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獣人国すげぇ

いつもありがとうございます

<フィオナサイド>


「くっ!数が多いな」


「ブリッツさん!奥からゴブリンウォーリアーが50体ほど出てきました!」


「なに!やつらはCランクだが徒党を組まれると厄介だ!」


「皆、極力ゴブリンウォーリアーを集中しろ!そろそろサイドの連中が来てくれるはずだ!」


「おりゃ!せい!てやぁ!」

ブリッツの前にゴブリンウォーリアーは成す統べなく倒れていく


「ほう、中々やるではないか」


「はぁ、はぁ、誰だ!はっ!危ない!」

ブリッツは横に転がる

その瞬間高速の槍が通り抜けた


「うがっ!」


「はっ!しまった!」

ブリッツが避けたことによって後ろで戦っていた冒険者に槍が刺さっていた


「う、ごふぅっ」

冒険者は槍を押さえたままうつ伏せに倒れた


「今のを避けたか、これは楽しめそうだ」


ゴブリンの群から、一際大きいゴブリンが表れた、手には何かの金属で出来たこん棒を持っていた


「ま、まさか!ゴブリンキングか!」

ゴブリンキングはオークキングに並ぶ強さを持っていた


「如何にも」

ゴブリンはこん棒を両手で構え、力一杯後ろへ引き絞る


「まずい!全員ガードもしくは退避ィィィィィ」


「皇の導き」

そういい放ち、こん棒をフルスイングした

すると、扇状の衝撃波が発生し冒険者を吹き飛ばした


辛うじてブリッツや一部の冒険者は耐えていた


「今ので結構いなくなったな、クククク」


「くっ!化け物め」

ブリッツは槍を構えた


「食らえ!必殺!スパイラルチャージ!」


「ふん!」


ガキィィィン!


ブリッツの槍を軽々と受けとめる


「なに!俺の必殺技が!」


「そのていどか?もっと足掻いてみせろ!」


「ブリッツさん!加勢します!」


「よし!同時に行くぞ!ありったけの力を技に込めろ!」


「ブルクラッシュ!」


「ダイナミックブレイク!」


「シューティングスター!」


「これならどうだ!奥義!絶空!」


「いいぞ、いいぞ、お前達!ふぬぅばぁぁ!」


『ぐわぁぁぁぁぁぁ』


「な、なんて奴だ、か、和弘はあんな奴を倒したのか・・」

ブリッツは和弘の実力を本当の意味で知り畏怖した


「もう、終わりか?ならば今度はこちらから行くぞ!」


「くっ!Bランク以下は全員逃げろぉぉぉぉぉ!」


「ほれ!」

ゴブリンキングはこん棒をブリッツ目掛け打ち付ける


ミシミシ


ブリッツは何とか受けとめたが、体から嫌な音がした

今ので骨がイッたか


すぐに右から蹴りが放たれる、ブリッツは右脇腹を蹴られ吹き飛ばされた


「ぐふっ!がはっ!」

駄目だ奴には勝てない


「どうやら、ここまでの様だな、では貴様らを皆殺しにして街を蹂躙するとしよう」

ゴブリンキングはブリッツに近づく


「くそっ!和弘殿がいれば・・・・無念・・・・」


「あっ、まだ皆生きてるね」

と女性の声がした・・・・


<和弘サイド>


俺達は獣人国に到着した、あれ?結構しっかりした造りになってないか?

獣人国は分厚い石壁に囲われており、堅牢だった

あれ?獣人族ってこんなに技術レベル高かったかな?俺の偏見か?

明らかにアーガス王国に匹敵する王国だった

俺達は門に向かった


「ようこそバルシュタイン国へ!」

猫人族の男性が元気よく招いてくれた

なるほど、獣人国は人族と違ってフリーなんだな

待った、その前にバルシュタイン?なんか名前が・・・

俺は首を捻りつつ王都に入っていった


「おお!これは凄い!」

獣人国の王都はアーガスになんら劣ることないくらいの賑やかさだった

建物はすべて石や煉瓦みたいな作り、食材も豊富で様々な獣人族が仲良さそうにしていた

また、驚くべきことにこの国ではスラムみたいな場所が見当たらないのだ

これは本当に凄いことだ!


