馬車の旅その5
いつも有難うございます
結局俺は朝まで見張りをすることにした
色々と考え事をしたため意外とスッキリしていた
「さて、朝食を作るかな」
シャールさんには悪いかもしれないが、昨日の夜中に戦闘があったから皆腹が減ってるだろう
朝はガッツリ行こう
まず、マッシュキノコ、ベジンを一口サイズに切る、ロットを短冊切りにする、オーク肉をスライスし、一口サイズにする
これで準備オッケー
もう1品はマッシュキノコ、ロット、デーコ、ボコを短冊切りにする、そして昨日余分にカットしておいたブラウも準備する
火を熾し、鍋に水を入れ沸騰させる、ロット、デーコ、ボコ、ブラウ、マッシュキノコの順に入れる
ある程度火が通ったら塩、砂糖、シャーユで味を調え、更に煮込むもちろんあくをしっかり取ってからだ
よし、ちょっと具材は違うけどさつま汁っぽいものが出来た
次にフライパンに油をひき、オーク肉とロットを炒める、火が通ったらマッシュキノコとベジンを入れ更に炒める、途中で塩と砂糖を少量加え、メソで味を整える、仕上げにレッドペッパーを軽く入れ全体に絡める
よっしゃ、ベジンのメソ炒め完成
「和弘様、お早うございます、とてもいい匂いがします」
「ご主人様、お早うニャ、美味しそうな匂いがするニャ」
「おはよう2人共」
「和弘さん、おはようございます、今日も美味しそうな食事ですね」
「おはようございます、シャールさん、早速食べましょう」
「「「「頂きます」」」」
いつの間にかシャールさんもやるようになっていた
さて、まずはスープから
うん、野菜の出汁が出てるね、シャーユ味だから尚更野菜の旨みが際立つ、味もサッパリして寝起きには嬉しいスープだな
「このスープはとてもアッサリしているのに、具材に味が染み込んでいるので食べ応えがあります、和弘様美味しいです」
「なんかほっこりする味ニャ~」
「ええ、寝起きでこのスープは最高ですね、特にお酒を飲んだ次の日に飲みたいですね」
そう、これはホッとするスープなのだ
はい、私の大好きな汁です
「次はメソ炒め」
ああ~、ベジンの甘みが出てますよ、メソが全体に絡んで美味しい、オーク肉との相性抜群だな
これなら、ゴブリン肉も合うかもな
「和弘様、私この味大好きです!!」
お、シェリルさんいい言葉頂きました
「お肉とお野菜が美味しいニャ」
「これはメソですか、こんな料理があるんですね、野菜の味を残しつつメソを引き立てる、更にこのピリッとした刺激がたまりません」
皆して完食しました
毎回完食してくれて作る側はとても嬉しいです
「「「「ご馳走様でした」」」」
うん、皆いいね
俺達は片付けをし、再び王都へ向かった
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今日は順調だな・・・こうも順調だと眠くなってくる・・・
そういえば昨日の見張りは俺が朝までやってたな・・
どおりで眠いわけだ
「ふわぁぁぁ~~~」
大きな欠伸がでた
「和弘様?少し横になられますか?」
シェリルが心配しながら聞いてきた
そういえば彼女の分まで見張りしてたからな、気にはするか・・・
「そうだな・・・今のところ順調そうだし」
「ええ、それに私とミュリアがいれば危険察知は十分ですので」
確かに
「じゃあ、ちょっとだけ寝るわ」
「はい!では頭をこちらへ」
彼女は自分の太ももの上に招きいれようとしていた
こ、これは膝枕ですか
「う、うんありがとう」
俺は恥ずかしがりながらお礼をいった
彼女の太ももの上に頭を乗せる
ふにょん・・・
