馬車の旅その1
いつもありがとうございます
ミュリア編長くてすみませんでした
ここから本編をお楽しみ下さい
ガタンガタン、ガタッ
「おうっ!馬車は尻が痛くなるな」
人生初の馬車は乗り心地が悪かった、そりゃ木の車輪で整地されてない土の道なら尚更だ
「シェリル達は大丈夫なのか?」
「私達は慣れてますから」
「あい、問題ないニャ」
「俺は慣れそうにないな・・・」
なんか、いい手はないか・・・・・・・・・あっ!
俺は次元収納から毛布を取り出し折り畳んだ上に座った
「お!これは痛くないし楽だな」
ナイスアイデア俺!
するとシェリル達が
「和弘様?」
「ご主人様?」
2人が近寄ってきた
「ん?どうした?」
俺は解ってて気づかないフリをする、多分彼女達もお尻が痛いのだろう
「む~意地悪です・・」
「意地悪ニャ」
2人共膨れっ面で言ってきた、いや~2人共かわいいね!
「はいはい、ごめんごめん」
俺は毛布をもう一枚出し自分のと重ねてあわせ横長のクッションにした
「さ、おいで」
シェリルは当たり前の様に俺の右側に座り、ミュリアも当たり前の様に俺の左側に座った、これが2人の定位置なのだろう
2人の頭が俺の胸に乗せてきた、2人の頭を撫でてやる
「はぁうぅ~」
「うにゃぁ~」
これが幸せなのだろう・・・・
俺に撫でられてうっとりしてるシェリルが不意に頭をあげ
「和弘様、近くに盗賊がいるようです」
「わかった!」
俺は御者台に行き
「シャールさん、もう少ししたら盗賊に出くわします、しかし普通に対応をしてください」
「え?と、盗賊ですか?わ、わかりました」
「私達が盗賊を攻撃し始めたら荷台に隠れてくださいね」
「は、はい、お願いします」
「よし、シェリル、ミュリア、これからのフォーメーションだけど幾つか考えていたいたから、ここで確認しておこう、まずは・・・」
俺はフォーメーションの説明をした、丁度終わる頃に奴等はやってきた
「そこの馬車とまれぇ」
馬車が止まる
「ぶっ殺されたくなかったら、金目の物を置いてけぇ」
前方に4人、後方に3人かそれで横は森、なるほど逃げ道を塞ぐにはいい陣形だな、ただし森の中には配置されていないから狙撃の心配はなしと・・・
俺は小さく呟く
「俺の合図でシェリルは前方と後方に1人ずつ矢で仕留めろ、相手が混乱すると思うからその隙にミュリアは後方の2人、俺は前方の3人を仕留める」
2人は獣人なので耳が良い
無言で頷いた
「へ~へっへっ、おらぁ、さっさとしろ!ぶっ殺すぞ!!」
よし、完璧に油断してるな
俺は手をあげる
ヒュ、ヒュンッ!!
「ぐあっ!」
「ぐげっ!」
シェリルの放った矢が盗賊2人の心臓を射ぬいた!
