閑話 シェリルの人生その2
ブクマ有難う御座います
その1に続きましてサブタイトルを修正します
盗賊が壊滅された日
私の人生が大きく変わった日でもあった
レイードが客を連れてきたようだ
まあ、私には関係ないだろう
いつもの様に、高い奴隷から紹介していく
どうやら客は冒険者のようだ
次に戦闘用の奴隷が紹介されていった
多分ここらて購入するか諦めるだろう
だが、今回はいつもとは違った
「お前たち出てきなさい」
女達は自分らが紹介されるとは思ってなく、驚いていた
レイードに連れてかれると、1人の若い男が座っていた
その男の眼はとても優しく見えた、この人に買われたら少しは幸せになるのだろうか?でも私はすでにボロボロ・・
私の眼には光がすでになかった
しかし、その男は
「そうか、彼女を買おう」
私は驚いてしまった、こんなボロボロの女を買うなんて・・
前に聞いていたマニアの人なのだろうか?
私はレイードに連れていかれた
「今日からあなたはあの方の奴隷になります、あの方は冒険者ですので魔物の囮を探しておいでです、死にかけだったあなたを買ってくれたのです、精一杯奉仕に勤めなさい」
「はい・・・・」
私は力なく返事をした、そうか、魔物の囮かそれならボロボロの私を選ぶわけだ、使い捨てかな・・
それでもあの地獄よりはマシかもしれない
レイードにより奴隷の契約をする
この男の名前はカミシロ・カズヒロと言っていた
「えーっと、シェリルだっけ?これからよろしく」
え?私はまだ名前を言ってないのに・・
「よ、よろしくお願いします・・・」
「俺たちの主な活動はクエストだからサポートよろしく」
レイードの言った通り私を囮にするのだろう
「はぃ、精一杯囮になり、ご主人様がモンスターを倒しやすくします・・・」
彼の顔が驚いていた、何か余計なこと言ったかな?
「ちょ、なんでサポートが囮なの?」
あれ?ちがうのかな?
「レイード様に言われました、ご主人様は冒険者で有られますから、囮となってモンスターを倒しやすくするようにサポートしろと、その為にお前は買われたんだと仰っていました、あの、精一杯頑張りますので見捨てないで下さい」
彼は全力で否定してきた、正直私はホッとしていた
彼は私に説明すると、定食屋に連れていった
お腹が減ったのだろう、おこぼれでも貰えればいいなぁ
彼が椅子に座る
たしかこうゆうとき奴隷は地面に座るか立っていると言われてたな
「何してるんだ?椅子に座りな」
私も座っていいのかな?
「よろしいのですか?」
「聞いてたろ?2名だって」
確かに言ってたけど、奴隷を数に入れるとは思ってもみなかった
私は言われるがまま座ることにした
彼はスープとステーキ、サラダを一人前、ドリンクを二人前頼んだ、ドリンクだけでも貰えるだけ有難い、しかし私はそこでも驚愕する
「ドリンクを1つ俺でに、あとはすべて彼女においてくれ」
このご飯はすべて私のものだった!!
私の前に見たこともないご飯が置かれた
何が何だかわからない
彼はすでに食べてきたと言った、じゃあこのお店に入ったのは私の為なの?
「だってシェリルはあそこでは満足に食事を摂ってなかっただろ?一緒に旅をするんだから体はしっかり作らないとな、ほら折角の食事が冷めるから食べな、あっでも急に肉から行くなよ胃を痛めるからな、先ずはスープをゆっくり飲みな」
彼に優しく言われ私はスープを口にした
私はこのときのスープの味を一生忘れないだろう
スープは私の体を隅々まで染み渡らせた
「おいしいです・・」
自然と涙が出てた、あの日から初めてまともな扱いをされたのだ、今私は物から人に変わったのかもしれない、私は一心不乱にご飯を食べた
「うん、よかったよ」
ご主人様は幸せにそうに私を見ていた
この後さらにドリンクのお替りまで貰った
私のお腹がみたされると、ご主人さまは
「次の店にいくか!」
「はい」
食事と摂ったせいか体に力が湧いてきた
ご主人様についていくと今度は高そうな服やに入った
ま、まさか服まで買ってくれるのかな?さすがにそこまではないよね
「普段着と下着それぞれ3着ずつ好きなのを選んできな」
はい、ありました
「よ、よろしいのですか?」
「いつまでも同じ服じゃきたないだろ?」
そっか、ご主人様は私を抱くとき用に服を選ばせるんだね、そうだよね汚いままじゃ失礼だもんね
私もご主人様には綺麗な状態で抱かれたいなぁ
店員と奥に入る際、ご主人様は店員に耳打ちしていた、何話してるのかな?