そんな音はしないのだが、感覚にするとこんな音だ
ヤバい、低反発目じゃねぇ
彼女は優しく髪を撫でてきた・・すごく落ち着く・・・
俺はリラックスしながら目を閉じた
すると彼女達の話がかすかに聞こえてきた
「和弘様、すぐに寝てしまいましたね」
いや、まだ寝てませんよ~
「あい、ご主人様はあれだけの戦闘をしたのにも関わらず朝まで見張りをしてくれて、更に朝食まで作ってくれたニャ、疲れてて当然ニャ」
確かに疲れました
「ええ、和弘様はいつも私達を1番に考えてくれている節がありますからね」
そりゃあ、君たちは俺の大切な人だからね
「そうニャ、見張りの順番だってご主人様が2番目にしてるのも私達の睡眠時間を考えてのことだニャ」
やはりバレてたか、そうだよな彼女達は賢い、すぐに俺に意図に気づいたであろう
しかし、そこで意見を言っても俺が変えるわけがないと分かっているから何も言わないんだ
それで知らないフリをしてくれてるんだな
「和弘様は身内には優しいですからね」
普通にしてるつもりなんだけどな~
「あい、毎日が幸せニャ」
そうか、彼女達が幸せなら俺は満足だよ
「それにしても和弘様の寝顔はやっぱりかわいいですね~」
「あい、ご主人様の寝顔は見てると堪らなくなるニャ」
そこの発情猫さん?息が荒いですよ~
そういえば昨日は一緒に寝なかったからお預けされてたな
「ミュリア、そんなに興奮すると和弘様が目を覚ましますよ、今度1回譲りますから」
え?なになに?なんか2人で順番とか決め事あるの?
「あい、わかったニャ」
ミュリアはすぐに納得したようだ
あれ?次回ミュリアを抱くの確定?本人の意思は?
俺は勝手に話しを進められたので寝返りをし、顔をうつ伏せにしてやった
「ひゃぁ・・・ん」
彼女はびっくりして声を出しそうになったのを口で抑えた
「いきなり寝返りをするもんですからびっくりしてしましました」
フフフ、こんなもんではないぞ・・
俺は寝てる様に鼻でゆっくり深呼吸した
すぅぅぅぅ~~~、すぅぅぅぅぅ~
鼻に彼女の甘酸っぱい匂いが広がった
「!!!!!!!!!」
彼女は恥ずかしそうに口を押えていた
「シェリル大丈夫かニャ?」
「え、ええ、な、なんとか、和弘様は寝ぼけるとエッチなことをする癖があるみたいで」
そうなの?知らなかった、確かに毎日シェリルの胸の中にいるな
「私にはそんなことされたことないニャ」
そりゃそうだ、お前はいつも俺の脇にいるからな
「ミュリアはいつも和弘様の脇の匂いを嗅いでいるでしょ、あんな場所にいれば何か出来るわけないですよ」
「あ、ニャるほど、じゃあ、あの場所を辞めれば、ご主人様は私をまさぐってくれるのかニャ、いやしかし、あの幸せ空間は捨てがたいニャ」
え?めっちゃ真剣に悩んでる気がするけど・・・
「ミュリア、一度聞こうと思ってたけど、その・・・脇の匂いってそんなにいい匂いなの?」
シェリルさんついに興味持っちゃったよ
「ニャ?香ばしくてそれでいて甘くて、とても男らしい雄の匂いがするニャ、嗅いでると気分が落ち着くニャ」
雄の匂いって(汗)
「そ、そうなの?今度嗅いでみようかな・・・」
え?シェリルさんも?勘弁してくださいよ(汗)
俺は話しを逸らさせる様に寝返り打ちながら寝言のフリをした
「ん~~~~、んにゃ」
「あ、あまり騒がしくすると起きてしまいますね」
「そうニャ、ちょっと興奮しすぎたニャ、反省ニャ」
うんうん、2人ともいい子だな
「それにしても・・・・」
「「かわいい~」」
俺は安心したのでそろそろ寝ることにした・・・
馬車の旅も次回で終わりになります




