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同郷の友

いつもありがとうございます


少しだけ、文字数を減らしました

今後は3000文字程度を目標に更新していきます



<フィオナサイド>


盗賊のせいで少し遅くなったわ

私は夜も気にせず進んだ為なんとか2日目の昼にはディセンの街に到着した


「ここがディセンね、流石に少し疲れたわ」


いくら能力が高くても丸一日走り続ければ疲れるわね


【昼も過ぎた様じゃし、この街で一泊せぬか?】


「そうね、賛成だわ」


私は宿屋を探した

街の人に訪ねると、宿屋は3件あるらしく、料金が高いがオススメの宿屋を教えて貰った、お金はいっぱいあるし、特に使い道はないからそれくらいの贅沢はしてもいいだろう

そして、私は言われた場所に着いた


「・・・・・・」


【これまた、豪華な宿じゃな、ほれ、ボーッと突っ立っとらんと中に入るのじゃ】


「え、ええ、わかったわ」


私は中に入った

中は明るく、地面には絨毯が敷かれており、何処の貴族の家なのかと思ってしまった


「いらっしゃいませ」


カウンターから声を掛けられた


「え!は、はい!」

思わず大きく返事をしてしまった


【くくく】

ミーティアの笑い声が聞こえた


「何泊のご宿泊で宜しかったでしょうか?」


「い、一泊でお願いします」


「畏まりました、それではご案内状しますので少々お待ち下さい」


少しすると、一人の女性がやってきた、黒のぴったりとしたスカートに白のブラウスといったシンプルな服装だ、私はそれがとてもカッコ良く見えた


「お待たせしました、ご案内致します」


女性に案内され私は部屋の前の扉に着いた


「こちらのお部屋になります、夕食と朝食はこちらの魔石でご連絡下さい、お食事をお部屋にお持ちします、冷蔵庫の中のドリンクは自由にお飲み下さい、それではごゆっくりどうぞ」


丁寧なお辞儀をし、お姉さんは去っていった

私は自分の部屋のドアを開けた


「!!!!!!」


【ほぉー、中々の宿じゃな】


「いや、中々のレベルじゃないでしょ」


私は驚きつつ中に入っていった

部屋の広さは簡単には言うと家族4人が生活出来るくらいだ

私は部屋を物色した

見たこともないような豪華なソファに座る


「ふわぁっ!何これ?こんな椅子があるの?」

私はお尻を優しく包み込むような座り心地に驚いてしまった


【いいのぉ、これは良いソファじゃ】


私の感覚はそのままミーティアに伝わる為、このソファの座り心地に満足していた

私はソファでゆったり座りながら周りを見回した、すると角に置かれている箱に目がいった

あんな場所に箱を置くのはなぜだろう?

気になったので箱の前に向かった


「何かしら?服入れではないわね」


箱を色々調べると、横に窪みを見付けた


「この窪みは・・・・引けばいいのかしら?」


私は緊張しながらそれを引いた

すると中から冷たい風が出てきた


「きゃっ!冷たい!トラップ?」


直ぐ様手を離す


【クククク、フォオナよそれはトラップではない、冷蔵庫というものじゃ】


ミーティアが楽しそうに私を小バカにしたように答えた


「何よ、初めて見たんだからしょうがないじゃない」


【すまぬ、すまぬ、余りにも反応が面白くてついついな】


「む~」


【ほれ!機嫌を直せ、もう一度ドアを開けて見るがよい、良いものがあるぞ】


「はぁ~、わかったわよ」


私は再度ドアを開けた、するとまた冷たい風が出てくる、しかし最後まで開くと、中には瓶が入っていた

その瓶を手に取る


「すごく冷たい!これは飲み物?」


【そうじゃ、早速飲んでみるがいい】


「う、うん」


私は蓋を開け、そのまま飲み始めた


「!?!?!?!」


冷たい爽やかな液体が私の体を巡った

なにこれ?こんな飲み物初めてだわ、あぁ飲むのが止まらない!


