閑話 ここは何処なの?え?転生?
いつもありがとうございます
私は、ある男性を守るために自分の体を差し出しました
「私の分まで幸せになって下さいね」
彼のあの時の眼は忘れられない、己の無力と不甲斐なさが入り交じった絶望の眼を・・
でも私は彼に生きて欲しかった、会ったばかりの獣人の私に命をかけて守ってくれようとしたから・・
盗賊達は代わる代わる私を犯していく、暴力や拘束もされた、恐怖で支配されたと同時に私の人生は終わった・・
・
・
・
・
「ん・・・、ここは・・」
何もない真っ白な空間で目が覚めた
「目が覚めたか、礼を言うぞ、お主のお陰で彼の命は救われたのじゃ」
え?彼?何?何処から声が?
私は声のする方を向いた
そこ声の主はとても綺麗な女性だった
金色の長い髪、整った顔立ち、豊かな胸と括れた腰、強調し過ぎないお尻、完璧なプロポーションとはこのことかもしれない
それにしても、さっき彼が救われたってどうゆうこと?
彼?
彼?
そもそも私はどうやってここに?
わからない!!
「軽い記憶障害じゃな、時機に戻るじゃろう」
この人は何を言ってるの?記憶障害?
「話を続けるぞ、まずお主は一度死んでおる」
え?私は死んだの?
「だか、そのおかけで和弘は力に目覚めた」
今の名前って・・・・
「か、ず、ひろ?・・・・和弘さん!!」
私は彼の顔を思い出した、それと同時にあの出来事も
私の全身は震えていた・・
この人の言う通り私は殺されたそれも凌辱されたまま
「や、やめて、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
すべての恐怖が蘇った・・・
私は酷く取り乱していた
すると目の前の女性が優しく私を抱き締めた
「大丈夫じゃ、もうお主を苦しめる者はおらぬ」
そう言いながら私の背中を撫でた
次第に落ち着きを取り戻す
「有り難う御座います、一つお尋ねします」
「なんじゃ?」
多分そうだろうと思うけど聞いてみる
「先程仰った和弘って方は黒目黒髪で不思議な服を着てた方てすか?」
女性は微笑みながら
「ああ、その和弘じゃ」
「では、和弘さんは生きてるのですね?助かったのですね?」
「お主のお陰じゃ」
私はこの人から色々教えて貰った
まず、この女性は女神様らしい
和弘さんは前の世界で亡くなり、この世界に転生されたとのこと
そして、その女神様の依頼でこの世界を調停する使命があるとのこと
信じられないが、一度死んだ私がここにいるのだから本当なのだろう
では、何故私はここに呼ばれたのだろう?
女神様は教えてくれた
「実はイレギュラーが発生したのじゃ」
「イレギュラー?」
解らない言葉だ
「予想も出来ない出来事って意味じゃ」
女神様ですら予想できないとは、余程のことなんだろう
「簡単には言ってしまえば、妾の力はいずれ無くなる、今回みたいに転生させれるのも最後だろう」
「何故でしょうか?」
私の疑問に女神様は顔を真っ赤にしながら
「しょ、しょれは・・和弘とゴニョゴニョ・・」
「え?和弘さんがどうされましたか?」
「ま、まあ、後で解るから話を進めるぞ」
あれ?はぐらかされたのかな?
女神は気を取り直し
「とにかく、妾の力はもうすぐ無くなる、だから無くなる前に誰かに融合することに依って力の幾つかを残した状態にすることが出来るのじゃ、そこでお主の出番じゃ」
「え?私?」
「そうじゃ、お主は命懸けで和弘を助けてくれた、だから妾は最後の力でお主を転生させた、そして妾と融合しあの世界に戻り、和弘の使命を手助けして欲しいのじゃ」
そうゆうことか!
「どうしても嫌だと言うならそのまま記憶を消して新しく生まれ変わらせてやろう、だか少しでも和弘が好きなら妾と融合して欲しい」
女神様の眼は真剣だった、それだけ和弘さんの事が好きなのだろう
私だって和弘さんの事は好き!
和弘さんに逢いたい!
私の心は既に決まっていた
「具体的に私は何をすれば・・・」
女神様は満面の笑顔で
「そうか、融合してくれるのか、融合事態は特に何もしなくてよい、ただ融合後の人格はお主になる、それと女神の力の一部が備わるから常人よりかなり強くなっておる」
「その力で和弘さんを手助けすればいいのですね」
「そうじゃ、それとお主の体は元に戻しておいた」
「え?それじゃあ私は・・・」
体か震えて涙が出そうになる
「ああ、綺麗で無垢なままじゃ」
涙が溢れてきた、私は汚され二度と消えることない傷を負った、そんな汚れた私は和弘さんの側に居れないでは?と
「有り難う御座います、女神様!」
この記憶は無くならないけど、幸せになるチャンスを貰えた!
「妾の事はミーティアと呼ぶがよい」
「はい!ミーティア様!」
「様も要らぬ、これから融合するのじゃ、呼び捨てでよい、お主は妾で妾はお主だからな」
「わかったわ、ミーティア!」
私は笑顔で答えた
「ではよろしく頼むぞ、正直妾の力も残り少ない何処の場所に転移するかわからぬ、しかし今のお主なら何とでもなる、和弘を頼んだぞ」
「まかせて!」
ミーティアの体が半透明になり私の体に重なった
ああ、ミーティアの記憶が入ってくる
何故力がなくなるのか?
私は記憶を確認した瞬間、顔が真っ赤になった
彼女言った意味がわかったのだ
「そ、そうゆうことね、和弘さんのエッチ・・・」
でも、私にもして欲しいな
あの記憶が無くならないからこそ彼に埋めて欲しい!
彼でいっぱいにして欲しい!
「和弘さん!私は貴方に逢いに行きます!私の分もではなく私も幸せにしてくださいね!」
私は大きな声で宣言した!
それと同時に光の粒子となって消えた・・・
・
・
・
・
ここはアスガディアを管理する神の世界・・・
今この時、この世界の神はいなくなった・・・
真っ白な空間は音一つなく存在し続ける・・・
いずれ来る神を待つ為に・・・
やっとこの話を出せました
たまにですが彼女の冒険も間に入れていきます
ミ:よっしゃ!妾の出番がきたーーーーってこれだけっ!?
主:そうですよ、今後はサブで頑張って下さいね
ミ:え?ヒロインからサブに格下げじゃと・・・
フ:ど、ドンマイ、ミーティア




