獣人国への旅その2
いつもありがとうございます
「さて、今日の御者はミュリアとサリーだ、2人とも頼んだよ」
「あい(はい)」
俺達はサリーとアンナが作ったサンドウィッチを食べてから出発した
旅は今のところ順調である
「さて、今日は先伸ばしにしてたリリアーナの実力を見ようと思う、昼頃の休憩を兼ねて俺とシェリルとリリアーナで狩りに出掛ける、ミュリアは御者をやってるからゆっくりしつつサリーとアンナの護衛だ」
「はい(あい)(はぁい)(うん)」
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「さて、そろそろ休憩にしようか」
「あい!」
ミュリアは馬車を止めた
「じゃあ、朝に話した通り俺とシェリルとリリアーナで狩りに行ってくるから、後はよろしくな!」
「あい(はい)(はぁい)」
俺達は森の方へ向かった
暫く進むとシェリルの気配察知に反応があった
「和弘様、前方にリザードマンが2体おります」
「お!さっそく見つかったか、じゃあ、リリアーナ魔法を見せてくれるね」
「うん!」
俺達は慎重に進む、そしてリザードマンと退治した
「グゲゲ」
「グゲッ」
「やれ!リリアーナ!」
リリアーナはスキルの無詠唱をつかう
「ファイヤーボール!」
杖からバスケットボールくらいの火の玉が飛び出す
速さは時速100kmぐらいか
「グギャウ!」
一匹のリザードマンが火に包まれた
おお!一発か!
リリアーナは続けて別の魔法を放つ
「ウィンドカッター!」
鋭利なブーメラン状の刃が高速で襲う
「ゲッ!」
一発かでリザードマンの首を跳ねた!
切り口はとても綺麗でまるで日本刀で切ったような切り口だった
「リリアーナ凄いぞ!今、俺達のパーティーはワンランク上がったぞ!」
リリアーナの頭を撫でてやる
「ふぁっ、エヘヘ」
「よし!残りの魔法も見たいから引き続き魔物を探すぞ、シェリル頼むな」
「はい!任せて下さい」
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「ウォーターショット!」
高圧縮した水のレーザーが魔物を貫通する
「グギャウ」
「ストーンニードル」
ドリル状の岩が魔物に突き刺さる
「ガガガガガ!」
リリアーナは魔法で魔物を1撃で倒していった
「4属性すべてが強力だな、リリアーナは凄いぞ」
「エヘヘ」
「じゃあ、今度は補助系の魔法も見せてくれ」
俺達は森を出て、広い草原に向かう
「まず、リリアーナは補助系の魔法は何が使えるんだ?」
「う~んと、火魔法だとファイヤバーニングでこれは相手が触れるとカウンターになるよ、水魔法はリフレッシュでこれは毒や麻痺を回復できるの、風魔法はウィンドガードでこれは相手の攻撃を躱しやすくするよ、土魔法はガイアウォールでこれは目の前に土の壁を作って正面からの攻撃や魔法を防ぐの」
これは凄いぞ、属性の特徴を生かした補助が使えるのか
「なるほど、これからの戦いはリリアーナには補助でも頑張って貰わなきゃな」
「うん、頑張るよ」
さて、大体リリアーナの実力は解ったな、ここからが本題だ
「なぁ、リリアーナが使っている魔法はどのようにして発動しているんだ?」
「ん?え~っと、体内で魔力を集めてから魔法のイメージを魔力に変換して放つんだよ、本当なら詠唱があって詠唱そのものがイメージになるんだけど、私は無詠唱のスキルがあるから自然と頭でイメージができるんだ」
なるほど、俺の創造と似ているな
「あと、上級の魔法になるとイメージが難しくなるから魔法レベルを上げないと使うことはできないの」
「わかった、体内で魔力を集めるんだな」
「うん」
「そして頭でイメージをするんだな」
「う、うん、ってそれは無詠唱の場合だよ」
俺は先ほど見たファイヤーボールをイメージする
大きさはそう1mくらいだな
「ファイヤァァボォォゥル!」
