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第6部 究極の理想世界論説までのカウントダウン➄【最後の答え】前編

 貧困、戦争、宗教などを根絶させる究極の新世界観を次々と発見し続けていた1997年ではあったが、私の胸にはどうにもならない疑問が不愉快にひっかかり続けていた。それは中学時代の嘲笑的な生徒たちはからっぽ頭の白紙状態にもかかわらず、いったいなにに影響を受けてあのような残虐人間になったのか?というものだ。


 


 

 ところで私は【幽遊白書】というアニメで、【人間を笑いながら殺せる人間】という言葉をはじめて知った。むごいいじめやむごい暴力を受けた経験がない人たちにはピンとこないかもしれないが、まさに中学時代の嘲笑的な同級生たちに当てはまる言葉だった。私のこの感覚が理解できる人は、きっと世界中に無数にいると思われる。そして私の中学時代の嘲笑的な同級生たちも、あなたを苦しめ続ける人間たちも、【人間を笑いながら殺せる人間】に分類できることだろう。


 


 

 なぜ【人間を笑いながら殺せる人間】が存在するのか?そして彼らはからっぽ頭の白紙状態にもかかわらず、なぜそのような化物人間になったのか?この謎の答えはいつまでも霧の中だったのだが、ついに、ようやく、明確な答えが私の脳に浮かび上がってきた。


 


 

 幼児たちは地面のバッタを踏みつけて殺すことができる。セミをエアーガンで撃ち殺したり生体解剖したりできる。この幼児たちの残虐性と【人間を笑いながら殺せる人間】の残虐性は、実はまったく同じものなのである!


 


 

 これまでは生まれ育った環境によって人格が形成させる、または性格の残虐性が激しければ激しいほど、暗黒の知識で頭の中が黒く染まっているものと一般的に思われてきた。中学時代以降の私もそう思い続けており、そのためにいわゆる【人間の悪の部分】というものに果てしない恐怖感を感じることになっていた。


 


 

 しかし、中学時代の残酷人間たちはストーンズもプリンスも知らない、テレビの深夜番組も見たことがない、ついにはほんの数ヶ月前のジョン・レノンのこともまったく知らなかったという事実を知り、その姿がきゅゅゅゅゅゅっと地面のウジ虫ほどの小ささにまで縮んでしまった。


 


 

 ウジ虫である。あの限りなく小さな頭の中がなんらかの暗黒知識で黒く染まっているとは考えられない。それどころかまったく逆の白紙に近い状態といわざるをえない。それだというのに、いったいなにに影響を受けて残酷人間になったのか?と疑問に思い続けていたのだが、答えはなんとも簡単なことだったのである。


 


 

 彼らはなにからも影響など受けていないのだ。バッタを踏み殺せる幼児の頃から、セミを撃ち殺せる幼児の頃から、もっといってしまえば、赤ん坊の頃から、胎児の頃から、精子の頃から、人間を笑いながら殺せる無尽蔵の残虐性を持ち続けていたのである。これぞ私の発見した【生得的嗜虐性】だ!


 


 

 いじめや暴力に苦しめられている世界中の人々よ、身体的な傷は【いじめをなくす新世界観】が法律になるまで私にはどうすることもできないが、【心の傷】【胸の苦しみ】のほうはすべてきれいに消滅させることができる。


 


 

 あなたを苦しめる人間たちは暗黒知識に染まった化物でもなんでもなく、幼児、いや赤ん坊、いや精子の段階の頃から知識の量はほとんど増えていず、頭の中はなににも染まっていない真っ白い状態なのだ。


 


 

 赤ん坊が怖いですか?胎児が怖いですか?精子が恐ろしいですか?恐ろしくないはずです(笑) これであなたの心の傷は癒され、胸の苦しみもだいぶ少なくなったことでしょう。実際、この私がこの考え方で胸の苦しみをなくすことに成功したのだから。


 


 

 『しかし、単純な暴力だけならわかるが、言葉によるあざけりなどはやはりなんらかの暗黒知識の影響なのではないのか?』と思われる人は多くいることだろう。しかし、ご安心を。暗黒知識などなにも関係はないから。


 


 

 たとえば、私の小学生時代の同級生のクズノ。彼の吐いたあざけりに━━


 


 

 「動物公園なんてダセーよな?」


 

 「自転車ぼれーぞー」


 

 (野球の投球フォームをバカにしたあと)【メシア バカ】


 


 

 ━━などがある。


 


 

 また、小学生の頃、私の顔をサルとあざけ、ついにはつばを吐きかけたイシミ。


 


 

 当時小学生のイシミは人の顔につばを吐くという究極の屈辱的行為を、いったいいつどこで誰に教わったのだろうか?


 


 

 もしも彼らがストーンズとプリンスをはじめとする無数の芸術を膨大に吸収した少年時代を過ごした、この私以上の知識吸収の少年時代を過ごしたというのなら暗黒知識の影響の可能性も出てくるが、いうまでもなくそんな可能性は考えられない。彼らは赤ん坊の頃からすでに【そういうことができる状態】にあったのである。 


 


 

 また、2005年頃、近所の公園でリフティングの練習中、まだ小学校にも行っていないような体格の子供たちが、そばのマンションの階段のところから私を延々とあざけたことがあった。


 


 

 「へたくそー」


 

 「もうやめたら?」


 

 「あいつキモイよ」


 

 やがて『お・と・せ!お・と・せ!お・と・せ!』。


 


 

 私が無視していると彼らはつけあがり、石やゴミなどを私に向かって投げたりしてきた。結局、走って追いかけて脅したことで子供たちは姿を消したが、彼らもまた赤ん坊の頃から【そういうことができる状態】にあったのである。


 


 

 ところで今出た【キモイ】という言葉。世界各国に代表的なあざけりの言葉があると思うが、私の生まれ育った国・日本では【きもちわるい】を短くした【キモイ】という言葉が代表格だ。


 


 

 私が小・中学生の頃、まだ【キモイ】という言葉は誕生していなかったと思う。中学の同級生たちからも残虐な姉やその不良友達からも、【キモイ】というあざけりを受けた記憶はない。


 


 

 【キモイ】という言葉はおそらく1990年代後半以降に誕生したと予測されるが、【キモイ】という言葉を考案した人間もなんらかの暗黒知識に染まった化物なわけでもなんでもない。赤ん坊の頃から続く生得的嗜虐性を駆使して【キモイ】という言葉を考案しただけのことなのだ。


 


 

 もしもそいつがこの私以上の知識吸収の幼少時代を過ごしたというのなら話は変わってくるが、くり返すようにそんな可能性はぜったいにありえない。【キモイ】を考案した人間もただのウジ虫にすぎないのだ。

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