ミュリアの村
いつもありがとうございます
お待たせしました、ミュリア編です
期待に応えれるような内容かどうか分かりませんがお楽しみ下さい
ちなみにあと1話あります。
<フィオナサイド>
「どうゆうことですの?」
急になんなの?
「すまない、実はこの街を出た森から大量のゴブリンが向かっているとの情報が入ったんだ、それで街にいる冒険者を片っ端から集めていたんだ」
「なぜ急にゴブリンが発生したのかしら?」
「恐らく、前回のオークの群れが関係しているのかもしれない、あの討伐でここら一帯のオークは殆どがいなくなった、それに乗じてゴブリンが大量に繁殖したのかもしれない、しかも今回も統率がとれてるみたいたから固有種がいると思われる、なあ、頼む!力を貸してくれないか?」
正直、人族がどうなろうと私には関係ないんだけど
どうしようかなぁ?
「どうする?ミーティア?」
【妾はどちらでも良いが、一応この街で和弘は伝説を残しておるから、お主も何かしら残しておくと後で和弘と話題を共用出来るかもな】
「なるほど!和弘さんと同じ様な伝説を残せば・・・・ウフフ」
和弘さんは褒めてくれるかもしれないわね、もしかしたらそのまま・・キャー・・和弘さんのエッチ
「あのぉ・・・・」
「あ!えーっと、いいわ、力を貸してあげる」
「本当か!すまない、恩に着る!早速だが街の入口に向かってくれ、ちなみに報酬はゴブリン1匹につき銀貨1枚は出る」
「わかったわ」
私は入口に向かった
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街の入口には大勢の冒険者が集まっていた
代表らしき人が話始める
「皆よく集まってくれた、今、この街に大量のゴブリンが迫ってきている、前回のオークと同じ規模だ、オークに比べて劣るとはいえ大軍で押し寄せてくるなら話は別だ、街に攻められる前に殲滅するぞ!」
前回の規模はわからないけど、相当な数で攻めてきているみたいね
「また、ゴブリンの中に固有種がいることも確認されている、Dランク以下は固有種と遭遇したら直ぐに逃げる様に、Cランク以上は極力固有種を中心に狩ってくれ、ただし集団で狩るように」
固有種はBランクくらいあるってことね
「この一戦は皆に掛かっている、頼んだぞ!」
こうしてゴブリン殲滅戦が始まった
<和弘サイド>
「ふぅ~、生き返るなぁ」
俺は風呂で手足を伸ばして寛いでいた
シェリルの村は中々ヘビィだったな・・・
少しは元気になってくれるといいんだが・・・
「和弘様・・・・」
小さな声がした、俺は振り向くとシェリルが一糸纏わぬ姿で立っていた
「シェリルか、どうしたんだ?」
俺は冷静を装っていたが視線はシェリルの体を凝視していた
真っ白な肌に張りのある大きな二つの山、さわり心地の良さそうで柔らかそうな太股、正に芸術的美だ!まあ、俺目線だが・・・・
「隣宜しいですか・・・・」
いつもと雰囲気が違うな
「もちろん、構わんよ」
彼女はゆっくりと湯に浸かり始める
なんだろう、物凄くエロい
湯に全身が浸かると俺の隣にやってきた
そして、俺の横にピッタリと体を付ける
俺は無言で彼女の肩を抱いた
彼女の頭が俺の肩に置かれる
暫くの間、無言は続いた
別に居心地が悪い訳ではなく、あえて喋らずにお互いを感じあっていただけだ
するとシェリルが
「和弘様・・有り難う御座います」
「うん、いいよ」
一言だけ言葉を交わす
そして、再び無言でお互いを感じあう
こうゆう好きな女とゆっくり過ごすのも1つの贅沢だな
俺達は終止無言で風呂を終えた
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次の朝
「おはよう、今日はミュリアの村に向かうぞ、御者はシェリルだな、ミュリアはサポートを頼む」
「はい!」
シェリルは元気になったようだな、良かった
「あい!」
さあ、ここからはミュリアが問題だな
気を付けないとな
俺達は朝食を済ませ、村に向かった
昼になる頃、村に到着した
「ここニャ!久しぶりだニャ・・・・」
ミュリアの村は活気があるわけではなく、本当に普通の平和な村な感じがした、村人同士の交流がありお互いに助け合っている感じだ、いい村じゃないか
ちなみにミュリアにはフードをかぶせてあり、正体がばれないようにしてある
何故なら、この村でミュリアの扱いがどうなったか解らないからだ、ミュリアにも了承を貰っている
