奴隷と準備
話の区切り方、つなげ方に違和感があると思いますが許して下さい
流れで奴隷を購入してしまった・・・・
確かに旅が楽になるのはうれしいが、やはり奴隷というのは抵抗があるな
でも彼女の目を見たときどうしても放っておけなかった
「えーっと、シェリルだっけ?これからよろしく」
考えても仕方ないな、買ってしまったのだから責任持とう
「よ、よろしくお願いします・・・」
彼女は力なく返事をした
「俺たちの主な活動はクエストだからサポートよろしく」
「はぃ、精一杯囮になり、ご主人様がモンスターを倒しやすくします・・・」
あれ?なんか違う気が・・・・誰も囮なんて言ってないよね?ね?
「ちょ、なんでサポートが囮なの?」
「レイード様に言われました、ご主人様は冒険者で有られますから、囮となってモンスターを倒しやすくするようにサポートしろと、その為にお前は買われたんだと仰っていました、あの、精一杯頑張りますので見捨てないで下さい」
いやいやいやいやいやいや、あのおっさん何言ってくれちゃってんの、俺がそんなことするはずないじゃん(汗)
「あのね、俺は君を囮になんかしないよ」
彼女は驚いた表情をした
「え?でも私は獣人です、囮にされても仕方ないと思っております」
「獣人だから何なの?俺にはそんなもの関係ないよ
」
「ご主人様は不思議な方なのですね・・・・」
彼女の目に少しだけ光が宿ったのが見えたのだった
「不思議でもなんでもいいよ、とりあえず飯屋に行くぞ」
彼女は明らかに痩せていた、獣人ということで食事も減らされていたのだろう、もしくは仲間から虐めを受けていたのだろう、辛うじて生きている感じだった
「お、丁度近くに定食屋があるな、ここに入るか」
彼女をつれて定食屋に入った
「いらっしゃい」
「2名だ」
「こちらの席へどうぞ」
俺は椅子に座った、ん?シェリルは立ったままだった
「何してるんだ?椅子に座りな」
「よろしいのですか?」
彼女は驚いていた、そんな驚くことか?
「聞いてたろ?2名だって」
「待ち合わせかと思っていました」
「俺は独り身だし、この町には昨日今朝着いたばかりだから知り合いはいないよ、とりあえず座って」
彼女を無理やり座らせた、疲れるな・・
「ふぅ、これでやっと注文ができる、すいませ~ん」
「はい、何にしましょう」
「まず、栄養の高そうなスープとこのオーク肉のステーキ、サラダを各1つずつでミックスジュースを2つよろしく」
「かしこまりました」
店員が奥に消えた
「今日は、ご飯を食べたら服やにいくからな、俺も流石に疲れたからその後は宿屋で休憩するぞ」
「は、はぃ」
シェリルは力なく答えた、そんなやり取りをしていると食事が運ばれてきた
「お待たせしました」
「ドリンクを1つ俺に、あとはすべて彼女においてくれ」
彼女は驚愕していた、このやり取りどこまで続くの?
「え?え?え?私にですか?」
「そうだけど」
「ご主人様は食べないのですか?」
「ああ、言ってなかったな、俺はさっき宿屋で食べてきたんだよ、だからここに寄ったのはシェリルの為だ」
「どうしてそこまでくれるのですか?」
「え?だってシェリルはあそこでは満足に食事を摂ってなかっただろ?一緒に旅をするんだから体はしっかり作らないとな、ほら折角の食事が冷めるから食べな、あっでも急に肉から行くなよ胃を痛めるからな、先ずはスープをゆっくり飲みな」
彼女はゆっくりとスープを飲み始めた、すると目から涙がこぼれていた
「おいしいです・・・」
人生で生まれて初めて言ったかのようにつぶやいていた
「うん、よかったよ」
俺は自然とほほ笑んでいた、なんだろう凄く幸せな気分だ
そのあとの彼女はすさまじかった・・・そりゃそうだまともに食べてないのだから
よかったよかった
俺はミックスジュースを飲んだ、おお!なんだこの濃縮されたフルーツの味は!さわやかな甘みのあとに舌に残るような酸味が広がり、疲れた体を癒すようだった
シェリルもあっという間に飲み干していた
「このドリンク旨いな、もう一杯飲むか?」
こくりとシェリルは頷いた
「すいませ~ん、このドリンク2杯下さい」
ドリンクが運ばれてきた、うん!2杯目だけど旨いな
「よし!食事も摂ったし次の店にいくか!
「はい」
お?最初より声に元気があるぞ、やっぱり食事は大事なだ、うん
そう思いつつ定食屋を出た、ちなみにここでの食事は銅貨50枚だった、安い?
