準備をしよう
いつもありがとうございます
仕事が忙しいのでストックを消費する日々です
「おはよう、シェリル」
「おはようございます、和弘様」
俺達はいつものようにキスをする
「んにゃ、にゃう、ご主人様、おはようニャ」
「おはよう、ミュリア」
着替えを済まし、下に降りていく
すると、メイド服を着た女性2人とワンピースを着た女の子が1人待っていた
「おはようございます、和様」
「おはよぉ、和弘ちゃん」
「おにぃちゃん、おはよ」
「3人ともおはよう、てかリリアーナその服はこの間買ったのか?」
「うん、シェリルおねぇちゃんが選んでくれたの」
リリアーナは薄いピンク色のワンピースをヒラリと1回転して見せてくれた
「似合う?」
「ああ、とても似合ってて可愛いよ」
俺はリリアーナの頭を撫でてやった
「えへへへ」
恥ずかしそうにそして嬉しそうにしていた
てか、この服をチョイスするシェリルのセンスが凄い!
「さ、今日から本格的に活動をするぞ、まずサリーとアンナは暫くは俺と一緒にご飯を作ってもらう、朝食を食べたら皆で武具屋に行き、リリアーナの武具とサリーとアンナの護身武器を買う、そのあとはギルドに向かいリリアーナを登録する、一度家に戻りサリーとアンナには家事をしてもらい、俺達は魔物を狩りに行く、その際リリアーナの実力を確認しようと思う」
皆は頷いた
「では早速、朝食を作ろう、サリーとアンナは一緒に作りながら覚えてくれ、シェリル達はウィンとボルの餌とブラッシングを頼んだ」
『はい(あい)(はぁい)(うん)』
シェリル達は餌と道具を持って外に出て行った
「さて、今日の朝食はサンドウィッチを教えよう」
「「サンドウィッチ?」」
「ああ、俺の故郷で有名なパンの食べ方だよ、昨日食べたロールサンドの親戚みたいな物だよ」
「じゃあ、まず、サリーはこの四角いパンを均等にスライスしてごらん」
サリーは手慣れた手つきでパンを切り始めた
「お、上手じゃん、何処かでやってたの?」
「あ、はい、昔家の手伝いで少々・・」
サリーの言葉が詰まる
ああ、そっか家族を思い出してたんだな
「悪い、家族のこと思い出させちゃったな」
「いえ、捨て子同然だったので特に思い出とかはありません」
そうか、サリーもヘビーな経験してたのか
「ですから、和様に買われて私は幸せです」
サリーは満面の微笑みを俺に見せてくれた
「ちょっとぉ2人でいい雰囲気出し過ぎよぉ、寂しいわぁ」
拗ねた様にアンナが訴えてきた
「ごめん、ごめん、アンナはオーク肉のハムとコボルト肉の燻製をスライスしてくれ」
俺はアンナの頭を撫でた
「はぁい」
彼女は機嫌よく切り始めた
「うん、アンナも上手だな」
「女としての嗜みよぉ」
アンナは得意げに言った
「よし、じゃあ次はサニーをパンに挟める程度の大きさにちぎってくれ、アカミはスライス、キーリも適当な量でスライスだ」
彼女達はテキパキと食材をカットしていく
「うん、早くて完璧だ、では仕上げに入るぞ、パンの片側にマヨネーズを満遍なく塗り、サニー、オーク肉のハム、アカミ、キーリを乗せ、これまたマヨネーズを塗ったパンで挟むんだ、コボルト肉の燻製も同じ様に挟んでくれ」
言われるままに、マヨネーズをパンに塗り、サニー、肉、アカミ、キーリと挟んでいく
「よし、挟んだら、角と角を対角に2等分するんだ」
彼女達は綺麗な三角を作ることに成功した
「最後に更に立てる様い盛りつけたら完成だ!」
ふわっふわのパンに新鮮な野菜の色が輝いて見えるな
「あっという間に出来ました」
「こんな簡単に出来るものなのねぇ」
「パンは意外と簡単なんだよ、お手軽だし持ち運びにも便利だしね、じゃあ俺は皆を呼んでくるから、準備しておいてくれ」
俺は後を任せ、馬小屋へ向かった
「状況はどうだ?」
シェリル達は楽しそうに
「ウィンもボルもいっぱいご飯を食べてくれましたよ」
「毛並みを整えてあげたら喜んでいたニャ」
「鬣がサラサラして気持ちいいの」
「うんうん、ウィンとボルもここと仲間を気に入ってくれたようだな」
俺は2頭に近づく
2頭は顔を俺の頬にこすりつけてきた
「今日から早速出かけるからな、頼んだぞ!」
俺は鬣を撫でながら気持ちを伝えた
「「ヒヒ~ン」」
いい返事だ
「さ、皆朝食が出来たから食べに戻るぞ」
『はい(あい)(うん)』
俺達は馬小屋を後に食卓に戻った
「お!いい感じじゃん」
食卓には綺麗に盛られたサンドウィッチとジュースが並べられていた
「美味しそうですね」
「これはサンドウィッチニャ」