「和弘様、私達も王都は初めてなんですが、本当に凄い賑やかですね」

基本獣人族は自分の集落で一生を終えるのが普通であり、旅をするのは冒険者くらいだ

だから、シェリルやミュリアが知らないのも普通であった

その常識を踏まえても王都は異常だった、先ほども言ったが様々な獣人族が生活しているのだ

ここは獣人国にとって平和の象徴かもしれないな


「さあ、皆!まずは宿を探そう」

馬車でしばらく進むとベッドの絵が描かれた看板が見えてきた


「お!看板が見えたぞ・・・って、デカッ!」

宿屋は王都で泊まった宿と同等の大きさで明らかにグレードが高かった

やはり文明レベルが高いぞ!

俺達は宿に入った


「いらっしゃいませ」

うさ耳に黒のスーツっぽい服を着た男性がカウンターに立ってた


「当店は1泊朝、夕食付きで金貨1枚になります」

安くね?


「じゃあ、とりあえず1泊でお願いします」

金貨1枚を支払う


「畏まりました、こちらは鍵になります、ではお部屋にご案内致しますので少々お待ちください」

受付のうさ耳男性はベルをちりんちりんっと鳴らす

すると、音も立てずに素早く黒のスーツっぽい服を着たうさ耳女性が現れた

なにこの高級ホテルみたいな接待は?


「お待たせ致しました、お手荷物をお預かりします」

シェリル達の荷物を受け取り、荷車に乗せていく


「ではこちらになります」

荷車を引きながら部屋に案内された

部屋の扉を開けて貰い、俺達は中に入った


「広っ!」

俺達が案内された部屋は約20畳くらいのワンルームだった、入り口から奥の左側にセミダブルくらいのベッドが6つ並んでおり、中心には足の低い長いテーブルを挟むように3人掛けのソファーが設置してある、また右側には大きな浴槽があった、しかし一つ気になったのは風呂場の壁が鏡貼りなのだ

え?どこのラブホ?あのボーイが俺達のパーティを見て気を利かせたのか?


「お客様、お部屋のご説明を致します、こちらのカードキーをドアに刺して頂くと鍵が開く仕組みになっております、また、ドアは一度閉めると外側から開けることは出来ません」

ん?オートロック式?技術レベルとかの話じゃないぞ


「お部屋の冷蔵庫にあるお飲み物はご自由に飲んで下さって構いません、お食事はお部屋にお持ちするか食堂で召し上がって頂くかになりますが、どちらにされますでしょうか?」


「じゃあ、部屋に頼むよ」


「畏まりました、それでしたらお食事が必要になりましたらこちらのに備え付けの魔法石に触れて下さい、すぐにお食事をお持ちします」


「うん、わかったよ」


「以上ですが、何かご不明な点は御座いますか?」


「いや、大丈夫ですよ」


「畏まりました、ごゆっくりお楽しみ下さいませ」

うさ耳のお姉さんが45°にお辞儀して静かに部屋を出て行った

ちなみにドアを閉める音もなかったくらいに静かだった

おいおいおい、獣人国半端ないな、え?なに?人材教育カリキュラムでもあるの?

明らかに高級ホテル並みだぞ!

俺以外の5人は呆気に取られていた

そりゃそうだ、俺ですらこのレベルのホテルはたまにしか泊まったことがないからな

彼女達には初めてだろう


「よし!とりあえず長旅だったし今日はゆっくりするか」


『は、はい』

5人が俺の声で我に返った


「獣人国の接客はレベルが高いですね・・・勉強になります」

サリーがなんか呟いてるぞ


「あの服着たら和弘ちゃん喜んでくれるかしらぁ」

確かにアンナが来たら破壊力は抜群かもしれない・・・


2人の呟きはほかっとこう、俺は冷蔵庫を開く


「なに!!!!!」


「和弘様どうしましたか!」


俺の驚きで皆が一斉に俺の方を向いた


「ご、ごめん、何でもないよ」

実際は何でもなくなかった

何故なら、冷蔵庫には見慣れたラベルが這ってあったからだ

まさか・・・そんなはずはないよな?


俺は透明な液体が入った瓶を取った、ラベルを見ると、スプラッシュライトと書かれていた

いやいや、そんなはずはない

だが何故か期待感を持たずにはいられなかった

この世界で俺が本当に欲した物の1つが手に入るかもしれない・・

蓋を開けてみる


ポンッ!