「流石に宿はなさそうだな、少し村を回ろうか」
皆が俺に頷く、俺達は村に入った
「あんた達冒険者かニャ?こんな辺鄙な場所にどういった用で?」
村人が話しかけてきた
「私達は世界中を旅している者です、旅の途中で村を見かけましたので物資を補給出来たらと思い立ち寄りました」
「そうかい、この村には丁度1店だが道具屋をやっているからそこで買い物をするといいニャ、ここから奥を左に曲がった所ニャ」
「有難う御座います」
なるほど、その店がミュリアの仇である店だな
「店の前にもう少し村を回ろうか」
村を回っていると墓地に目が入った
するとミュリアが墓地に駆け寄る
俺はすぐに彼女を追った
ミュリアは1つの墓の前で無言で立っている
俺は墓を見ると
『ミゲルとミュリア安らかに眠る』
と書いてあった
この村では父親だけではなく、ミュリアも死んだことにされていた
俺達全員は何とも言えない気持ちのまま墓を見つめていた
すると
「主人の知り合いっでしょうか?」
1人の女性が話しかけてきた
「おか・・・」
俺は急ぎミュリアを遮った
「ええ、ミゲルさんには昔お世話になったことがありまして、久しぶりに会いたいと思い伺ったのですが・・・」
俺は咄嗟に嘘をついた
「そうでしたか・・・ご覧の通り主人はおりませんが、もし宜しかったら家に寄っていかれませんか?」
「それではお言葉に甘えさせて頂きます」
俺達はミュリアの家に案内してもらった
「おじゃまします」
「何もない処ですがゆっくりして下さい」
彼女は椅子に座る
「それで・・お名前をお聞きして宜しいでしょうか?」
「私は、カズヒロと申します、彼女達は仲間で右からシェリル、ミウ、サリー、アンナ、リリアーナです」
彼女達は丁寧にお辞儀する
「ところであの強いミゲルさんはなぜお亡くなりになったのですか?」
理由は知っているが、どの様な情報が与えられているか確認するためだ
「主人は森で盗賊に襲われたと聞いております、親友のザインさんのお話しでは駆け付けた時にはもう手遅れだったそうです・・・どうやら娘のミュリアを人質にとられた様で・・・」
なるほど・・盗賊の所為にしたわけか、確かに辻褄は合わせやすいな
「でも私には信じられません、主人もミュリアもそれなりに実力はありました盗賊程度に手こずるなんて・・・」
すると
コンコン
「あ、はーい」
ガチャ
「やあ奥さん今日の分持ってきたよ、おっとお客さんがいたのか、急にきて悪かったね」
「いえそんな、いつも有難うございます、主人が亡くなってから毎日本当に助かります」
「俺とミゲルは命を預け合った親友だからな、これくらい当然だよ、それでそろそろ考えてくれたかな?」
「・・・いえ、やはりまだ・・・申し訳ありません」
「不慮の事故とはいえ、今は御1人なんだ、すぐにとは言わないが俺に貴女を支えさせてくれ」
「お気持ちは嬉しいのですが、本当に申し訳ありません」
ザインはほんの少し困った顔をし
「じゃあ、また明日来るよ」
と言い家を出て行った
「今の方が親友の方ですか?」
「はい、主人や娘が居なくなった後、色々と世話を焼いてもらっております、それで今現在彼に交際を求められておりまして・・・・でも私には主人や娘を忘れることはできません」
良かった、彼女はザインの手に落ちていなかった、ミュリアも安心しただろう
「それに、主人と娘が亡くなった原因に納得が出来ないのです、先ほども言いましたが2人共それなりに強いですし、ミュリアには気配察知のスキルがあります、そんな簡単に隙が取られる訳がないのです・・・だからと言ってザインさんを疑っている訳ではありません、ただ腑に落ちないのです、これが解決出来なければ新しい幸せなんて考えられません」
どうする?ここでミュリアを出すか、いや余計に混乱するし、ザインは捕まるだけだ、それではぬるいな
「わかりました、私達も協力します!ザインさんにはお世話になったので恩返しさせて下さい」
ミュリアの家族は俺の家族だ、それに未来のお母さんになる人だからな、協力は惜しまんよ
「よろしいのですか?」
「ええ、あとこれは彼に助けて貰ったお礼と餞別です、是非受け取って下さい」
俺は金貨100枚を渡した
「え!こんな大金・・・受け取れません」
「彼には何度も命を救って貰いました、これでも足りないくらいです、お願いです受け取って下さい」
俺は金貨を彼女の手に渡す
ん?ちょっと顔が赤くないか?
