獣人国の食事
お待たせしました
現在仕事とプライベートが忙しく
更新が遅くなっております。
集中して書く時間がないので、アイデアはあるのに忘れてしまいます( ノД`)…
でも見捨てずに読んでくださいねm(_ _)m
<フィオナサイド>
ゴブリンキングの出現で中央の戦況はかわったCランク以下は逃げまとい、Bランクは吹き飛ばされ、Aランクは壊滅寸前だった・・・
冒険者の誰もが絶望し、無念の中諦めた頃
「あっ、まだ皆生きてるね」
何とも軽い口調で1人の女性が表れた
や
その女性はエメラルドグリーンの髪を靡かせ
手には銀色の槍、身体には銀色のドレスアーマー
1人の冒険者はその姿を見て
「め、女神様・・・」
と思わず呟いていた
「いえ、私は人間ですよ」
彼女は軽く微笑みながら答えた
その微笑みに意識の残っていた冒険者は全員ノックアウアトした
まあ、彼女とっては対して気にする程でもなかったが
「ふぃ、フィオナ殿・・・」
ブリッツが話し掛ける
「なんとか生きていたようね」
私にとって人族が何人死のうが構わなかったが流石に目の前で死なれるのは目覚めが悪い、それに彼は和弘さんを知ってるみたいだし
まあ、とりあえず死んでなくて良かったわ
「や、奴は強すぎる、に、逃げるんだ」
ブリッツは私の前に立って逃がそうとする
私は彼の肩に手を置いて
「悪いんだけど、あれは私の獲物よ」
「え・・・」
「だって、和弘さんはオークキングを倒したじゃない、私がゴブリンキングを倒したら彼と同じになると思わない?」
それに、あれを倒せるのは私だけだと思うし・・・
「私とって和弘さんが全て、彼の隣に立つのが私の目的なのよ、だから悪いけど退いててね」
私は槍を構え、ゴブリンキングを見た
どうやら待っていてくれたようだ
「あら、律儀に待ってくれたのね」
ゴブリンキングはニヤリと笑い
「どうやら貴様が一番強いな、犇々と伝わるぞ」
「ふ~ん、私的にはどっちでもいいわよ、あなたが私に倒されるだけだから」
「ふははは!面白いではやってみろっ!」
棍棒を横にフルスイングする
先程同様に衝撃波が発動す?
フィオナはそれを飛び越え、ゴブリンキング目掛け槍を突き出す!
フィオナの槍は正確に急所を狙う
「ふんぬぁ!」
ゴブリンキングは左腕を犠牲にし槍をガードする
「流石に速いな」
ゴブリンは左腕の傷を見てニヤリと笑う
【うむ、やはり固有種なだけあって他よりも強いのぉ】
「ええ、それに冷静な判断も出来るようね、思ったより反応も速いし」
すると今度は棍棒を上下左右斜めと振り回した
先程より規模は狭いが、避ける隙間が無いくらいの衝撃波がフィオナを襲う
「はぁぁ!」
槍を旋回させ衝撃波全てを弾き飛ばす
「す、すごい・・・あ!危ない!」
ブリッツが気付いたと同時にゴブリンキングは間合いを詰めていた
フィオナの槍ごと吹き飛ばす為だ!
「ふっ!」
相手のフルスイングを華麗なバック転で避ける
その綺麗な円弧は全てを魅了する
「ぬぅ、これも避けるか!」
ゴブリンキングは着地の瞬間を狙い体を回転しながら再度フルスイングを行う
「吹き飛べぇ!」
スカッ!
フィオナの方が着地が一瞬早く、その結果直ぐのしゃがんだ為、ゴブリンキングの棍棒は空を斬った
そこを見逃すフィオナではなかった
「し、しまっ・・・」
ブシュッ!
