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お母さん・・行ってきます

いつもありがとうございます


ミュリア編の後編になります

ご期待に添えたかどうか分かりませんがお楽しみくださいm(_ _)m

<フィオナサイド>


私達はゴブリンを殲滅するために進軍中だった

1人の冒険者が私に話しかけてきた


「やあ、美しいお嬢さん、貴女も討伐に参加されたのですね、よろしければお名前を教えて貰えませんか?」

私は無視をした


「おい、あいつ無視されてるぞ、ざまぁみろ」

周りは嬉しそうにヒソヒソしていた、全部聞こえているわよ


「おっと、私としたことが先に名乗っていませんでしたね、Aランクのオーカスと申します」


「おい、オーカスってあのオーカスか!実力もあるが相当女癖が悪いって噂だぞ、あと狙った獲物は必ず仕留めるらしい、しかも手段を択ばないらしいぞ」

ふ~ん、要するに女の敵ね


「それで、そのAランクさんが私に何の用ですか?」

オーカスは爽やかな笑みを浮かべ


「君に一目ぼれしたんだ、どうか付き合ってほしい」

私の前に跪いて告白してきた


「嫌です」

それを一蹴した


『あっはっはっはっはっはっは、振られてやがる、ダッセー』

周りは嬉しそうに笑っていた


「なぜなんだい?」

彼は何故かも解らないような表情で聞いてきた


「ふぅ~、いいですか、先ず今は緊急クエスト中です、いつ敵が攻めてくるのかわからない状態なのに不謹慎です、そんな自分の事しか考えられない人を好きになるはずないでしょう、普通に考えたら分かるはずです、あと一目ぼれと言っていますがそれは私の容姿しか見ていないのでしょう、そんな表面上でしか人を好きにならない人に誘われるほど私は馬鹿ではありません、また私には心に決めた人がいますので絶対に100%あなたに靡くことはありません」

私の怒涛の攻めに男は脂汗をかいていた


「納得してもしなくても邪魔です!どいて下さい、私はゴブリンを討伐にきたのです、貴方程度に構っている暇はありません」

男は無言で道を開けた

私は彼に見向きもせずに進んでいった

目標地点に到着した


「俺の名はブリッツだ、Aランクの冒険者だ!前回のオーク戦でも指揮をとっていた者だ、今回も指揮をとるように言われている、皆よろしく頼む」


「ゴブリンどもはこの先でゆっくりとこちらに進軍している、統率がとれているから間違いなく固有種がいるだろう、Cランク以上は正面から迎え撃て、Dランク以下はサイドから挟撃するように攻める、もし固有種に出会っても無理はせず集団で当たる様に、では少し休憩したら戦闘開始だ」


『おぉ!』


ここで私は伝説をつくる、そして和弘さんと並ぶんだ最低でも500体は倒さないと


【フィオナよ気張るのはいいが、ゴブリンキングには気を付けるんじゃぞ、お主に匹敵するくらいの力があるはずじゃ】


「ええ、わかったわ、ありがとうミーティア、お腹減ったし軽く食べようか」


【そうじゃな、腹が減っては戦は出来ぬというからな】


「何そのことば?」


【ああ、これは遠い国でのことわざというらしい、物事に取り組むときはまずは腹ごしらえをしてエネルギーを補給するべきという意味だそうじゃ】


「へぇ、面白いわね、じゃあ早速エネルギーを補給しましょうか」

次元収納からシチューを出して食べた、うん出来立てアツアツでとても美味しいわ

丁度食べ終わった頃


「よし!皆休憩したな、一度集合してくれ」

ブリッツという男の声がした、私は水を飲み干し集合場所へ向かう


「ここで俺達が負ければ、街は魔物に蹂躙されてしまう、絶対に負けるわけにはいかない!1体でも多くの魔物を倒すんだ!気合を入れていけ!」


『オォォォォォ!』


「行くぞぉぉぉぉぉ!」


長いようで短い戦いが始まった・・・



<和弘サイド>


「よし、やつらを分けることに成功したぞ、運がいいことにミュリアは残るか、うひひ」

男はいやらしい笑みを浮かべて去っていった


「はっ!」


ザシュ!


「ギャ!」


「エイ!」


ドスッ!


「がっ!」


「今ので最後か、なんで急に盗賊が攻めてきたんだ?」

「ミウさんにサリーさん、アンナさん、宜しければこちらをお飲み下さい」

彼女は美味しそうなジュースを出してくれた


「はい、頂きます」

サリーが代表してお礼を言った

私達は一斉にジュースを飲んだ


すると


「急に眠たくなってきました・・」


「私もよぉ」

まさか・・・睡眠薬!やられた!