私は聞き耳を立てた、兎人の能力である
「彼女は人族ではないのだが俺の大切な人だきちんとした対応を頼むぞ」
この時私はご主人様に恋をしてしまったのだろう
ご主人様は人種差別の考えはなくすべてが等しく平等であると考えているのだろう
それなら今までの行動も納得する
ああ、私はなんて素敵な方に買われたのでしょう
店員の方に採寸してもらってるとき
「凄く貴方様を大事にされているご主人様ですね」
店員が優しく言ってきた
「はい!自慢のご主人様です!」
「では、そのご主人様を悩殺するような下着を選びましょう」
そう言いながら店員は薄いピンクの透けた下着や真っ白なレースの下着を持ってきた
「これであの方はイチコロですよ」
店員が妖しく微笑んだ
本当にイチコロかな?こんな恥ずかしい下着履いたことないよぉ
そんなことを思いながらちゃっかり買ってしまった
奥から出るとご主人様も選び終えていた
「いいのあったか?」
「はい、でも本当によろしかったのでしょうか?」
正直こんなに良くしてくれて不安なの
「これから一緒にやっていく仲間なだからいいんだよ、俺は奴隷だからと言って扱いを変えるような人じゃないからね」
やっぱり私の思った通りの人だ、さらに
「彼女の選んだ服はすべて素材は絹にしといてね」
そこも読んでましたか、流石としかいいようがありません
これがご主人様の常識なのでしょう
「次回も来るから彼女のサイズ残しておいてくれよ」
ぼそっと店員に言っていたのは聞き逃しませんでしたよ
もちろん聞こえないフリをしますけどね
ご主人様とお店をでました
宿屋に戻ると最初に言ってましたが、何かを思い出したかの様に魔法道具屋に行きました
魔法道具屋に何がいるのだろう?
「いらっしゃい」
どうやらここで、身分や情報を隠す魔道具を探していたらしい
なにに使うのかな?
店員が腕輪を出してきた、え?この腕輪は1個金貨2枚もするの?私2人分だよ!!
ご主人様は3個すべて買っていった、虚偽の腕輪というらしい、私には鑑定のスキルがないのでどんな効果があるのかわからない
お店をでるとご主人様が私に
「シェリル、この腕輪を着けてくれ、着けたあと頭で人族を念じるんだ」
まさか・・嘘ですよね?
私は腕輪を装着し、言われた通り人族を念じた・・・
ご主人様が私のターバンを優しく取り外してくれた
「おお!!ちゃんと消えてるな」
そんな!私は自分のステータスを見た
名前:シェリル
LV :5
種族:人族
年齢:15
性別:女
職業:なし
腕力:5
体力:50
速さ:100
魔力:6
幸運:5
固有スキル:超聴力、俊足、気配察知
スキル:弓2、短剣2、
称号:奴隷
種族が人族に変わってる!!!
ご主人様は獣人の迫害を気にしていたのだ、そして一緒に生活する中で私が困らないように腕輪を買ってくれたのだ!
ああ、ご主人様ぁ、この思いが抑えられません
「有難うございます、私は一生ご主人様についていきます」
本心から出た言葉だった
「おう!ずっとついて来いよ!!」
ええ、ずっと一緒にいます、絶対に離れません!
私は心にそう刻み込みました
話しの飛躍はご容赦下さい
あともう1話だけお付き合い下さい