「グァ!」
反射的に仰け反った為、致命傷は避けていたが、片目をやられていた
「もう、本当に反応がいいわね」
フィオナは不満そうだった
「ぐぬぬ、ここで我がやられるわけには・・・仕方ない・・・」
ゴブリンキングは棍棒を掲げ、前にフリ下ろす
すると今まで見ていたゴブリン達が一斉にフィオナへ向かってきた
「悪いが、手段は選ばんぞ!」
「くっ!この体が動けば・・・」
ブリッツは動けない体に喝をいれるが、力が入らなかった
他の冒険者も同じだった
「この数は大変よね」
しかし当のフィオナは焦ってはいなかった
所詮はゴブリンの群れ、大変ではあるが負ける要素は1つもなかった
【ならば、次の奥義を使ってみよ】
「え?あ・・・うん!分かったわ」
私の脳に情報が入る
槍を柄の方を下にし、左手で縦に構える
右手にオーラを纏う
「天空の光、大地の闇、汝らが合わさり神の耀きとなる」
「神技!エンジェリフォン・クルセイド!」
右手のオーラを槍のレリーフに叩き込む
レリーフから光が放たれたのは、羽の生えた天使の様な形をした衝撃波だった、蒼白いそれは羽ばたきながらみるみる大きくなっていき、ゴブリン達を跡形もなく消滅させていった
「な、なんだこの技は・・・」
ブリッツは驚愕の声をあげる
天使が通りすぎた後にはゴブリンキングのみが、残っていた
「グフッ!ま、まさかそんな技を持っているとは・・・さ、最初から勝てない相手だったか・・・」
どうやらゴブリンキングは諦めたらしい
「さ、最後に貴様の名前を教えてくれ」
「良いわよ、私はフィオナ!カミシロカズヒロの恋人よ」
「そうか、フィオナよ、止めを頼む」
ゴブリンキングは目を閉じ全てを受け入れた
「じゃあね」
フィオナはそら高く飛ぶ
体にオーラを纏う、その姿は冒険者を更に魅了する
誰かが呟いた
「戦女神・・・」
フィオナの通り名が決まった瞬間だった
「神技!イセリアルバレスティン!」
ゴブリンキングは跡形もなく消滅した
「よし!終わりっ!」
フィオナは軽く言ってのけた
この日、エイプリの街に戦女神フィオナの名が広まった
<和弘サイド>
俺は今、なぜかアンナと2人きりになっている
「和弘様、私達は買い出しに行って参ります、和弘はゆっくりなさって下さい、アンナを残していきますので、用事は彼女に頼って下さいね」
そう言うと、アンナを残して全員が宿を出ていった
そして今に至る
やっぱりアレかな?
昨日は遂にサリーを抱いたからな、やはりアンナも来るわな
「和弘ちゃん、隣いいかしらぁ」
悦っぽくアンナが聞いてきた
「ああ、いいよ」
アンナがソファに座る、すると直ぐ様俺に抱きつき首筋を舐めてきた
「あ、アンナ・・・」
「和弘ちゃんごめんねぇ、でももう我慢出来ないのぉ、皆が終わるまでぇずっと我慢してたのよぉ」
顔を見上げ潤んだ瞳で俺を見つめる
うっ、かわいいなぁ
そう思っているといきなり唇を奪われた
びちゃ、くちゅ、ちゅぱ
彼女の舌が俺の口の中をまさぐる
これまでの欲望をすべて出すかのように
「はぁん、はむ、んはぁ」
口内をたっぷりと堪能したあと
「お願い私のご主人さまぁ、激しくぅ抱いてぇ」
耳元で囁き、そのまま耳を舐められた
いやらしい音が直接響く
そこで俺の理性は壊れた・・・
「あぁ~ん、うれしぃぃ」
2人は獣の様にお互いを求めた
俺はベッドでアンナの胸に顔を埋めていた
シェリルと同等の大きさだが、アンナの場合は柔らかさを究極まで極めたかのようなものだった
俺の顔が奥まで沈む、これはやばいな・・・・
年は余り変わらないのに彼女の包容力に溶けてしまいそうだ
「アンナ・・・」
「なぁにぃ?和弘ちゃん」
「すごく落ち着くよ・・・」
「うふふ、そうなのぉ?いっぱい甘えていいわよぉ」
彼女の柔らかさに包まれて俺は少し目を閉じた
・
・
・
「んあ・・・」
「和弘様、お目覚めになりましたか?」
シェリルの声が聞こえる
「ん~~、うん・・・」
目を開けると、全員が俺を見詰めていた
「うわぁっ!ビックリした」
全員顔がニヤニヤしていた
「シェリルさんの言った通りですね」
え?何が?
「毎日やってたのねぇ、羨ましいわぁ」
だから何?
「でも、これからは皆も一緒だよ」
何なのぉぉぉ
てか、いくら美女とはいえ目覚めたら複数に見られてるって結構怖いぞ
俺は軽く身震いしながら
「さ、さあ、皆お腹減っただろ?ご飯を食べよう」
俺は気持ちを切り替えるようにした
「はい(あい)(はぁい)(うん)」
夕食は部屋に持ってきて貰うことにした
銀の丸い蓋を被せた物が複数と取り皿らしきものが運ばれてきた
やっぱり、元の世界と似ているな
「お待たせ致しました、本日のディナーはチューカで御座います」
え?チューカ?チューカ、チューカ、ちゅうか、中華!!!