なんか変な発音になってしまった、気合を入れ過ぎたな
俺の手から1mの火の玉が放たれた
ゴォォォォォォォォォ
「「キャ!」」
「おわっ!」
火の玉は凄まじい音と共に草原の草を刈っていく
過ぎ去った後は綺麗な1m幅の剥げた地面だった
「なにそれ!おにぃちゃん凄いよ!」
「和弘様!魔法が使える様になったんですね」
「ああ、リリアーナのお陰でコツをつかんだよ」
「そうなの?」
「うん、リリアーナのお陰だよ」
俺はこの後他の属性の魔法も練習した
俺のイメージ一つで威力が調整出来る様だ
特に土魔法は重点的に練習した、それはあることをするためだ
「よし、ここまでにして戻ろうか」
「はい(うん)」
俺達は馬車に戻ることした
「お帰りニャ
「お帰りなさいませ」
「おかえりぃ」
「おっ!昼ご飯を作ってくれたのか、ありがとう」
「はい、シチューとオーガ肉のステーキとサラダを用意しました」
料理はすでに並んでおりいつでも食べれる状態だった、しかも熱々で準備されてるのは、ミュリアが俺達の気配を察知してタイミングを合わせたからだろう
「早速食べようか」
『頂きます!』
とても美味しい昼食を頂きました
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昼からの御者はサリーだ
俺達は相変わらずまったりとジュースを飲みながら寛いでいる
「この馬車はぁ、本当に快適ねぇ」
「俺がかなり拘ったからな」
金属製の馬車で中はVIP仕様、柔らかいソファーに冷蔵庫完備、振動を吸収するために車輪にはサスペンションらしき物も取り付けてある
一重に楽に旅をする為だ!
「振動が殆どニャいから床で寝転んでも痛くニャいニャ」
ミュリアは絨毯でゴロゴロしている
「ここにコップを置いておけば溢れないから好きなときにジュースが飲めるね」
ドリンクホルダーを真ん中の机に幾つか作っておいた
また、御者席にもドリンクホルダーは作ってある
「そういえば御者席も雨や日射しを防げますし、椅子も衝撃が少なく快適ですよね」
御者席は長時間座るから腰に負担が掛からない様にしてある
俺の快適を求めたすべてがこの馬車に詰まっているのだ
そして、俺は今日魔法も覚えた!これで全てが完璧になる
「フフフフ」
「和弘様?すごくニヤニヤしてますけど、なにかあったのですか?」
「ご主人様、少しだけ邪悪な笑みだニャ」
「それは夜のお楽しみだよ、フフフ」
俺はニヤニヤが止まらなかった
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「結構暗くなってきたな、今日はこのくらいにしようか」
「はい」
サリーが馬車を止める
「じゃあ、今日もいつものように頼むよ」
さて、今日の夜ご飯は麺にしようかな
ベジンを小口切り、ロットは短冊、シャリーはスライス、シャキは千切り
これらを軽く炒め火を通す
次にコボルト肉をミンチにし炒める、水、メソ、砂糖、塩で味付けし、片栗粉でとろみを軽くつける
麺を油で炒め、火が通ったら麺、野菜、タレの順に盛り付ける
ジャージャー麺の完成!
チクショウ、米が欲しいぜっ!
付け合わせのサラダにポテサラをタップリ乗せればボリューム満点!
「よし!完成したから並べてくれ」
「はい(はぁい)」
サリー達が料理を運んでいく
「皆座ったね、じゃあ食べよう!」
『頂きます!』
ズルルッ、ズルッ
「味噌うまーい!シャキシャキ野菜とタレが絶妙だ」
「この間食べた焼きそばとは違った深みのある味わいでとても美味しいです」
「このメソのタレが甘辛くて美味しいニャ」
「麺にこんな食べ方があるとは驚きです」
「油を使ってるのに全然くどくなくていくらでも食べれるわぁ」
「麺もおいしいけど、このポテサラもとてもおいしいよ」
おっ!リリアーナはポテサラに興味をもってくれたか!