私達4人は眠ってしまった

俺はミュリアの家に戻った


「ん?家の様子がおかしい」

急いでドアを開ける


「サリー!アンナ!」

俺は彼女達に駆け寄る


「よかった眠っているだけだ、ミュリア達は!」

周りを見渡しても見当たらなかった

クソっ!ザインの仕業だな


「シェリルは彼女達を見ていてくれ、次期にリリアーナも戻るはずだ」

俺は神眼を発動させ、家を飛び出した

「よお、目が覚めたか」


「貴方はザインさん、何故私はここに?あ、ミウさん・・・・え?うそ・・・」

目の前に娘に似た女性が倒れていた


「何故って親子を対面させる為だよ」

おや・こ?私のむす・め?


「ん・・・ん~、ここは・・」

あいつに眠らされたらしい、まさかお母さんを利用するとは


「ミュリア!」

私は頭を触った、フードがとれていた


「お母さん・・・」

私は仕方なく答えた


「なぜすぐに名乗りでてくれなかったの」

言えるはずがニャい、


「それはなぁ、ミゲルを殺したのもこいつを奴隷に売ったのも俺がやったからだ、どうせすぐにバラしても俺が捕まるだけで意味がないとでも思ったんだろ、残念だったな」


「え?どうゆうこと・・・主人は盗賊って言ってたじゃない」

お母さんの顔色が青くニャる


「お母さん、お父さんを殺したのはあいつニャ、そして私は奴隷に売られたニャ、私はご主人様のお陰で村に戻ることが出来たニャ」


「そうだったのね・・・」

お母さんはザインを睨んだ


「さて感動の対面はここまでにして、奥さんには俺の女になって貰おうか」


「こんなことされてなる訳がないでしょう」


「そうかい、じゃあ娘には死んで貰おうかな」

ザインはナイフを取り出し、娘に近づいた


「やめて、何でも言うことを聞きますから、どうか娘だけは・・」


「くっ、卑怯者」

この縄さえなければすぐにでも助けるのに


「ふひひ、さてと、ミュリア、母親を目の前で犯されたくなかったら言うことを聞け」

なんてゲスな男なんだ


「やめて、なんでもしますから。娘には手をださないで」


「うるせぇ、もうお前は俺のモノなんだよ」

ザインはお母さんの胸を強引に揉んだ


「痛い」


「お母さんには手を出さニャいで、言うことを聞くから」

時間を稼げばご主人様が来てくれるはず


「そうか、そうか、いい心がけだな、2人仲良く可愛がってやるよ」

ザインは私に近寄り、乱暴に服をはぎ取った


「うっ」


「おお、いい体してるじゃないか、奴隷になって何人の男を咥えたんだ!あん?」

ご主人様にしか見せたことないのに、ごめんニャ


「やめて、娘には何もしないでお願いします、お願いします」

お母さんがザインにすがりつく


「うるせぇなぁ、てめぇも脱ぐんだよ!」


「いやぁ」

ザインはお母さんの服もはぎ取った、そして2人並べた


「ひっひっひっひ、いい眺めだなぁ、まさか親子そろって犯すことが出来るとは、これから毎日犯してやるからな」

ザインの手が私の胸に迫ろうとしたとき


「おい、人の女に何をしているんだ?状況によっては殺すぞ!」

私の大切な人の声が響いた


「誰だ!」


「ご主人様!」


「な、おまえは冒険者」

俺は高速で動き彼女達に毛布を掛けてやる


「い、いつの間に・・」


「ミュリア待たせてごめんな、もう安心だぞ」


「あい!」


「カズヒロさん?ですか?」


「ええ、色々内緒にしてまして申し訳ありません、この村に来たのはミュリアの為に来ました、貴女を心配する彼女を安心させる為に、そして」

俺はザインを睨み


「ミュリアのお父さんを殺した奴に落とし前をつけるために来たんだ」


「お、おれはミゲルを殺してないぞ、盗賊がやったんだ」


「おいおい、何を言っているんだ?事情は本人から聞いているぞ、それに仮に違ったとしても貴様は俺の女に手を出したんだ、それに彼女の母親にもな、しかも無理やりだぞ!そっちの落とし前はどうしてくれるんだ?」

俺は殺気を放つ


「ひ、か、勘弁してくれ、何でも言うことを聞くから、も、もうあんたらには近づかないし関わらない、この村も出て行くから、許してくれ」


「2度と近づかないと約束出来るか?」


「ああ、神に誓って約束する」


「そうか、わかった」

俺は後ろを向き、ミュリアを母親の縄を外す


「カズヒロさん、危ない!」


「死ねぇ」

ザインはナイフで俺を狙ってきた、もちろん神眼で見えている


俺は彼女達を抱きザインの後ろに回った


「え?」

ザインは俺の姿を見失っていた


グキャ!