空気が飛び出す音だ


俺はいよいよ期待感が最高潮に達した

すると俺の異変?に気づいた彼女達が俺をじっと見ていた

だがそんなことお構いなしに俺は目の前の液体を凝視する

よ、よし!の、飲むぞ

あえてコップに注がずに瓶のまま飲む、これぞ常識だ!

俺は瓶に口を付け顔を上に向けた


ごくごくごくごく!


「く~~~~っ、はぁ~~~」

この喉が痺れるような感覚!間違いない!サイダーだ!

やばい止まらんぞ


ごくごくごく!


「あぁぁぁぁ~」

あっという間に全部飲み干してしまった

炭酸サイコー


俺は冷蔵庫を再度開く

中には紫色、オレンジ色の瓶があり、ラベルにファンタジーと書かれていた


「獣人国すげぇぇぇぇ、なぜこんな物があるんだ?」

俺は思わず叫んでしまった


「か、和弘様、先ほどからどうされたのですか?」


「ご主人様、凄く機嫌がいいニャ」


「おにぃちゃん、その飲み物そんなに美味しいの?」


「あ、ああ、え~っとどうやって説明しようかな・・・」

そういえばまだ3人には俺の説明をしていなかったな、まあここまで来たわけだしそろそろ話していいかな


「よし、実はサリー、アンナ、リリアーナには話していないことがある」


「「「え?」」」


「俺は異世界から転生してきたんだ」


「「「え?」」」

3人は目がキョトンとしていた

俺は彼女達に説明した


「そうだったのですね、和様の強さの理由が解りました」


「まあ、女神の加護があるからね」


「食べたことないご飯が出たのはぁ、その場所のご飯だったのねぇ」


「その通り、食材は現地だが味付けは故郷に近づけてるよ」


「おにぃちゃんが種族差別をしない理由が解ったよ、おにぃちゃんの世界はすべてが平等だったんだね」


「まあ、一概にすべてとは言わないが、少なくともこの世界よりは平和だったな」


「それで本題に戻りますが、先ほどは何に驚いていたのですか?」

シェリルが訪ねる


「ああ、実はこの飲み物なんだが、俺の世界で飲んでいたものを実現されているんだ、正直言うとこの飲み物は実現可能の様で難しい飲み物なんだ」

たしか、重曹とクエン酸が必要だった気がする、そんなものこの世界にはないだろう、あったとしてもこれにたどり着くには相当な時間が必要だ


「その飲み物が目の前にあったから思わず驚いてしまったんだよ、しかも味まで再現されていた」

俺は紫色のファンタジーを開け、それを飲む


「はぁ~~、うまい!こいつも再現しているのか」

一応、何かの果汁が入ってるっぽいが、この安っぽい味は懐かしさを覚える

よし、この国でこの飲み物は買い占めよう、うん


「あの~、私達も飲んでみたいのですが・・・」

おっと、皆を放置してたな


「ごめんごめん、これは好みに分かれるけど好きな人は好きな飲み物で、まずは試しにコップ半分な」

俺は飲みやすいスプラッシュライトをコップに入れてあげる

おぉ!シュワーって音と共に炭酸特有の粒々が弾ける

うん、澄んだ透明な水に小さな泡が上に向かって上がっている

いい眺めだ


「はい、じゃあ皆飲んでみて、気に入ったら好きなだけお代わりしていいからね」

俺の台詞で一斉に飲みだした


『!!!!』


皆一口で止まる・・・


「う~、これは・・・何かの攻撃ですか?」

いやいや、炭酸水だよ、シェリル


「にゃ!この刺激はたまらにゃいニャ」

ほう、ミュリアこの刺激に耐えたか


「あぅ~、舌と喉がピリピリします~」

サリーは苦手そうだな


「あぁん、これは癖になるわぁ」

アンナ・・・台詞がエロいぞ


「ゴクゴグゴク、ぷはぁ~、あたしこれ気に入ったよ、おにぃちゃん!」

お!リリアーナは克服したか!すでにハマったな


「シェリルとサリーはあまり得意じゃないみたいだな、ミュリアとアンナ、リリアーナは気に入ったみたいだな、ちなみにあまり飲みすぎるとお腹が膨れてご飯が食べれなくなるからきをつけろよ」


そう言いつつも俺もジュースを飲んでいた


獣人国すけぇな、これだけでも来た甲斐があったよ


宜しければブクマを宜しくお願い致しますm(_ _)m


ちなみに作者は炭酸飲料大好きです!

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