ま、まてまて、この世界なそんな料理ないだろ!
「和弘様?」
俺は分からない程度に驚いていたが、シェリルには分かったようだ
「ん、あ、ああ、もしかして、このご飯も俺の知ってるものかもしれないと思ってな、ちょっと驚いていたんだよ」
「そうニャの?ご主人様?」
俺はミュリアに頷き蓋をあける
「!!!」
『わぁ~!』
目の前に広がったのは正に中華料理だった
そう、麻婆豆腐、回鍋肉、棒棒鶏、油淋鶏、上海焼そば、炒飯、わかめスープ?、春巻き、ニラ玉?、あれ?なんか日本っぽい中華だぞ?
まてまて、それよりも・・・・炒飯・・・・チャーハン、ちゃーはん・・・・米・・・・コメッ!!!
「米きたぁぁぁぁぁ!よっしゃぁぁぁ!」
俺の叫び声いや雄叫びに5人はビクッとなる
「か、和弘様っ!」
「ニャっ!」
「キャッ!」
「急にどうしたのぉ?」
「び、びっくりした~」
彼女達を驚かせてしまった
ごめんよー、でも恋い焦がれた米だよ?
俺は一度深呼吸し
「ご、ごめんごめん、早速だけど食べようか」
「はい(あい)(はぁい)(うん)」
『頂きます!』
俺は他のオカズには目をもくれず炒飯を皿に取る
何故かレンゲも用意されていた
しかし、今はそんな事どうでもいい
レンゲで炒飯を掬う、ほんのり黄金色の米は俺にとっては金より価値のあるもに見えた
そして、とてつもない程の期待間を胸に炒飯を口へ運ぶ
「!!!」
あぁ~、うまい・・・・、米だ!
炒飯の味より米の存在が上回ってしまった
「感動だ、俺は今は奇跡に巡り会えた・・・・」
俺の言動に流石の5人も若干引いていた
しかし、すぐに食事を再開していた
「これはメソに近い味ですね、お肉とベジンに絡んでとても美味しいです」
「ニャっ!この白いプルプルした食べ物、結構辛いニャ!でも何故か癖になる味ニャ!」
「あ、これ凄くサッパリと食べれます、お肉は余分な油がなく、野菜は新鮮でシャキシャキの食感です」
「これは唐揚げかしらぁ?酸味のあるソースがかかって、油っぽさが少し抑えられてる感じがして食べやすいわぁ」
「この焼そば、おにぃちゃんが作ったのとは違う味だね、こっちも美味しいよ」
確かに、でも何故か疑問に思った、なせならこれらの料理は日本人向けの味付けだから
俺は確信した、この国に間違いなく日本人が居ることを、そしてこの国の生活水準を上げたのはソイツの仕業だろうと
よし!決めた!
「皆聞いてくれ!」
俺の声に皆が俺を見る
「俺はここに住もうと思う、明日王に会って土地を分けてもらう交渉をするつもりだ」
『賛成~』
皆の答えは一緒だった
「私達は和弘様の居るとこが居場所ですから」
シェリルの台詞に皆がうんうんと頷く
「王都ならお母さんも直ぐに呼べるニャ」
そうだな、ミスティさんには王都でお店でもやってもらおう
「おにぃちゃん」
「ん?どうした?リリアーナ?」
「ここに住むのは賛成だけど、魔族の国にはいかないの?」
リリアーナは心配そうに聞いてくる、そりゃ彼女の故郷だから行きたいという気持ちは分かる
「心配しなくていいよ、この国を拠点とし、そこから魔族や人族の国へ行くつもりだからね、だからきちんとリリアーナを魔族の国に連れて行ってあげるからね」
俺はリリアーナの頭を撫でる
「うん!えへへ」
なでなで効果は抜群だ
「さ!ご飯を食べたら風呂に入って寝よう、明日は朝から忙しいぞ!」
「はい(あい)(はぁい)(うん)」
中華旨いなぁ、でも米が感動した
これで料理の幅が広がるぞてん
俺達は大満足な夕食を食べた・・・・
次回はこの国の中枢に迫れたらいいと思います
ていうか、頑張って書いてるけどフォアナ編はどうなのかな?