次は服やだな、俺も服がないし、シェリルも服がない早急に買わねば・・ここっぽいな
いろんな服がショウウィンドウに飾られている店についた、どうやら紳士、淑女両方とも取り扱っているようだ
「いらっしゃいませ」
「シェリル、普段着と下着それぞれ3着づつ好きなのを選んきな、彼女の試着を手伝ってやってくれ」
「かしこまりました、それでは奥にて採寸しますのでこちらへどうぞ」
「よ、よろしいのですか?」
「いつまでの同じ服じゃ汚いだろ、ほら行ってきな」
「あ、店員さん、申し訳ないが、彼女は人族ではないだが俺の大切な人だきちんとした対応を頼むぞ」
俺はシェリルに聞こえないように店員に伝えた
「もちろんでございます当店では服を買って頂けるなら種族は拘りません、誠心誠意ご対応させて頂きます」
「それを聞いて安心したよ、さて俺も選ぶかな」
店には綿と麻、絹の3種類を主に取り扱っているっぽいな
嬉しいことにトランクスみたいなのがあるぞ、褌だったら嫌だなぁって思ってたからこれはかなり嬉しい
素材は絹にしよう、俺の肌デリケートなのだ!!
あとは半そでの肌着、膝くらいまでの長さのハーフパンツ、もちろん素材は絹だ
自分のを選び終えると奥からシェリルと店員が帰ってきた
「いいのあったか?」
「はい、でも本当によろしかったのでしょうか?」
「これから一緒にやっていくんだから、いいんだよ、それに俺はシェリルが奴隷だからと言って扱いを変えるような人じゃないからね、あ、店員さん、彼女の選んだ服はすべて素材は絹にしといてね」
「かしこまりました」
やっぱりな、彼女のことだから遠慮して麻あたりにしていたのだろう
「じゃあ、俺はこれと、これで全部でいくらかな?」
「全部で銀貨115枚になります」
「はい、じゃあ丁度ね、それと・・・彼女のサイズは残しておいてくれよ、また服を買いに行きたいからな」
「はい、丁度頂きます・・・・ええ、喜んで」
「じゃあ、また来るよ」
「また起こし下さいませ」
服やを出た、するとシェリルが
「ご主人様!荷物は私が持ちます」
「ああ、いいよいいよ荷物は男が持つって決まってるからな、それにシェリルは本調子ではないしな、そうだ宿屋に戻る前に魔法道具屋に行くぞ」
俺は納得していない彼女から話を逸らすために魔法道具屋に向かった
おぉぅ、なんか色々な物が置いてあるな
俺がここの用があったのはシェリルの為である、ただでさえ獣人嫌悪な世界なのだから耳や尻尾などを隠す魔道具くらいあるだろう・・・てか、耳や尻尾以外人と変わらないのになぜ差別するのだろう・・俺なら耳や尻尾をずっと触っている自身があるぞ!
おっと、思考が逸れてしまった
「いらっしゃい」
「ちょっと聞きたいのだが、身分や情報を隠す魔道具はあるのか?」
「お客さんいいタイミングで来たね、丁度今日入ったところだよ」
店員がカウンターにそれを出してきた、腕輪みたいだな
<虚偽の腕輪>
任意の人種に変更することが可能な腕輪、ステータスの変更も可能
「ほう、虚偽の腕輪か、これは何個在庫があるんだ?」
「商品をご存知でしたか、今現在3個ございます」
「よし、3個ともくれ」
「有難うございます、合わせて金貨6枚になります」
俺は金貨6枚を手渡し、商品を受け取った、うん偽物は入ってないな、俺の神眼は欺けないのだ
外に出て、道の外れにシェリルを連れていった
「シェリル、この腕輪を着けてくれ、着けたあと頭で人族を念じるんだ」
彼女に腕輪を付けさせた
「ん・・・」
彼女のフードとターバンを取ってあげた
「あっ・・・」
「おお!!ちゃんと消えてるな」
「え?」
「ごめん、ごめん説明していなかったな、さっき魔法道具屋で買った腕はだけど念じた種族に合わせることが出来るんだよ、だから今のシェリルは人族になってるぞ、ちなみにステータスも人族になってるから誰にもばれないぞ!これでここら辺の生活に困ることはないだろう」
名前:シェリル
LV :5
種族:兎人族(人族)
年齢:15
性別:女
職業:なし
腕力:5
体力:50
速さ:100
魔力:6
幸運:5
固有スキル:超聴力、俊足、気配察知
スキル:弓2、短剣2、
称号:奴隷
彼女の目が潤んでいた・・・やはり獣人ということでつらい思いをしたのだろう
「有難うございます、私は一生ご主人様についていきます」
シェリルが満面の笑みで俺に微笑んでいた、ほんのり赤みもさしていた
「おう、ずっとついて来いよ!」
うん!やっぱり女の子は笑顔が一番だな
そう思いつつ二人は宿屋に戻るのだった・・・
シェリルさんの耳を主は触りたいです・・・もふもふ