いい子だなぁ
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『ご馳走さまでした!』
「皆は片付けと寝床の準備をしてくれ、俺は少しやることがある」
皆が動き始める、俺は思考をフルで活用した
土魔法は覚えた、リリアーナのガイアウォールは凄かった正に土の壁だ、ストーンニードルは岩をドリルの形状にしたものだ、ということは土魔法は土や岩などを使用する魔法だ
まずは50cmくらいの高さの箱をイメージ、広さは200×200くらいか
よし名前はストーンバスにしよう
あとは200cmくらいの高さで広さは400×400くらいの囲いをイメージする、また一ヶ所に人が1人通れるくらいの穴を開ける
よし名前はガイアスクウェアにしよう
「できた!」
俺は思わず声に出してしまった
「おにぃちゃん?何ができたの?」
「リリアーナのお陰で凄いものが出来るようになったよ、早速だけど皆を読んでくれ」
「うん、わかったよ」
皆が俺の所に集まる
「よし、皆集まったね今からちょっとした魔法を披露するよ」
俺は何も置いてない場所に向かって地面に手を当て
「ストーンバス!」
ズズズ
地面から盛り上がるように石の箱が出てきた
「更に、ガイアスクウェア!」
ズズズズズズ
石の箱を囲む様に壁が反りたった
「よし!完成!これが何か分かるかな?」
皆はすぐに理解したようだ
『お風呂!』
「正解だよ、さあ皆は石鹸やタオルの準備をしてきな、俺はその間に湯を入れるから」
皆は嬉しそうに準備をしに行った
俺は中に入り、服を入れる桶と足が汚れないように板を敷いた
準備を終え外に出ると皆が待っていた
「準備できたね、ここからは中に入ったら板が敷いてあるから靴を脱いでから乗って服を脱ぎな、桶が置いてあるから脱いだ服はそこに入れるといいよ」
「え?和弘様は?」
「俺は見張りをするよ」
「そんな、和様を差し置いて入るなんて申し訳ないです」
「はいはい、気にしない、気にしない」
俺は皆を押し込んだ
そして、椅子を収納から出し座る
我ながらいい出来だな、これで風呂問題は解消だ!
さて、今回で水以外の魔法も覚えたな、体内で魔力を集めて魔法をイメージか・・・創造のスキルとの相性がバツグンじゃないか!
今後の為に色んな魔法を考えた方がいいな
これから楽しみだ!
「和弘様、どうぞお入り下さい」
「お風呂はどうだったか?」
「とても気持ちよかったニャ」
「体がとても綺麗になりました」
「やっぱりぃ、拭くのとは違うわねぇ」
「おにぃちゃんも速く入ってね」
「うん、わかったよ」
俺は1人風呂に入った
彼女達が先に入ってので石鹸の薫りが充満してとてもいい匂いだ
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
あ~染みるわぁ~
やはり風呂はサイコーだ!疲れが一気に落ちる
てか、広い風呂って贅沢だよね
「おにぃちゃん」
「ひゃい!」
いつも皆は必ず気配を消してくる
「ああ、リリアーナか、どうしたんだ?」
リリアーナはモジモジしながら
「あ、あのね・・・おにぃちゃんが襲ってくれないから襲いにきたの」
え?今なんと・・・
「え?」
「おにぃちゃん、好きなの」
リリアーナは俺に抱き着いてきた
俺はそれを思わず受け止める
「おっと、危ないじゃないか」
「おにぃちゃんはわたしのこと嫌い?」
俺を上目遣いに見つめる
その目はいかんよ、反則だ
「もちろん好きだよ」
「じゃあ、あたしもおねぇちゃん達のように抱いて」
いや、たしかにこの世界では12歳から成人だが、俺の世界では犯罪だ
リリアーナは正直可愛い、こんな子に好きと言われたら最高に嬉しい
だが、このまま襲っていいのか・・・相思相愛なのは間違いないのだが
「おにぃちゃん・・」
リリアーナは目を瞑り顔を上げた
これは・・アレしかないな
こんな子にここまでさせるのは男としてどうなんだ?
ここは異世界だ!そして俺は元の世界では死んでいる
覚悟を決めるか・・・
「リリアーナ、本当にいいんだね?」
彼女は目を閉じたまま頷いた
俺は優しく彼女の唇に自分の唇を合わせた
「ん・・・」
くぐもった声を出す
俺はさらに彼女を求めた
舌をゆっくりと彼女の唇に入れていく
「ふぁ・・」
控えめに彼女も舌を絡ませてきた
次第に彼女の舌も大胆になっていく
「ぷはぁ・・はぁ、はぁ、む、胸がドキドキするよ」
「俺もだよ」
俺は壊れ物を扱う様に優しく彼女を抱いた・・・・