んぐ、んぐ、んぐ、んぐ


「はぁぁぁ~」


【これはしっかり冷えてて美味しいのぉ】


「み、ミーティア、これは何なの?」


【これは果実のジュースじゃ、冷蔵庫という魔道具によって冷やした飲み物じゃ】


「こ、こんな飲み物があったのね」


このあと私は更に2本飲んだ、お陰でお腹はちゃぷちゃぷになり唸ることになった


<和弘サイド>


「ほ、本当に虎城 獅子雄なのか?」


「久しぶり、神代 和弘、ん~、僕にとっては25年振りかな」


「俺にとっては15年振りだよ、てか何でお前がこの世界にいるんだ」


「僕こそ聞きたいよ何で君がいるの?君も死んだの?」


「ああ、暴漢に教われてな」


「へ~、非戦闘主義の君が何で暴漢なんかに」


「それはまぁ、色々あったんだよ、それよりお前はどうなんだ?」

獅子雄は20歳の頃飛行機の事故で亡くなった


「知ってると思うけど僕はある貧しい国へ開拓をするために飛行機で向かっていた、しかし残念なことに事故により死んでしまった、そして目が覚めたときある民家のベッドの上だった、僕は獣人の子供として生まれ変わっていたんだ」


「な・・・・マジかよ、じゃあ正真正銘の獣人なのか?」


「ああ、しかも嬉しいことに僕は幾つかのスキルを持っていた、また転生した影響なのか他の獣人よりも基礎能力が高かった、そのお陰で2年前この国の王になったんだ」


「ま、まさかそのスキルは」


「僕のスキルは品種改良、成長促進、豊穣、完全再現、この4つのスキルで故郷の物を再現した、昔勇者が広めてくれたお陰でそこまで苦労はなかったよ」


まさかの生産チートかよ

そういえばコイツは農業高校を出てたな、将来は自分の覚えたノウハウを生かして、貧しい国を救いたいと言ってたな 


「時間は掛かったけど、とりあえずこの国は何とかすることが出来たよ、次は辺境の村を豊かにしなくちゃ」


「転生しても相変わらずなんだな」


「でも今現在問題が発生している」


「魔王か・・」


「それもだけど、近々人族と戦争になるかもしれない・・」


「は?なんでそうなる?」


「アーガス王国が勇者を召喚したんだ」


「勇者召喚?」


「そうか和弘は知らないだな、500年前に魔王を倒した勇者というのは今回の様に異世界から召喚された者なんだ」


「俺がアーガスから出たのが原因なのか」


「だと思う、和弘は単騎でドラゴンを倒すくらいだから、間違いなく勇者に匹敵する実力だよ、それがいきなり居なくなったから王国はかなり焦った様だよ」


なんか、人から聞いたかのような口振りだな


「それはわかったとして、どうしてこの国へ攻めてくるんだ?」


俺の問い掛けに獅子雄は顔を曇らせた


「実は、アーガスの第2王女と交流があってね」


「!!アイラか?」


「そう、そのアイラ王女だ、彼女はうちと同盟を組むために何度か足を運んで貰っているだ」


まさかアイラがそんなことをしているとは


「この事を知っているのは一部の者だけなのだが、その一部の者が厄介なんだ」


「・・・・メイラか」


「御名答、彼女は人族至上主義で目的の為には手段を選ばない人なんだよ」


なるほと、これであの時アイラ達が襲われていた理由がわかった

アイラの目的を阻止する為に刺客を送ったのだ

獅子雄が王ならば話は直ぐに進む、お互いに乗り気だから、それがメイラに焦らせてアイラを無き者にするという選択肢を強いたということか


「メイラが勇者を籠絡した場合、こちらに攻めて来るってことか」


あいつは目的の為には手段を選ばないやつだろうし、現に理不尽な難癖で迷惑も被ったな、このままだと、確率は高いか・・・・

俺は正直この国を気に入ってるし、友が治めてる

答えは一つだな


「まあ、ここに住まわせて貰う身だ、何かあったとき力になろう」

俺は友の為とは言えず、この国に住むからという理由で助ける事にした


「ふっ、君は変わらないな」

ちっ、バレてるか


「まあ今さら性格は変わらんさ」


「そうだな、じゃあ遠慮なく頼らせて貰うよ」

俺達は互いに笑みを浮かべた

ちなみに俺の仲間はこのやり取りをポーっと惚けるように見ていた


「ああ、じゃあそろそろ行くわ」


俺達は一礼し王の間を出ていった

「まさか和弘もこの世界に来るとはね、人生何があるか分からないね、和弘と一緒なら真の平和が築けるかもしれないな」

そう、僕の夢である、人族も魔族も獣人族も全ての種族が差別なく生きている世界を・・・・


しかし、1カ月後その道が更に困難になった

理由はアーガス王国の国王が亡くなったからだ

友とのやり取りは今後も出てくる場合があります

ほらっ、男の友情ってカッコ良くないですか?


そんなカッコいいやり取りが書けたらいいなと思います(о´∀`о)

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