「わ、わかりました、この村には宿はありません、よろしければ家に泊まっていかれませんか?」
それは助かるな、ミュリアも実家でゆっくり出来るだろうし
「はい、よろしくお願いします」
「部屋は狭いですが娘の部屋をお使い下さい」
「有難う御座います」
俺達はミュリアの家に泊めて貰うことにした
その日の夜
部屋にミュリアが居ないことに気づいた、神眼でさがすと墓地にいるようだ、俺は墓地に向かった
「ミュリア・・・」
「ご主人様・・・、お母さん元気でよかったニャ、でも少しやつれてたニャ、あとあいつと居なくて安心したニャ」
「そうだな」
「お母さんを安心させてあげたいニャ、ザインを2度と近づけないようにしないといけニャいニャ」
「ああ、奴にはきっちり落とし前をつけて貰う、2、3日は滞在するつもりだ、ミュリアには辛いかもしれないがもう少しだけ我慢をしてくれ」
「あい、大丈夫ニャ」
俺達は抱き合う
実はこの時物陰でこちらを見ていた者がいた・・・
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「な・・・あれはミュリアなのか・・・・あ、あいつ生きていたのか・・これはまずい、ミゲルを殺して奴隷商に売ったことがばれたら俺はおしまいだ、確実に殺されてしまう・・どうする・・そういえば先ほど奴は正体をばらしていなかったな、何か事情があるのか・・・それをうまく利用すれば・・・ふひひ・・・それにしても数か月で見違える様に綺麗になったな、奥さんそっくりだぜ、たまらんなぁ、よし!あの作戦でこう、ふひひひひひひ」
俺は奴の行動を見逃してはいなかった、丁度いい奴の作戦を利用させて貰おう
次の日の朝
「おはようございます、良く眠れましたか?」
「はい、御陰様で、早速ですが私達は情報収集に行ってきます、奥さんは家でゆっくりしていて下さい」
さてこれで奴がどう動くかだな
「はい、よろしくお願いします」
なぜか彼女の顔がほんのり赤い、まさかな
俺達は村に1つしかないという店に向かった
「いらっしゃい、あんた達か昨日彼女の家で会ったな、あんた達は冒険者か?」
「ああ、旅のついででミゲルさんに会いに来たんだ」
「そうか、あいつは良い奴だったからな、俺がもっと早く駆け付けていれば・・」
よく言うわ、自分で殺しといて
「すまない、ミゲルの知り合いだったな、ここの商品は値引きさせて貰う、好きなだけ買っていってくれ」
「わるいな」
「ところで、あんた達はいつまでこの村に滞在するんだ?」
「大体2、3日くらいだな」
「そうか、ここは良い処だからゆっくりしていくといいぞ」
とりあえずこんなものか、目の前にミュリアがいることを知っている癖にしたたかな男だな
俺達は店を後にした、そのあと村の人に聞き込みをし、ミュリアの家に戻った
奴のアリバイは完璧だった
「おかえりなさいどうでしたか?」
「なかなか厳しいですね」
そう、奴はなかなか尻尾を見せなかった
すると・・・
「盗賊だぁぁぁ!」
村人の声が響いた
俺達は家を飛び出した
叫んでいたのはザインだった
「どうした?」
「お、大勢の盗賊がこの村に向かって来ているのを見つけたんだ」
本当か?俺はシェリルの方を見る
彼女は無言で頷いた、どうやら本当らしい
「わかった、俺達がなんとかしよう」
「ほ、本当か?すまないが頼む・・・」
「俺とシェリルで迎え撃つ、ミウとサリー、アンナは彼女を守ってくれ、リリアーナは村全体の守りを頼む」
彼女達は頷いた
「行くぞ!」
俺は急ぎ討伐に向かった
宜しければブクマをお願いしますm(_ _)m




