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拠点を手に入れよう

いつもありがとう御座います

「和弘様!お怪我はありませんか?」

シェリル達が寄ってきた


「ああ、大丈夫だよ」


「ご主人様とても強かったニャ」


「カズヒロ様、私の姉がご迷惑をおかけしました」

アイラが謝罪してきた、この子は自分も命が狙われたというのに、その狙った相手の代わりに謝るのだ

中々出来ることではない


「いいえ、私が望んでやったことです、気になさらないで下さい」

そう、これは俺の実力を知らしめる為だから


「では、私達はこれで失礼します」

俺はアイラにお辞儀をする


「あ、出口は引き続きマーベルがご案内します」


「わかりました、マーベルさんよろしくお願いします」


「ああ、では付いてきてくれ」

俺達は城の出口に案内してもらう

出口には馬車が止まっていた

馬車に乗ろうとしたところで声を掛けられる


「カズヒロ様、お待ちください」

1人の兵士が呼び止めてきた


「なんでしょう?」


「メルキド殿より、カズヒロ様に渡して欲しいとこちらを」

兵士は白銀貨10枚を渡してきた、思ったより早かったな

よほどあの戦いが堪えたのだろう


「確かに受けとりました」

俺は金の入った袋を受け取った


「彼にはまたいつでも勝負を受けると言っておいて下さい」


「はっ!」

兵士は敬礼すると足早に去っていった

俺達は馬車に乗った、するとマーベルさんも乗ってきた


「メイト商会まで頼む」

マーベルさんが御者に行先を告げる


「かしこまりました」

そう言うと馬車が発進した


「カズヒロ殿、これから家を見るためにある商会に行く、そこは王家御用達の商会だ!信頼は保証する」


「わかりました」

不動産屋まで連れていってくれるとは有り難い

「いらっしゃいませ、ようこそおいでくださいました、本日はどういった御用で?」

手揉みしながら、店主がマーベルさんに尋ねてきた


「この方達の住む住居を世話してやって欲しい、これは王家の意向だ」


「なるほど、かしこまりました」

店主は俺に


「初めてまして、私は店主のメイトと申します」


「冒険者をやっているカミシロ・カズヒロです」

俺達は握手を交わした


「早速ですが、カミシロ様どういったお家をお探しで?」


「そうですね、極力広くて大きい家がいいですね、あと大きな風呂が欲しい」


「風呂付きですと2件あります、ご案内します」

俺達は馬車に乗り、目的の物件に向かった


「こちらになります」

馬車を降りると、大きな屋敷の前だった


「どうぞお入りください」


「おぉー中々広いな」


「個人部屋が4部屋、大部屋が2部屋で風呂付きです」

なるほど、キッチンが大部屋に近いからここで食事をするのだろう

大体7~8人くらい入れそうだな、個人部屋もそれなりに広いな約8畳ってところか

風呂は4~5人が入れるくらいかな


「ここの物件は白銀貨5枚になります」

思ったより安いな、部屋数もあるし風呂もあるからもう少しするかと思ったが・・・


「なるほど、わかりました次の物件を見せて下さい」

次の物件を案内してもらう、馬車の行先が高級住宅区を越えていく

あれ?ここら辺じゃないの?


馬車は一般住宅区へ向かっていた

一般の方にも風呂付きがあるんだな、流石王都!


この国の一般住宅は似た様な建物が横並びで建っていた、石材と土で出来ているのかな?

とても丈夫に見える


同じような家を眺めていたら、途中で壁に変わった

壁は50m程続いており、馬車はその先にある鉄の門の前に止まる


メイトさんが馬車から降り、門の鍵を開けた


ガシャンッ、キーーーーー


「では、参りましょう」


馬車が門を通る、すると綺麗な庭園が広がるのかと思いきや、雑草は伸び伸びで彼方此方に石やゴミが散乱していた、放置されて結構経っているようだ


馬車が止まった、俺達は降りると目の前に大きな屋敷が経っていた、中世ヨーロッパの屋敷みたいだ、まあ見たことはないがそんなイメージだと思う


「こちらは10年前に没落した貴族の屋敷です。部屋は2階に9部屋、1階に小部屋が2部屋、大部屋が2部屋、台所に物置、パーティールームが1部屋と風呂場となっております、また外には馬小屋もありますから馬車も使用できます」

すごっ!こんな家をもってた貴族って、そんな簡単に没落するものなの?