「な、なんだぁ、お、おい!」
予定通りだな、すかさず馬車から飛び出す
俺は一足飛びで近づき盗賊の首を跳ねた、そのまま隣の盗賊に柄で顔を殴りそのまま唐竹に切る、そして振り向き様に切り上げ3人目を始末した
ミュリアも一瞬で間合いを詰めクロスに切り伏せていた、そのまま右にステップし二刀を右に薙ぎ払い、2人目を始末した
やはり、体調が元に戻ったのだろう、明らかに動きがいい
「2人共おつかれー」
俺は2人を撫でてやった
「はぁぅ」
「にゃぅ」
「流石Aランクですね助かりました、この後も引続きお願いします」
再び馬車が走り出した
このあと夜まで特に何も出なかった・・・
・
・
・
「今日はここで野宿しましょう」
「わかりました、私達が交代で番をするから安心して休んでください」
「はい、有り難うございます」
馬車を止め夜営の準備をした、シャールはテントを持っていたので俺達と並べて設置してあげた
「シェリルとミュリアは乾いた木を拾ってきてくれ」
「はい」
「あい」
俺は2人を見送るとシェリルの買ってきた食材を確認した
見たことある野菜ばかりだな、でも一応鑑定しておくか
<マッシュキノコ>
シイタケ
<サニー>
レタス
<ベジン>
キャベツ
<ロット>
ニンジン
<ボコ>
ジャガイモ
<アカミ>
トマト
<シャリー>
タマネギ
<キーリ>
キュウリ
<シャキ>
ネギ
<ジン>
ショウガ
<ガリ>
ニンニク
など色々買っていた、初めて1人で買い物するから相当楽しかったのだろう
俺は買ってきた食材を幾つか出し、下ごしらえを始めた
オーク肉にブラックパウダーをすりこむ、刷り込んだら小麦粉をまぶす
次にシャリーをみじん切りにする、そのみじん切りしたシャリーに塩、シャーユ、蜂蜜でソースを作る、これで1品目の下ごしらえは完了だ
2品目はロット、ボコ、シャリーを一口大にぶつ切りにする
「和弘様、木を持ってきました」
「おう、ありがとう」
俺は木に火をつけた、そして、火の上に鍋を吊るした
「準備オッケー」
「え?和弘様が料理をするのですか?」
シェリルは凄く驚いていた
「まあ、楽しみにしてなさい」
鍋にぶつ切りにした野菜を入れブラックパウダーで軽く炒める、その小麦粉を足し絡ませ、牛乳と水をダマにならないように加えながらまぜる、塩とブラックパウダーで味を整え、焦げ付かない程度に混ぜつつ煮込む
「ホワイトチュー完成!」
「わっ!あっという間です」
「ニャ!ご主人様すごいニャ」
彼女達のテンションが上がっていた
次はフライパンに油をひきスライスたガリで香りをつけ、下ごしらえしたオーク肉を焼く、火が通ったら野菜ソースをかけ、軽く炒めつつ絡める
「オーク肉のステーキ!特性ソースと共に完成!」
ふふふ、我ながら完璧だな
「美味しそうです、ごくっ」
「じゅるり、いい匂いニャ~」
君たち涎出てますよ
「よし、シェリルにミュリアご飯しよう!」
「はい!」
「あい!」
「シャールさんもいかがですか?」
「私もいいんですか?」
「ええ、ずっと御者をやってお疲れでしょう、私達は御者が出来ませんので細やかですがお礼ですよ」
「そうゆうことでしたら、是非頂きます」
俺はワンプレートの間に柵がある皿の片方にトロリとしたホワイトチュー、反対側に味の染み込んだステーキ、そしてパンを皆に渡した
「「「頂きます!」」」
まずホワイトチューを食べる、野菜の旨みと甘みがキター、ブラックパウダーがいいパンチを出してるよ、それでいて牛乳の香りは死んではいません、パンを浸して食べてもサイコー
「うまっ!」
声に出してしまう
「なんですかこれは!こんなスープ初めて食べました、とろとろしてて凄く美味しいです」
「美味しいニャあ、初めて食べる味ニャあ」
「これは凄い、野菜の旨みがスープに溶け込んでおり濃厚ですね、ああ旅の疲れが取れていく様です」
皆気に入ってくれたようだな
続いてステーキを食べよう
肉汁ウマー、醤油ベースのソースが肉の旨みを引き立てるね
「このお肉凄いです!ソースとの相性がバッチリです」
「私この味好きニャあ」
俺曰く醤油は万能調味料だからな、何にでも合うし、隠し味にも使える
お前達、俺好みにしてやろう
「このお肉はオーク肉ですね、いつも塩でしか食べないのですが、このようなソースも合うんですね」
皆の手が止まることはなかった、それほど旨いのだ!
「「「ご馳走さまでした」」」
大満足の夕食はきれいに完食されました
ちなみに主は料理が得意です、自己流ですがここで説明している料理は実際に作ることができます
今後も料理は色々出していきます、極力美味しそうになるように努力します
ミ:妾も食べてみたいのじゃ・・・
主:だったら家に来て下さい
ミ:やはり、妾に対して酷くないか?
主:そんなことないですよ、ほら好きな子には悪戯したくなるでしょ?
ミ:しょ、しょんにゃ、わ、妾には和弘がおるからお、お主の気持ちには答えられんぞ・・・モジモジ(/ω\)
主:あ、冗談なんで本気にしないで下さい(ΦωΦ)
ミ:(´Д⊂ヽぐ、ぐれてやるぅ~~~




