第2話 2人の出会い1
「・・・来月、僕の誕生日、、、どうでもいいわ・・・」
僕は佐藤晴樹。
次の誕生日で34歳を迎える。
麻衣と2人で迎える14年目の日になるはずだった…
でも、もう麻衣と過ごす事はないんだろう。
…
麻衣との出会いは高校生の頃。
「はーい、朝礼を初めますー」
「起立、礼」
「おはようございます」
「おはようございます」
「着席」
「はい、みなさんおはようございます!今日からもう2学期が始まりますよ〜体調などは大丈夫ですか〜?」
「はーい」
「今日はさらにお知らせがあります」
「さっ入って!」
….ガラガラガラ
スタスタスタ
「はい、このクラスに転校生がきました〜さっ自己紹介を!」
「はい!今日からこのクラスにはいりました”松下麻衣”と言います!!」
「中学生の時に陸上をやっていました!仲良くしてください!!」
高2年の9月、親の都合で珍しい時期に転向してきたのが麻衣。
初めての挨拶を見れば分かるようにすごい明るく活発で天真爛漫のような子だった。
麻衣の性格もあり、すぐにクラスの中心となってみんなの人気者にもなった。
そんな麻衣とは・・・それから2ヶ月後に控えてた文化祭の準備とかから仲良くなった。
会話と言う会話は挨拶くらいだったけど、がっつり仲良くなったのはこの時。
転校してきた時期もあって数日後には文化祭の話が出てうちのクラスはアトラクション系の出し物を複数出すことになり、その中でいくつかのグループに分けられた班で一緒になった。
「はいでは、5つあるグループからそれぞれリーダーとなる人を決めたいと思います」
(わぁ・・・めんどくさぁ)
「先生〜どうやってですか〜??」
「それでは一旦みんなそれぞれのグループ内で協議してください」
「そして、そのリーダーを元にどんな出し物をするかまで決めてみてください〜時間は1時間!」
「その後、決まったことを発表してもらいますので〜」
「えぇ〜〜〜〜〜!。。。。」
ガタン…ゾロゾロゾロ…
生徒の意思決定などを重視するこの学校ならではなのかもしれないけど、こんな感じで生徒が主体を持って教育していくような学校。
そんな中、グループごとに分かれて話し合いが始まった。
僕が一緒になったメンバーはこいつらだ。
転校生の松下麻衣。
勉強が出来てひっぱり屋の田中省吾。
物静かで…こう言ってしまうのはあれだけど・・・あまり特徴のない大友祐樹。
めんどくさがり屋なギャルの山下愛梨。
勉強が出来て本を読むことが好きな川田美久。
そして、僕。
と言う、ある意味ぞれぞれが異なるジャンルにいるようなバラバラなメンバー。
転校生の初めましての子もいるし、どうなるか…と思っていたけど・・・
そこは全然問題なかった。
「はい!!みんなどうやってリーダー決める〜!?」
机を寄せて集まった中、口火を開いたのは麻衣。
「そうだね・・・みんなの中でやりたい人いるかな??いないなら僕がやろうと思っているよ!」
「田中くんはやりたいんだ〜!他のみんなはどう??」
「・・・」
「・・・私は大丈夫」
「私は田中に任せるよ」
「あー・・・僕も任せた」
「まぁそう言われると思ってたわ(笑)じゃあお言葉に甘えて僕がやるね〜麻衣さんもそれでいいかな??」
「うん!私はいいや!それどころじゃないしね(笑)」
「そうだね(笑)でも、これを機会に仲良くなっていこう!」
「は〜い!ありがとう〜」
「さてじゃあ次は僕らで出す出し物を・・・・・・」
〜〜〜〜〜〜
「・・・・・では、うちのグループは定番のミニゲームを3種類出すことに決定です!出す内容は、射的、輪投げ、スーパーボール&ヨーヨーすくいの3種ですので!これで先生に発表しましょ〜」
「はーい!田中くんお願いね!!」
どうやら決まったようだ。
僕はと言うと・・・めんどくさい事が起きなく平和に終わることだけを思いながら話半分で聞いていた。
「・・・」
端から見て田中と麻衣は同じ属性の2人。相性の良さそうな2人。そんな感じがした。
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