大丈夫だよ」
俺は涙を拭い、さらにおにぎりを食べる
リバーサーモの脂が旨い!おにぎりに最適!
「あ!このおにぎり中に何か入っています!」
「こ、これは!魚ニャ!」
「これがお米というものなのてすね」
「パンとは違った甘みもあってぇ、美味しいわぁ」
「うん!中に入ってる具もお米に合って凄く美味しいよ」
サリー達も気に入ってくれて様だな
「しばらくは米をメインにしたご飯にしようと思う、特にサリーとアンナは作り方を覚えるように」
「はい(はぁい)」
「あと、明日の予定だけど早速ミスティを迎えに行こうと思う、ミュリアも安心だろ」
「あい!ありがとうニャ、ご主人様」
俺はミュリアの笑顔を確認し、再びおにぎりを食べた始めた
主は焼鮭が大好きなんですよ。
明日も更新します。
ここから話は進んでいきます(*´∀`)♪