「わぁ、これも見たことない食べ物だよ」
「このサンドウィッチはサリーとアンナが作ったんだよ、じゃあ早速食べようか」
皆が椅子に座る、ちなみに配置は俺の両隣はシェリルとミュリア、正面にリリアーナを挟むようにサリーとアンナが座っている
『頂きます!』
「うん、旨い!」
「美味しいです」
「美味しいニャ」
「うん、美味しいよ」
「はぁ~、良かったです」
「でもぉ、これだけの作業でぇ何倍も美味しくなるなんてぇ、和弘ちゃんは凄いのねぇ」
そっか、3人にはまだ話してなかったな
まあ、いずれ話そう
俺達は大満足な朝食を食べた
『ご馳走さまでした!』
俺は片付けを任せ、馬車の準備をすることにした
「ウィンにボル、待たせたな」
俺は2頭を引き馬車へと繋いだ
そのまま玄関の方へ向かう
外では5人が待っていた
「さあ、皆乗って乗って」
「凄くドキドキします」
「楽しみだニャ~」
「こんな馬車に乗れる日が来るなんて」
「私達奴隷なのにぃ、いいのかしらぁ」
「楽しみだよ~」
5人がソファに座ったのを確認し
「じゃあ、いくぞ!はっ!」
手綱を上下に振る
「「ヒヒーン」」
2頭は嘶き、進みだした
「凄いです全然揺れませんね」
「ソファのお陰でお尻が痛くないニャ」
「凄く快適ですね」
「周りの音がぁあまりしないわねぇ、防音もあるのかしらぁ」
「凄い!凄い!凄い!」
彼女達は楽しんでいる様だな
ちなみに外の景色は硝子窓から見えるようになっている、ただ硝子といっても保護魔法がかかっているので並の攻撃では傷付けることは出来ない仕様だ、また窓の内側にはカーテンがあり、見えないように閉めることも可能だ
そんなこんなで、武器屋に到着した
「いらっしゃい、王都自慢の武具が勢揃いだよ」
体格のいいおじさんが話しかけてきた
「護身用のナイフを3本とこの子に魔法使い用の杖と服をたのむ」
「はいよ」
おじさんはカウンターの裏からナイフ3本と杖を出してきた
<ミスリルナイフ>
軽くて切れ味が鋭く丈夫、ゴブリン程度ならバターの様に切れる
<長樹の杖>
長い年月をかけ魔力を帯びた樹で出来た杖
<魔境のローブ>
悪意や害のある魔法を3割りで無効にする
「サリー達はこのナイフはどうだ?重くないか?」
サリーは恐る恐るナイフを手に取る
まあ、触り慣れてないだろう
「は、はい、軽いと思います」
「思った以上に軽いわねぇ」
アンナ、ナイフの鞘をイヤらしく触るな!
先端を擦るな
「このナイフ、扱いやすいよ、あとこの杖は魔力が増幅されてる感じがするよ、このローブも守られてるみたいだ」
リリアーナはローブをマントの様に羽織り、杖を右手に左手にナイフを持っている
「わかった、おじさん、これ全部買うよ、あと革のベルトを一つ追加で頼む」
「まいどあり」
よし、これでとりあえず装備は買ったな
「じゃあ、一旦家に帰ろう」
馬車に乗り家に向かった
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「サリーとアンナは家のこと頼んだぞ、リリアーナは早速だけど装備に着替えてきてくれ」
『はい(はぁい)(うん)』
サリーとアンナは掃除の準備を始めた
リリアーナは装備を持って奥に向かった
「リリアーナの準備が出来たらギルドに行って登録をし、そのままクエストに行くからな」
『はい(あい)』
話をしていると奥からリリアーナが戻ってきた
その姿は可愛らしい魔法使いだった、トップスはブラウス、ボトムスはキュロットスカートでローブは羽織る様に着ていた、腰に巻いたベルトにはミスリルナイフと長樹の杖が引っ掻けてあった
身長が130くらいしか無いので、ぱっと見見習い魔法使いのようだ
「うん、似合ってるぞ」
リリアーナははにかみながら
「うん、ありがと、エヘヘ」
めっちゃ可愛いぞ
「じぁあ、サリーにアンナ、家の事は任せたぞ!俺達はギルドに行ってくる、夕方には戻るから昼は好きなもの食べていいぞ」
二人に銀貨10枚づつ渡した
「こんなにもですか?一般家庭の7日分ですよ?」
「そうなのか?まあ、気にしないでくれ、余ったらお小遣いにしていいから」
2人は戸惑っていた
「まあ、なんだ・・これが俺の常識だし、俺はやりたいようにやると決めているから諦めてくれ」
「はい・・・有難う御座います」
「ありがとうねぇ」
2人は深々と頭を下げた
「うん、じゃあ行ってくるよ」
「行ってらっしゃいませ」
「行ってらっしゃ~い」
俺達は馬車でギルドに向かった