「ぎゃぁ~」


俺はナイフを掴んでいた指を蹴り折った


「最初から見逃す訳ないだろう、ミュリア、奴をどうするか決めていいぞ」


「あい」

ミュリアはボクシングの様な構えをした

ザインの表情は青くなっていた


「や、やめ・・」


ドパパパパパパパパパ!


ミュリアが放つ無数の拳がザインの体中を襲う


「ガペペペペペペペペペペ」


「ふぅ、ここで命をとったらおまえと同じになってしまうニャ」

ザインは余りの痛みに気を失っていた


「さて、こいつには相応しい罰を与えないとな」

奴は奴隷商とのパイプを持っていた、どうやら定期的にやり取りをしていたらしい

俺はその奴隷商に奴を売ることにした、売る相手は人族の貴族限定にしておいた

このあと、彼がどうなったかは誰も知らな


「さて、家に戻ろうか」


「あい!」


「はい、あっ」

ミュリアのお母さんが崩れ落ちそうになった

俺は直ぐに支える


「すみません、安心したら腰が抜けてしまいました」


「わかりました、では私が運びましょう」

彼女をお姫様抱っこしてあげる

彼女は顔を真っ赤にしていた


「お母さん照れてるニャ」


「ちょ、ミュリア!」

彼女は両手で顔を隠した

ちょっとかわいいと思ってしまったのは内緒だ

俺達は家に帰った

道中、彼女は惚けた様に俺を見つめていた


「ただいま!」


『お帰りさない』

皆が出迎えてくれた


「とりあえず今日は寝ようか」


「そうですね」


その日の夜、彼女は眠れないでいた


「カズヒロさん、主人になんとなく似ていたなぁ」

こんな気持ちになるなんて、あの優しい目が主人と似ていた

あの男に襲われているときも、何故か彼の名前を心の中で叫んでいた

でも彼はミュリアの思い人、それに私は未亡人とはいえ人妻、夫に操を捧げた身

この思いは胸の奥に仕舞っておきましょう

次の日の朝


「行ってしまうのですね」


「ええ、私達の目的は王都ですから、ですがまた会いに来ることを約束しますよ」

俺は笑顔で彼女に告げる


「はい!お待ちしております、あと今度来たときは私の事をミスティと呼んで下さい」


「分かりました、ミスティさんまたお会いしましょう、ミュリア、俺達は先に馬車で待っているから少し話してきな」

彼女の頭を撫でる


「あい!」

俺達は馬車に向かった

ちなみに、ザインの店はミスティさんが引き取る事になった、彼が奴隷に売られる前に彼女に引き渡す様に仕向けたのだ


内容はこうだ

「もし、自分に何かあった場合は親友の奥さんに店を譲る」

と、これにより店はミスティの物になった

俺は彼女に店を続けれるだけの資金を渡した

これで暫くは大丈夫だろう

「お母さん!会いたかったニャ!」


「私もよ!諦めていたのに・・・無事で本当に良かったわ」


「あい、色々あって大変だったけど、ご主人様に巡り会えたニャ」


「本当に素敵な方だったわね」


「お母さん、ご主人様に惚れたニャか?」


「え?そ、そんなこと・・ないわよ」


「お母さん顔が赤いニャ、ご主人様は何処と無くお父さんに似ているニャ、お母さんが好きになるのも無理ないニャ」


「そうね、もう少し若ければ彼に・・・・って何言わせるのよ!」


「ご主人様には私の他に4人の女性が惚れているニャ、強い雄は大勢の雌を嫁とるニャ」


「ミュリアを入れて5人もいるの?」


「そうニャ、だからお母さんもご主人様を好きになってくれるのは嬉しいニャ」


「え?いいの?」


「あい!この旅で住むところが決まったら呼びに来てくれるといっていたニャ、今度こそ一緒に幸せになるニャ」


「あぁ、有り難うミュリア、では彼に言伝てをお願いするわ」


「あい」


「私達を助けて下さり有り難う御座います、この御恩は一生側にてお返し致します、迎えに来て下さるのを心からお待ちしております」


「わかったニャ、絶対に伝えるニャ」


「ミュリア、気を付けてね、私の大切な娘」

ミュリアをミスティが強く抱き締める


「お母さん・・行ってきます」

宜しければブクマをお願い致しますm(_ _)m

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