「今回はご紹介という事ですので、今購入して頂ければ清掃のサービスを付けさせて貰い、翌朝には引き渡し可能な状態にさせて頂きます」

メイトさん笑顔でそう言った

そうか、この家が本命なんだな


「ちなみにいくらですか?」

メイトさんは満面の笑みで


「10年放置されていた物件とはいえ、現在でも施設は使用可能な状態です、本当ですと白銀貨40枚ですが王家推薦の方ですので白銀貨20枚でお売りします」


実際のところ相場はいくらなんだ?

一応全財産は白銀貨90枚くらいあるから余裕といえば余裕なんだが・・

悩んでいるとマーベルが耳打ちする


「カズヒロ殿、高級住宅区にある貴族の家は相場では白銀貨10枚ほどです、この部屋数と大きさ、敷地を考えると高くはないと思うぞ」

なるほどな、マーベルさんありがとう


「今日買えば、翌朝には清掃して引き渡してくれるんですよね?」

メイトは嬉しそうに


「ええ、必ず」


「わかりました、買いましょう」

メイトは満面の笑みを浮かべ


「有難う御座います、では早速清掃に入らせて貰います、詳しい契約は商会に戻ってから行いましょう」


メイト商会に戻り、契約書を書いた

うん、きちんと清掃の内容も書いてあるな

俺は書類に納得し、メイトさんに白銀貨20枚を渡した


「では確かに頂きました、明日の朝になりましたらメイト商会にお越しください、鍵をお渡しします」


「わかりました、ではよろしくお願いします。」

俺達はメイト商会を後にし、馬車に乗った


「ではカズヒロ殿、宿屋まで送ろう」

マーベルさんは俺達を宿屋まで送ってくれた

まあ、何だかんだありながらも家は買えたな


「マーベルさん有難う御座います、おかげで家を買うことが出来ました」


「いや、礼を言うのはこちらの方だ、今日の試合でメイラ様も少しは大人しくなると思う。本当に有難う」

俺はマーベルさんと握手をした


「では、これにて失礼する」

マーベルさんは敬礼すると馬車の中に入っていった


俺は2人に

「今日はなんだかんだ色々あって疲れたな」


「そうですね」


「新しいお家楽しみニャ」


「明日は買い出しとかもあるから忙しいぞ、今日は早めに休もうな」


「「はい(あい)!」

俺達は明日に向けて早めに宿を取ることにした


ちなみに宿は前回と同じ高級宿にしたが、寝るだけなので一番安い部屋にした

それでも風呂付だった、やはりレベルが違うな

次の日の朝

俺達はメイト商会へ向かった


「おはよう御座います、カミシロ様」

相変わらずの営業スマイルだな


「おはようございます、メイトさん、それで家の方はどうでしょうか?」


「お待たせしました、こちらが鍵になります」

メイトさんが鍵を渡してくれた


「仕事が早くて素晴らしいですね」


「恐縮です、あと、前の持ち主が使用しておりました家具などは再利用できるようにしておきましたので、よろしければそのままお使い下さい」


「有難う御座います、喜んで使わせて貰います」

メイト商会仕事が確実でサービスも完璧だな、今後も何かあったら相談してみよう


「今後とも御贔屓にお願い致します」

メイトさんが深々と頭を下げた

俺達も挨拶しメイト商会を後にし、買ったばかりの家に向かうのだった



プライベートが忙しくストックが減ってまいりました


ミ:そ、そろそろ妾の出番があってもいいと思うのじゃが・・

主:もう少しッス

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